重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

人間の身勝手さ

2006-04-17 | つれずれ
先週、北海道でスズメが消えているという話の中で、昔読んだレイチェル・カーソンさんの本「沈黙の春」のことを書きました。

そのあとで、やはり昔、ある女性がネットでこんなことを書いていらしたことを、思い出したんですね。
(本文だけをプリントして残してあるので、出典不明ですが…)

「〈人の命は地球より重い〉とか、〈地球を守ろう〉とか、人はよく言うけれど、思い上がってはいませんか?」という書き出しでした。
そして、彼女はこう続けています。

「地球は、人間が守ったりできるような、そんなちっぽけな存在じゃない。本当に守りたければ、人間がいなくなるのが一番。なぜなら、人間は他の動物とは共存できない欠陥動物で、地球にとっては癌細胞のようなもの。その証拠に、人間が係わった海、大気、大地、生物…みんな壊れていくじゃないですか」

「本音は、〈地球を守ろう〉ではなくて、〈人間に住みよい環境を守ろう〉じゃないんですか? 自分たちの都合のために壊しておいて、不自由になってきたから〈地球を守ろう〉なんていう美句でごまかしていません?」

……返す言葉が、見つかりません。

もう1つ、地元の新聞に数年前載っていた名古屋大学教授・池内了教授の寄稿「豊かさが不幸を招く?」も、スクラップして残してあります。

「世の中が豊かになるにつれ、何かを選ぶ機会やその際の選択しの数が格段に増えてきた。では、選択肢が多いほど人々の幸福感が増しているかといえば、そうではない。私たちは物事に慣れていくので、何を選んでも、いずれ期待した満足感を得られなくなってしまう」

「大事なのは、自分が持つ欲望をコントロールする癖を身につけること。そこそこ望んで、そこそこ満たされる――それこそが、地球に優しい生き方なのだ」

ですよね。

スズメが消えた原因はまだ分からないようですが、であろうとなかろうと、人間の「身勝手さ」というものを、私たちは時々にせよ省みなければならないんじゃないかと思う昨今です。