9月14日に行いました歌会たかまがはら9月号に短歌をご投稿いただいた皆様、また歌会の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
ここでは、当日採用した短歌、当日発表できなかったけど気になった短歌、出演者の短歌をご紹介いたします。
なお、短歌の感想等は省かせていただきます。ご了承ください。
採用歌の感想に関しましては録画がございますので、そちらでご確認ください。
9月号録画ページはこちらです。→ http://www.ustream.tv/recorded/38734611
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
お題「体」
ゲスト:倉野いちさん
司会:天鈿女聖
<当日発表した歌(順不同)>
◎倉野いちさん選
・想像で千回触れたその胸にしかしこの手はたじろぐのだろう(愛知県 中牧正太さん)
・泣き顔は人によるけど笑顔なら誰のものでもそれなりに良い(岩手県 山本左足さん)
・下腹部で劣等感を温めるいつか何かが生まれる日まで(岩手県 山本左足さん)
・はらわたに輪郭のありとよみがへる鰯くじきし真夜中の指(岐阜県 太田宣子さん)
・ぺこぺこの胸を抱えて生きてゆくあなた以外の愛を食べずに(東京都 山田水玉さん)
・僕たちの指がたまたま正二十八角形を描く真夜中(東京都 ケイさん)
・まふたつの胴体で女手品師がどちらを選ぶかおれに詰め寄る(新潟県 ユキノ進さん)
・犬とその尻尾は別の生き物でこれと僕とも違うわけです(兵庫県 飯田和馬さん)
◎天鈿女聖選
・舌で鼻で五感で感じる母の愛 レモンが香るお芋の煮物(茨城県 佐倉まり子さん)
・うつくしい森ひとつ越えてきたような今朝のあなたのひかるくるぶし(神奈川県 高松紗都子さん)
→倉野いちさんも選
・そうめんを鼻から吹いて笑うきみ 何悩んでたか忘れちゃったよ(滋賀県 西村湯呑さん)
・コロッケを右手ににぎり我が背(せな)で君は美味しい夢を見ている(奈良市 村田馨さん)
・なんだこの体たらくはと言われてもイナバのタイカレーを食べる夜(兵庫県 飯田和馬さん)
<当日発表できなかったけど気になった歌>
◎倉野いちさん選
・胸元の広くあいてたあの日ですうれしくなくて気がついたのは(愛知県 中牧正太さん)
・はだかんぼう何をするでもないままに黙ってぴったりくっついている(岩手県 みよしさん)
→天鈿女聖も選
・手をつなぐ夢見た朝の指先を隠して長く伸ばす袖口(大阪府 ワンコ山田さん)
・満月が体に沁みてああおれはこんなに傷を持っていたんだ(大阪府 むしたけさん)
→天鈿女聖も選
・金属用接着剤でくっついた指よわたしはロボットでした(大阪府 じゃこさん)
・こんなとこに黒子があるね はじめての角度できみを見る椅子のうえ(大阪府 田中ましろさん)
・春紫苑(はるじおん)ひじふれあえばほんとうにふたりなんだと思う陽だまり(神奈川県 高松紗都子さん)
→天鈿女聖も選
・その爪じゃ接客業は無理ですと言われトトロはバスで帰った(神奈川県 苗くろさん)
・片耳のピアスはずしてま裸のわれは九つの穴の生き物(岐阜県 太田宣子さん)
・にんげんに四肢あることのかなしみを持て余しつつ四肢のぶらぶら(東京 飯田彩乃さん)
・ツルツルになってあなたに抱かれたい!脱毛の話尽きぬ女子会(奈良県 なるなるさん)
・この口が動かないのは寝てるとき 食べて喋って噛みついて、君(奈良市 村田馨さん)
◎天鈿女聖選
・内臓の定義を広くとらえたい入ったことがあると言うため(愛知県 中牧正太さん)
・肉声の肉の部分を知りたくて喉のあたりに指を這わせる(あなたの右隣 檀可南子さん)
・左手で確かめながら触ってる 肩甲骨の位置がやや右(あなたの右隣 檀可南子さん)
・やわらかいしせんつよいこえささくれたゆびさきそしておおきなせなか(茨城県 海さん)
・見せたのはあなただけかと思ったら修学旅行でお風呂があった(岩手県 みよしさん)
・疲れてる肝臓持つゆえ寝るときは体の左側を下にする(岩手県 たきおとさん)
・いつの日かひっそり流れるおっぱいの短歌をこっそり楽しみにする(岩手県 たきおとさん)
・失踪から戻って兄は冷蔵庫を開けるたび手を合わせて礼を(大阪府 むしたけさん)
・制服は機械に近い おとうとの剃刀負けを見ている朝だ(神奈川県 苗くろさん)
・人妻のつまさき立ちを邪魔したいつじつまあわせはもう要らない(神奈川県 苗くろさん)
・過不足のない恋でありママレードついてる頬が君とも違う(埼玉 藤崎しづくさん)
・軍隊じゃないんだからと言いながら体を服に合わせたい日も(滋賀県 西村湯呑さん)
・欲しいものリストから消す スプリングコート・アイフォン・カレノクルブシ(滋賀県 嶋田さくらこさん)
・血まみれの包丁洗う僕の手の鱗がなぜか落ちてくれない(東京 舳村弘さん)
・きがくるってしまったひとはてをあげて プラットフォームにあふれるひとよ(東京 舳村弘さん)
・もうひとつあったら黙って働かせふたつあったら家に置いとく(東京都 天国ななおさん)
・果物の蔕(へた)とおんなじ喉仏あたりに触れて噛んだらあまい(東京都 山田水玉さん)
・盾になるためとびこんだ胸に風あつまる ああ あ さらわれて ゆく (東京都 山田水玉さん)
・午前五時始発にわかに華やいで身体の奥の水位が上がる(東京都 山田水玉さん)
・人様の関節を無理に動かして満員電車に収まるわたくし(東京都 古賀たかえさん)
・シロップをかけたいのです パンケーキみたいに焼けた君の素肌に(奈良県 龍翔さん)
・左手(ゆんで)右手(めて)花火を持って振りまわす「お前たちあぶないじゃないか」(奈良市 村田馨さん)
・あたしからしっぽは消えてしまったの だから気持ちは文字で伝える (新潟県 桔梗さん)
・天体の軌道のように正確に週に一回その人に会う(新潟県 ユキノ進さん)
・牛乳やちりめんじゃこに貪欲な身体測定前日の夜(兵庫県 飯田和馬さん)
・右左二人繋がり体温で半熟たまごが完成しそう(福井 夏色さん)
・呼び出しは体育館裏憧れた無縁のままで巣立つ学び舎(福岡県 麦野結香さん)
・壁に引く背丈の一本一本があっという間に思い出になる(福岡県 ろくもじさん)
・求めては失うばかり手のひらは結んでおこう深い森では(北海道 琴平 葉一さん)
・へそのゴマ占いで出た結果見て真に受ける君ジャムがはみ出た(山形県 ナイス害さん)
・網棚に水着女を世界ごと捨てて月夜のホームにひとり(山口県 木下龍也さん)
<出演者の短歌>
◎倉野いちさん詠歌
・悪くない 夏のまんなか抱き合って腐乱死体になろうよ二人
◎天鈿女聖詠歌
・くるぶしのあたりで呼吸を感じてる おはようなんてまだ言えないよ
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
<反省会>
改めまして、歌会たかまがはら9月号をご覧いただいた皆様、空き家でご観覧いただいた皆様、短歌をご投稿いただいた皆様、ありがとうございました。
今回はゲストの倉野いちさんが8月にお誕生日を迎えられたということでサプライズお誕生日をお祝いさせていただきました。
倉野いちさんに楽しんでいただけて大変うれしく思います。
また、このようなことができるように計画をしていきたいと思います。
では、今後とも、歌会たかまがはらへのご投稿、また、番組のご視聴をお待ちしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
次回の歌会たかまがはらですが、現在スケジュールを調整中です。
決まり次第、こちらのHP&Twitterで告知いたします。
「歌会たかまがはら」ブログ:http://blog.goo.ne.jp/utakai_takamagahara
「歌会たかまがはら」twitterアカウント:@utamagahara
告知まで今しばらくお待ちください。
今後とも、歌会たかまがはらをよろしくお願いします。
ここでは、当日採用した短歌、当日発表できなかったけど気になった短歌、出演者の短歌をご紹介いたします。
なお、短歌の感想等は省かせていただきます。ご了承ください。
採用歌の感想に関しましては録画がございますので、そちらでご確認ください。
9月号録画ページはこちらです。→ http://www.ustream.tv/recorded/38734611
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
お題「体」
ゲスト:倉野いちさん
司会:天鈿女聖
<当日発表した歌(順不同)>
◎倉野いちさん選
・想像で千回触れたその胸にしかしこの手はたじろぐのだろう(愛知県 中牧正太さん)
・泣き顔は人によるけど笑顔なら誰のものでもそれなりに良い(岩手県 山本左足さん)
・下腹部で劣等感を温めるいつか何かが生まれる日まで(岩手県 山本左足さん)
・はらわたに輪郭のありとよみがへる鰯くじきし真夜中の指(岐阜県 太田宣子さん)
・ぺこぺこの胸を抱えて生きてゆくあなた以外の愛を食べずに(東京都 山田水玉さん)
・僕たちの指がたまたま正二十八角形を描く真夜中(東京都 ケイさん)
・まふたつの胴体で女手品師がどちらを選ぶかおれに詰め寄る(新潟県 ユキノ進さん)
・犬とその尻尾は別の生き物でこれと僕とも違うわけです(兵庫県 飯田和馬さん)
◎天鈿女聖選
・舌で鼻で五感で感じる母の愛 レモンが香るお芋の煮物(茨城県 佐倉まり子さん)
・うつくしい森ひとつ越えてきたような今朝のあなたのひかるくるぶし(神奈川県 高松紗都子さん)
→倉野いちさんも選
・そうめんを鼻から吹いて笑うきみ 何悩んでたか忘れちゃったよ(滋賀県 西村湯呑さん)
・コロッケを右手ににぎり我が背(せな)で君は美味しい夢を見ている(奈良市 村田馨さん)
・なんだこの体たらくはと言われてもイナバのタイカレーを食べる夜(兵庫県 飯田和馬さん)
<当日発表できなかったけど気になった歌>
◎倉野いちさん選
・胸元の広くあいてたあの日ですうれしくなくて気がついたのは(愛知県 中牧正太さん)
・はだかんぼう何をするでもないままに黙ってぴったりくっついている(岩手県 みよしさん)
→天鈿女聖も選
・手をつなぐ夢見た朝の指先を隠して長く伸ばす袖口(大阪府 ワンコ山田さん)
・満月が体に沁みてああおれはこんなに傷を持っていたんだ(大阪府 むしたけさん)
→天鈿女聖も選
・金属用接着剤でくっついた指よわたしはロボットでした(大阪府 じゃこさん)
・こんなとこに黒子があるね はじめての角度できみを見る椅子のうえ(大阪府 田中ましろさん)
・春紫苑(はるじおん)ひじふれあえばほんとうにふたりなんだと思う陽だまり(神奈川県 高松紗都子さん)
→天鈿女聖も選
・その爪じゃ接客業は無理ですと言われトトロはバスで帰った(神奈川県 苗くろさん)
・片耳のピアスはずしてま裸のわれは九つの穴の生き物(岐阜県 太田宣子さん)
・にんげんに四肢あることのかなしみを持て余しつつ四肢のぶらぶら(東京 飯田彩乃さん)
・ツルツルになってあなたに抱かれたい!脱毛の話尽きぬ女子会(奈良県 なるなるさん)
・この口が動かないのは寝てるとき 食べて喋って噛みついて、君(奈良市 村田馨さん)
◎天鈿女聖選
・内臓の定義を広くとらえたい入ったことがあると言うため(愛知県 中牧正太さん)
・肉声の肉の部分を知りたくて喉のあたりに指を這わせる(あなたの右隣 檀可南子さん)
・左手で確かめながら触ってる 肩甲骨の位置がやや右(あなたの右隣 檀可南子さん)
・やわらかいしせんつよいこえささくれたゆびさきそしておおきなせなか(茨城県 海さん)
・見せたのはあなただけかと思ったら修学旅行でお風呂があった(岩手県 みよしさん)
・疲れてる肝臓持つゆえ寝るときは体の左側を下にする(岩手県 たきおとさん)
・いつの日かひっそり流れるおっぱいの短歌をこっそり楽しみにする(岩手県 たきおとさん)
・失踪から戻って兄は冷蔵庫を開けるたび手を合わせて礼を(大阪府 むしたけさん)
・制服は機械に近い おとうとの剃刀負けを見ている朝だ(神奈川県 苗くろさん)
・人妻のつまさき立ちを邪魔したいつじつまあわせはもう要らない(神奈川県 苗くろさん)
・過不足のない恋でありママレードついてる頬が君とも違う(埼玉 藤崎しづくさん)
・軍隊じゃないんだからと言いながら体を服に合わせたい日も(滋賀県 西村湯呑さん)
・欲しいものリストから消す スプリングコート・アイフォン・カレノクルブシ(滋賀県 嶋田さくらこさん)
・血まみれの包丁洗う僕の手の鱗がなぜか落ちてくれない(東京 舳村弘さん)
・きがくるってしまったひとはてをあげて プラットフォームにあふれるひとよ(東京 舳村弘さん)
・もうひとつあったら黙って働かせふたつあったら家に置いとく(東京都 天国ななおさん)
・果物の蔕(へた)とおんなじ喉仏あたりに触れて噛んだらあまい(東京都 山田水玉さん)
・盾になるためとびこんだ胸に風あつまる ああ あ さらわれて ゆく (東京都 山田水玉さん)
・午前五時始発にわかに華やいで身体の奥の水位が上がる(東京都 山田水玉さん)
・人様の関節を無理に動かして満員電車に収まるわたくし(東京都 古賀たかえさん)
・シロップをかけたいのです パンケーキみたいに焼けた君の素肌に(奈良県 龍翔さん)
・左手(ゆんで)右手(めて)花火を持って振りまわす「お前たちあぶないじゃないか」(奈良市 村田馨さん)
・あたしからしっぽは消えてしまったの だから気持ちは文字で伝える (新潟県 桔梗さん)
・天体の軌道のように正確に週に一回その人に会う(新潟県 ユキノ進さん)
・牛乳やちりめんじゃこに貪欲な身体測定前日の夜(兵庫県 飯田和馬さん)
・右左二人繋がり体温で半熟たまごが完成しそう(福井 夏色さん)
・呼び出しは体育館裏憧れた無縁のままで巣立つ学び舎(福岡県 麦野結香さん)
・壁に引く背丈の一本一本があっという間に思い出になる(福岡県 ろくもじさん)
・求めては失うばかり手のひらは結んでおこう深い森では(北海道 琴平 葉一さん)
・へそのゴマ占いで出た結果見て真に受ける君ジャムがはみ出た(山形県 ナイス害さん)
・網棚に水着女を世界ごと捨てて月夜のホームにひとり(山口県 木下龍也さん)
<出演者の短歌>
◎倉野いちさん詠歌
・悪くない 夏のまんなか抱き合って腐乱死体になろうよ二人
◎天鈿女聖詠歌
・くるぶしのあたりで呼吸を感じてる おはようなんてまだ言えないよ
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
<反省会>
改めまして、歌会たかまがはら9月号をご覧いただいた皆様、空き家でご観覧いただいた皆様、短歌をご投稿いただいた皆様、ありがとうございました。
今回はゲストの倉野いちさんが8月にお誕生日を迎えられたということでサプライズお誕生日をお祝いさせていただきました。
倉野いちさんに楽しんでいただけて大変うれしく思います。
また、このようなことができるように計画をしていきたいと思います。
では、今後とも、歌会たかまがはらへのご投稿、また、番組のご視聴をお待ちしています。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
次回の歌会たかまがはらですが、現在スケジュールを調整中です。
決まり次第、こちらのHP&Twitterで告知いたします。
「歌会たかまがはら」ブログ:http://blog.goo.ne.jp/utakai_takamagahara
「歌会たかまがはら」twitterアカウント:@utamagahara
告知まで今しばらくお待ちください。
今後とも、歌会たかまがはらをよろしくお願いします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます