歌会たかまがはら

毎回お題に沿った短歌を募集してゲストの方とおしゃべりする短歌の番組です。
YouTubeで配信しています。

歌会たかまがはら2019年4月号 越田勇俊さんへの質問

2019年05月10日 | その他・連絡事項
ここでは、2019年4月28日配信の歌会たかまがはら2019年4月号で皆様からいただきました越田勇俊さんへの質問をご紹介いたします。

回答につきましては越田勇俊さんからいただいたものをそのまま掲載させていただきます。

なお、ご不満等は一切受け付けません。あらかじめ、ご了承ください。

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<番組中にお聞きした質問>
Q 好きな街(あるいは町)はどこですか。また、その理由(おすすめのポイントなど)がありましたら聞きたいです。(鹿児島県 西淳子さん)

A 私の古里、鎌倉。グルメ的なものはよく分かりませんが……
ただ、観光案内にあるような有名な寺社でなく、小さくて、ちょっと外れた所にある寺社こそたのしいです。
仙台に暮らし、鎌倉を離れたことで、かえって鎌倉愛が募ってくるようになりました。

本州を出たことがない上に、西の端は兵庫まで。でも、兵庫県の城崎温泉は良い「町」として思い出深い。鉄幹・晶子のゆかりもあって、歌人は訪れるべき場所かもしれません。
風情のある、素敵な温泉街でした。また、ゆきたい!

山形の湯野浜温泉。寂れた「町」でしたが、妙に思い出に残る「町」でもあります。

東京の神田・神保町近辺。最近、神保町近辺で呑みました。おいしかったのですきです。

あれだけ本のある「町」というのも至福の空間でしょう。


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以上となります。皆様からのたくさんのご質問ありがとうございました。

歌会たかまがはら2019年4月号採用歌(2019年4月28日配信分)

2019年05月10日 | 歌会採用短歌
4月28日に行いました歌会たかまがはら2019年4月号に短歌をご投稿いただいた皆様、また歌会の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。

ここでは、当日採用した短歌、当日発表できなかったけど気になった短歌、出演者の短歌をご紹介いたします。

なお、短歌の感想等は省かせていただきます。ご了承ください。


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お題:「町・街」(テーマ詠)
ゲスト:越田勇俊さん
司会:天野うずめ

<当日発表した歌(順不同)>
◎越田勇俊さん選
・懐かしい匂いはすれど変わりゆくふるさとと言う町は街へと(大阪府 文月栞さん)

・新神戸もうすぐきみの街だから紙飛行機をしゅるりと投げる(大阪 雨虎俊寛さん)
→天野うずめも選

・私だって泣きたいですよ街角のカーブミラーの軸を蹴る 蹴る(雨月茄子春さん)
→天野うずめも選

・合併で消える町名わたしたち秘密のままで終われそうだよ(茨城県 小田たくみさん)
→天野うずめも選

・町中のシーツを干せばこの町はひとつの入道雲なのだろう(新潟県 橙田千尋さん)
→天野うずめも選

・にわか雨 葉書は滲みきみの住む街の色素を教えてくれる(新潟県 橙田千尋さん)
→天野うずめも選


◎天野うずめ選
・春遠くいずれ津波が来る町に手紙を書いてあなたは眠る(徳島県 ゆらさん)
→越田勇俊さんも選

・君の待つ街まで二時間 はやぶさは桜前線追い越してゆく(神奈川県 久藤さえさん)
→天野うずめも選

・もう吠えない近所のわんこをなでている満期のような春が来ました(滋賀県 西村湯呑さん)
→天野うずめも選


<当日発表できなかったけど気になった歌>
◎越田勇俊さん選
・ひと雨が過ぎて見馴れた駅前の街のにおいともてあます傘(大阪 雨虎俊寛さん)

・(まだあった)ここはふたりが暮らしてた布引町のアパルトメント(大阪 雨虎俊寛さん)

・私の町になったと思った 足早に桜並木を通りすぎれば(桜望子さん)

・さみしさは分かち合えない胸底(むなそこ)に積もり続ける白砂の街(神奈川県 久藤さえさん)

・一面にさくら舞い散れこの街の音にできないことばのために(千原こはぎさん)
→天野うずめも選

・あぁこれはすごくデートだどう見てもデートだ春のあふれる街で(千原こはぎさん)

・俯瞰図を指差している午後三時 街がひかりを蓄えてゆく(千原こはぎさん)

・この街にいつもの場所が増えてゆきふたりで付けるおかしな名前(千原こはぎさん)
→天野うずめも選

・車窓には三階建てが増えてゆき家族まみれの街の夕焼け(千原こはぎさん)
→天野うずめも選

・誰ひとり会いたくはないこの街の雨に紛れて開く自動ドア(千原こはぎさん)
→天野うずめも選

・猫のつく名字が多い町に吹く風に日向の匂いを探す(京都府 麻倉ゆえさん)

・それぞれに一番はいて鴨川の等間隔の平和な夕べ(滋賀県 西村湯呑さん)

・潮風に帰りの切符は飛ばされて(ありがとう)ここの人になるんだ(滋賀県 西村湯呑さん)

・街路樹を数えて歩く 言い返す気もなくなったひとの隣で(埼玉県 えんどうけいこさん)

・この町はと語れた町のおもかげとしてごみ袋料金が違う(抹茶金魚さん)

・雨のなか駆け込む町にきみのいたサークルKはもうないんだね(愛知県名古屋市 大西ひとみさん)

・ふつくらとパンを焼きつつこの街の土曜日生まれのひとを愛さう(新潟県 有村桔梗さん)

・映画では踏み潰されたこの街でぼくはいつでも居眠りできる(新潟県 橙田千尋さん)
→天野うずめも選

◎天野うずめ選
・お隣の雨戸の音で無事を知る一人住まいがふえるわが街(奈良県大和郡山市 福田 正人さん)

・タクシーの窓に小雨は降りかかりひかりの街を滲ませてゆく(千原こはぎさん)

・今日は晴れらしいあなたの町の名をぼんやりと聞く雨降りの窓(千原こはぎさん)

・この空を辿ればきみの街はあり今日もおんなじ天気ならいい(千原こはぎさん)

・わたしだけ足りないばかり雨雲はきみの街までまた届かない(千原こはぎさん)

・誰だって誰かの欠片その角が擦れ合うたびに騒がしい街(千原こはぎさん)

・ビル影を踏みつけ歩くこの街にまだ馴染まないヒールの踵(千原こはぎさん)

・満開のさくらも空もこんなにもきれいだきみの足りない街で(千原こはぎさん)

・最短距離=最適解ではないことをツツジの薫る路地に教わる(滋賀県 西村湯呑さん)

・友だちがみんな出ていくこの町で咲くことを忘れないタンポポ(埼玉県 えんどうけいこさん)

・キューポラがなくなっていく街にいてハローワークに通う毎日(埼玉県 えんどうけいこさん)


<出演者の短歌>
◎越田勇俊さん詠歌
・てのひらが揺れやまないよ 遠ざかるあなたが街になつたとしても

◎天野うずめ詠歌
・桜散る間際が一番美しいたぬきの置き物だらけの町は


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<反省会>
歌会たかまがはら2019年4月号へのご投稿及び番組の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
今回はゲストに越田勇俊さんをお迎えしました。
越田さんは4月から新生活を始めたとのことで、お忙しい中であったにも関わらず、ご出演いただきました。
本当にありがとうございました。
また、越田さんとのお話が弾んで、いろいろなことをお聞きできました。
越田さんはりとむ短歌会や東北大短歌会で活動されていますので、ますますのご活躍を期待しております。
それでは、次回も、歌会たかまがはらをよろしくお願いいたします。
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次回の歌会たかまがはらですが、現在調整中です。

決まり次第、こちらのブログ&Twitterで告知いたします。

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今後とも、歌会たかまがはらをよろしくお願いします。