歌会たかまがはら

毎回お題に沿った短歌を募集してゲストの方とおしゃべりする短歌の番組です。
YouTubeで配信しています。

歌会たかまがはら2018年12月号 武田穂佳さんへの質問

2018年12月30日 | その他・連絡事項
ここでは、2018年12月21日配信の歌会たかまがはら2018年12月号で皆様からいただきました武田穂佳さんへの質問をご紹介いたします。

回答につきましては武田穂佳さんからいただいたものをそのまま掲載させていただきます。

同じような質問はまとめて掲載させていただきます。

なお、答えに対するご不満等は一切受け付けません。あらかじめ、ご了承ください。

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<番組中にお聞きした質問>
Q1 短歌甲子園の審査員をやってみて、なにかこころもちに変化はありましたでしょうか。(茨城県 郡司和斗さん)

A1 ありました。直感で勝敗を決めるような場面もあるので、歌人としての自信がもっと必要だと感じました。

Q2 東北に纏わる思い出やエピソードがございましたらお聞かせください。(福島県 真島朱火さん)

A2 東北出身の方の作品の東北っぽい雰囲気が好きで、東北出身である自分の作品にもその雰囲気が当然あると思っていたら、ないと言われてしまったこと。ないと思いますか?


<短歌についての質問>
Q1 一緒に歌会か句会やりませんか?(宮城県 佐藤涼子さん)

A1 機会があればご一緒したいです。

Q2 最近気になる歌人はいますか?(神奈川 甘酢さん)

A2 穂村弘さん。

Q3 ネプリ「半人半馬」読みました。Be in love〜の歌が好きです。かっこいい。特段質問はありません。(埼玉県 雨月茄子春さん)

A3 あまり褒められない歌なのでうれしいです。ありがとうございます。

Q4 福島泰樹先生の作品で好きな短歌を一首教えてください。(埼玉県 宮本背水さん)

A4 詳しくないですが絶叫短歌のチラシか何かで見た「たったひとりの女のためにあかあかと燈しつづけてきたるカンテラ」は重みがあってかっこいいと思いました。

Q5 便せんが埋まらないなら白いまま夏より先に海に行こうよ
この歌がとても好きです。
"白いまま"というところが、便箋の話を受け止めつつ、「日焼けもしてない肌のまま」というイメージを生み出していて、その先の飛躍のための助走になっているところが、とくに心に残っています。
さわやかで、工夫が素敵で、素直に景色が浮かぶので、とても好きです。(大阪 木村比呂さん)

A5 「いつも明るい」の歌ですね!どうもありがとうございます。これからも覚えてくれていたらうれしいです。

Q6 最近、詩の合評会に参加しました。詩と短歌には音のリズムや文字数、書きやすいテーマ書きにくいテーマなど色々な違いがあるようです。私は短歌だからこそできることを書きたいのですが、短歌だからこそできることを意識したことはありますか?(山口県 思田高ばここさん)

A6 短歌以外そんなにやっていないので、他と比較した話はできないですが、短歌の韻律が好きなので、守るにしても破るにしても気をつけています。作りながら、これは自分の短歌かどうか、嘘はついていないかも意識します。


<東北についての質問>
Q1 ご自身のなかの東北人性を感じるのはどういうときでしょうか(埼玉県 松岡拓司さん)

A1 同郷の人と会ったとき。

Q2 芋煮といえば味噌ですか、醤油ですか(埼玉県 松岡拓司さん)

A2 うちは醤油です。

Q3 お奨めのご当地グルメを2つ教えてください(大阪府 雨虎俊寛さん)

A3 ひっつみ。へっちょこ団子。

Q4 東北の方言で気に入っている言葉は何ですか?(鹿児島県 西淳子さん)

A4 気に入っているのとはちがいますが、「やんた」は今でもよく使ってしまいます。


<その他についての質問>
Q1 好きな食べ物は何ですか?(東京 上條 素山さん)

A1 びっくりドンキーのハンバーグにパイナップルとチーズをのせたもの。

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以上となります。皆様からのたくさんのご質問ありがとうございました。

歌会たかまがはら2018年12月号採用歌(2018年12月21日配信分)

2018年12月30日 | 歌会採用短歌
12月21日に行いました歌会たかまがはら2018年12月号に短歌をご投稿いただいた皆様、また歌会の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。

ここでは、当日採用した短歌、当日発表できなかったけど気になった短歌、出演者の短歌をご紹介いたします。

なお、短歌の感想等は省かせていただきます。ご了承ください。


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お題:「東北」※「東北地方」の「東北」です。
ゲスト:武田穂佳さん
司会:天野うずめ

<当日発表した歌(順不同)>
◎武田穂佳さん選
・おじいちゃんは北上川が溢れても金色堂へ行こうと言った(東京 上條 素山さん)

・十和田湖の花火は冬のほうがいい さみしいひとはやさしくなれる(埼玉県 えんどうけいこさん)

・五色沼をきみとめぐった高3の夏合宿を思い出したり(大阪府 雨虎俊寛さん)

・しんしんと夢をみてゐる青森のりんごの匂ひ夜に満ちたり(新潟県 有村桔梗さん)
→天野うずめも選

・冷やし肉そばを頼めば桜桃と煮たしひたけの添へられてゐて(新潟県 有村桔梗さん)


◎天野うずめ選
・津軽弁講座が最も難関の弘前大学医学部のあり(松木 秀さん)
→武田穂佳さんも選

・雪しまく岩手県立美術館二階に眠るブロンズの魚(奈良県 ヨシダジャックさん)
→武田穂佳さんも選

・ホヤ食べる?ホヤ食べるってほんとですかホヤ食べたことないな怖いな(埼玉県 雨月茄子春さん)


<当日発表できなかったけど気になった歌>
◎武田穂佳さん選
・まぼろしのように水たまりは消える 別れ明るむ仙台空港(大阪 木村比呂さん)

・ゆらゆらとあなたのなかに新潟は東北だつたりじやなかつたりする(新潟県 有村桔梗さん)

・短歌人冨樫由美子に来秋は会いに行きたし歌会したし(大阪府 雨虎俊寛さん)

・故郷は東北ですというときに私の背負う奥羽山脈(千葉県 桜望子さん)

・リアス式海岸よりも複雑な横顔ごしに夕陽を見てた(愛知県 なぎさらささん)

・中尊寺金色堂が開かれるときの手順でただしく眠る(愛知県 古瀬葉月さん)

・何年も帰らずにいる先輩が白樺だけは恋しいと言う(兵庫県 ふらみらりさん)

・除雪機が一升瓶で動き出す近所づきあひふむふむと聞く(抹茶金魚さん)

・不来方のお城に寝ころんじゃう系のあなたと冬を迎えるオセロ(茨城県 郡司和斗さん)

・ふくしまをかじるあなたのくちびるに桃の香りが移りゆくゆく(荒地識さん)
→天野うずめも選



◎天野うずめ選
・(あなたたちは地の塩である)キリストの墓も毎年雪に埋もれて(松木 秀さん)

・おみやげのサブレほろほろあしひきの山形県は笑むひとに似る(新潟県 有村桔梗さん)

・歌会に交じるか 茂吉記念館の庭に棲みたる蚊であるならば(新潟県 有村桔梗さん)

・いちど見た茂吉の像を、歌を聞きもういちど見る そのこめかみを(新潟県 有村桔梗さん)

・方言を忘れたふりして母からの電話の終わりにんだらばと切る(千葉県 桜望子さん)

・羽を持たず生まれた人が故郷へ帰るため乗る特急つばさ(千葉県 桜望子さん)

・濁点は雪のごとくに降り積もる んだらばんだらねやまねねんだにゃあ(千葉県 桜望子さん)

・何度目の三月を越え宮城から届くはがきに名前が増えて(愛知県 なぎさらささん)

・そこもここも宮沢賢治が歩いたと思えば春がまぶしい東北(愛知県 古瀬葉月さん)

・行くことはもうかなわない みそ汁にりんごを入れるきみの実家へ(埼玉県 えんどうけいこさん)

・ねぶたではなくてねぷたと直されてはじめてきみのふるさとを知る(埼玉県 えんどうけいこさん)

・不老ふ死温泉 つまりひとは死をのがれることはできぬってこと(山口綴りさん)

・手紙っこ犬っこあめっこ秋田ではすべてがかみさまのこどもだよ(山口綴りさん)

・再開のJビレッジに満ちる声日本の未来へいざキックオフ(福島県 真島朱火さん)



<出演者の短歌>
◎武田穂佳さん詠歌
・音の無い大雪の夜の玄関に陶器のヨークシャーテリア笑む

◎天野うずめ詠歌
・どうしてもシグマが解けない帰り道 山形城の桜がきれい


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<反省会>
歌会たかまがはら2018年12月号へのご投稿及び番組の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
今回の配信が2018年最後の配信となりました。
今年も短歌のご投稿や配信のご視聴をいただきありがとうございました。
また、今年8月に歌会たかまがはらは配信50回を迎えることができました。
たくさんの方に支えられてここまで配信できたことを嬉しく思います。
これからも配信100回を迎えられるようにこつこつと続けていきたいと思います。
さて、今回の配信はゲストに武田穂佳さんをお迎えしました。
お題の通り、武田さんとは同じ東北地方出身ということで東北のお話をたくさんすることができました。
配信では短歌のお話をきちんとしておりますので、録画ではどちらも楽しんでいただけると思います。
武田さんの今後のご活躍を願っております。
それでは、次回も、歌会たかまがはらをよろしくお願いいたします。
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次回の歌会たかまがはらですが、現在調整中です。

決まり次第、こちらのHP&Twitterで告知いたします。

「歌会たかまがはら」ブログ:http://blog.goo.ne.jp/utakai_takamagahara
「歌会たかまがはら」twitterアカウント:@utamagahara

今後とも、歌会たかまがはらをよろしくお願いします。