歌会たかまがはら

毎回お題に沿った短歌を募集してゲストの方とおしゃべりする短歌の番組です。
YouTubeで配信しています。

歌会たかまがはら2022年3月号 お題発表+投稿歌募集

2021年12月08日 | 歌会告知
お待たせいたしました!

歌会たかまがはら2022年3月号の開催要項を発表します。

お題:「習慣にしていること」※テーマ詠
締切日:2022年3月12日(土)
配信日:2022年3月19日(土)21時~(予定)
ゲスト:嶋稟太郎さん
となります。

※今回のお題は「習慣にしていること」です。テーマ詠です。あなたが習慣にしていることを短歌に詠んでご投稿ください。
※今回のフリートークは「嶋稟太郎さんへの質問」と題して、皆様から嶋稟太郎さんに対して聞いてみたいことをテーマにお話します。嶋稟太郎さんにお聞きしたいことがあれば投稿メールと一緒にお送りください。なお、歌会たかまがはらの番組内及びブログにおいて、いただいた「嶋稟太郎さんへの質問」にすべてお答えできない可能性がありますので、あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。

<投稿方法について>
※投稿方法は(1)歌会たかまがはらメールアドレスへメールを送る、(2)歌会たかまがはらTwitterアカウントへダイレクトメールを送る、の2種類があります。
(1)歌会たかまがはらへメールする
・ utakai_takamagahara@yahoo.co.jp 宛てにメールでお送りください。
・投稿するメールの題名には「歌会たかまがはら短歌投稿」とお書きください。

(2)歌会たかまがはらTwitterアカウントへダイレクトメールを送る
・歌会たかまがはらTwitterアカウント(@utamagahara)をフォローの上、ダイレクトメールをお送りください。
・なお、リプライでの投稿は受け付けておりませんので、あらかじめご了承ください。

<投稿内容について>
※投稿内容は(1)(2)の方法とも共通で、下記の内容を記載ください。
  1:投稿する短歌(必須・読みにくい漢字等にはふりがなをお願いします)
  2:お名前(必須)
  3:ふりがな(必須)
  4:お住まい(なくてもOKです)
  5:嶋稟太郎さんへの質問(なくてもOKです)
※必須項目以外は記載いただかなくても結構です。
※一人何首ご投稿いただいてもかまいません。
※投稿歌は自作の短歌に限ります。
※投稿歌は未発表作でも既発表作でもかまいませんが、著作権の絡んでいる短歌のご投稿はご遠慮いただけますよう、よろしくお願いいたします。
※すでに投稿された短歌の差し替え、削除、訂正はできません。あらかじめご了承ください。


<その他について>
※質問等がございます場合は、天野うずめ宛にお聞きください。
※投稿歌の取り扱いについて
ご投稿いただいた短歌についての取り扱いは以下の通りです。
・配信・ブログで紹介した投稿歌→既発表
・配信・ブログで紹介しなかった投稿歌→未発表
・既発表の投稿歌→配信・ブログで紹介したかしないかにかかわらず既発表
となります。


それでは、皆様のご投稿をおまちしています!

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※緊急連絡先はこちら
→※配信日・配信開始時間は変更することがございます。変更の連絡は下記のTwitterアカウントでいたします。

「歌会たまがはら」アカウント→@utamagahara

中の人「天野うずめ」アカウント→@uzume_no_hijiri
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歌会たかまがはら2021年11月号 中本速さんへの質問

2021年12月05日 | その他・連絡事項
ここでは、2021年11月20日配信の歌会たかまがはら2021年11月号で皆様からいただきました中本速さんへの質問をご紹介いたします。

回答につきましては中本速さんからいただいたものをそのまま掲載しております。

なお、ご不満等は一切受け付けません。あらかじめ、ご了承ください。

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<番組中にお聞きした質問>
Q1,作詩するときと、作歌するときで、スイッチを切り替えることはありますか?(石川県 塩本抄さん)

A1,スイッチを切り替えることはあまりありません。なぜなら、私は同時期に両方つくるというよりは、どちらかにかたよって作り続ける時期が多く、あまり切り替える必要がありません。ただし、コツのようなものはそれぞれ違うと感じていて、別の方の質問のところでお話します。

Q2,詩を作るときと短歌を作るとき、大切にしているポイントがあれば教えてください。(神ヤ飛ビ魚さん)

A2,詩と短歌の違いは定型です。短歌は、短く、五七五七七の切れ目を作る必要があります。一方、自由詩では言葉の切れ目や作品の終了を自分で決めなくてはなりません。短歌では、定型が読みやすさを助けてくれますが、言葉のパズルを上手に埋め込まないと、パズルピースの境目に隙間が出来てしまいます。パズルだからこそパズルに見えないように自然につくる必要があると感じます。一方、自由詩では自分でリズムを作り、自分で締めくくりを決めなくてはなりません。自分が表現したいことと、実際に出来上がった言葉の長さやリズムが一致しているかどうか、検討する必要があります。

Q3,詩を書く時と短歌を詠む時の違いと共通なことがあれば聞かせてください。(雨虎俊寛さん)

A3,先程、詩と短歌の違いについて語りましたが、共通する点もあります。詩人も歌人も、時流に流されないことが大切であると思います。作品の方法論だけの話ではありません。世の中で「こう」とされている事柄に、本当はどうなのか考えて、あらがっていくことが詩人・歌人の役割です。変な言い方になるかもしれませんが、たとえばその問題についてなになに新書で解説書が出てから、「新しい価値観」をなぞるようではいけない。むしろ、時代が変わって価値観が浸透していこうとしているなら、その盲点について語るような鋭さを持ちたいと意識しています。


<短歌についての質問>
Q1,短歌を始めたきっかけはありますか?どんなことでしょうか。(石川県 塩本抄さん)

A1,短歌のきっかけですが、まずは読者としての話をしたいと思います。


まず、小説家の高橋源一郎の影響があります。高橋源一郎は、文芸評論でも積極的に現代短歌を紹介していましたが、小説においても短歌を活用していました。『日本文学盛衰史』『官能小説家』というふたつの小説があります。有名な文学者たちが現代にあらわれるという軽いSF要素を含んでいます。小説の中には石川啄木もあらわれて「新作」を書くのですが、その「新作」の作者は、本当は穂村弘です。

また、松村正直の『駅へ』という歌集を当時買っています。たしか、新聞で小さく紹介されていたので知って、作者にメールを送って買った気がします。

やがて、2003年から2007年にかけて、『短歌ヴァーサス』という冊子が11冊刊行されます。創刊号の特集が枡野浩一、第二号が穂村弘、とつづく挑戦的な雑誌で、この本で多くの現代歌人を知りました。

しかしそれでも、創作者としての自分は、短歌に大きな関心を持ちませんでした。というより、短歌雑誌に載る作品は多くが「連作」の形式を取っており、私は連作に対する興味が薄いのです。

のちに、2016年頃、「うたよみん」というウェブサイトを知ります。ここでは一首ずつで短歌が発表されており、自分の興味に合っていたので、少しずつ短歌を入力していきました。

「うたよみん」を中心に投稿された「死を笑え短歌コンテスト」に参加して、また嬉しくも優勝したことから、さらに短歌の道にのめり込みました。


Q2,中本さんが好きな時間に関する短歌を教えてください。(東京都 酒田現さん)

A2,東京に捨てて来にけるわが傘は捨て続けをらむ大東京を 伊藤一彦(『森羅の光』)

Q3,中本さんはいづれ歌集を出されるものと思いますが、その際のプラン(装幀、出版社、歌数)について差し支えなければお聞かせください。(鹿児島県 月岡烏情さん)

A3,まだ歌数について具体的には考えていませんが、自分は一首屹立派、連作のつながりを重視しないので数は平均以下になると思います。出版社はまだわかりません。私は詩集を作るのに十年ほどかけて、納得できる作品だけを入れました。同じことを短歌について行うなら、まだ具体的なことを考えるには早いです。装幀については、「プロの意見を聞いた上で自分の意見をバシバシ言う」みたいな方法がいいかな、というのが前回の経験で感じたことです。創意工夫において、やはりプロのデザイナーや画家には及びません。チームワークを活かすためには、彼らのクリエイティビティを存分に発揮してもらった上で自分の意見を反映するほうが、はじめから理想像を自分で決めるより面白くなると予想しています。

<その他の質問>
Q1,今年一番良かった映画はなんですか?(神奈川県 大島健志さん)

A1,今泉力哉監督作品『街の上で』を挙げます。
下北沢を舞台にした群像劇です。
古着屋の店主とその周りの人々を描いた、ゆっくりとした映画ですが、人々の思い入れや成り行きが、ときにすれ違い、ときに優しさとなり、物語が進みます。

Q2,食べ物関連のツイートが多いように思いますが、今ハマっている食べ物があれば教えてください。(神ヤ飛ビ魚さん)

A2,YOUTUBERマッスルグリルさんの「ジャンピラフ」がおいしいです。留学生のジャンくんのお弁当をもとに考案したレシピとのことです。手羽元の洋風炊き込みご飯ですが、骨があるからでしょうか、鶏の出汁が出ていて、ダイエットになる料理とは思えないほど、食べごたえを感じます。

Q3,「速」という名前が、自分に合っているなと思うのはどんな時ですか。また、合わないと思うときはどんな時ですか。(深影コトハさん)

A3,くっきりした作風なので、「速」という名前が合っていると思います。でも、のんびりした人間なので、名前のほうが先に走っていっちゃいそうです。


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以上となります。皆様からのたくさんのご質問ありがとうございました。

歌会たかまがはら2021年11月号採用歌(2021年11月20日配信分)

2021年12月05日 | 歌会採用短歌
2021年11月20日に行いました歌会たかまがはら2021年11月号に短歌をご投稿いただいた皆様、また歌会の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。

ここでは、当日採用した短歌、当日紹介できなかったけど気になった短歌、出演者の短歌をご紹介いたします。

なお、短歌の感想等は省かせていただきます。ご了承ください。


※投稿歌の取り扱いについて
ご投稿いただいた短歌についての取り扱いは以下の通りです。
・配信・ブログで紹介した投稿歌→既発表
・配信・ブログで紹介しなかった投稿歌→未発表
・既発表の投稿歌→配信・ブログで紹介したかしないかにかかわらず既発表
となります。


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お題:「時間」
ゲスト:中本速さん
司会:天野うずめ

<当日紹介した歌(順不同)>
◎中本速さん選
・雨降りを予測してくる偏頭痛 未来がわたしに会いたがってる(ひーろさん)

・結果だけ見ればたいして悪くないカメラロールに四季の花々(神奈川県 大島健志さん)

・日没に起きる夜業の面々が先ず確かめる運行状況(涸れ井戸さん)

・ばあちゃんにそっくりだからこの声で母は少女に戻るのだろう(石川県 塩本抄さん)


◎天野うずめ選
・妹と神宮前の踏切を待つうちに背が伸びてしまった(愛知県 岡田奈紀佐さん)

・今はまだ友でしかない人と待つ上石神井駅前の踏切(涸れ井戸さん)

・返却日までに読めない小説よハッピーエンドでありますように(涸れ井戸さん)
→中本速さんも選


<当日紹介できなかったけど気になった歌>
◎中本速さん選
・標識の止まれは時へ向けられた言葉とおもう星の瞬き(ひーろさん)

・長葱をしゃくしゃく刻む不ぞろいな一秒たちが過ぎてゆく午後(ひーろさん)

・単線の列車交換おだやかでよどむ時間は焦りをとかす(京都府 麻倉ゆえさん)

・母親の小言が収まりきらぬうち蜜柑の筋は乾き始める(岩瀬百さん)

・改訂もアップデートもされぬまま百科事典は昔を記す(神奈川県 大島健志さん)

・ハムサンドばかり食べてるハムサンド君の話はめちゃめちゃ長い(涸れ井戸さん)

・京橋は四時の虚ろがよく似合う 待ち合わせせず君に会いたい(坂中 茱萸さん)


◎天野うずめ選
・それなりの時間と交通費をかけて会いに来てくれたという事実(京都府 麻倉ゆえさん)

・シュウマイを電子レンジで温める本日の家事これでお終い(涸れ井戸さん)

・二階建て一軒家にて積読の本や漫画と忙しく暮らす(涸れ井戸さん)

・ゲームですか一つもやらないんですよ詠む時間無くなるぢやないですか(菊池洋勝さん)

・十日間の絶食解かれ口にするバニラアイスを力なく噛む(菊池洋勝さん)

・一泊の旅に付添ふボランティア浴衣着る頃には打解けき(菊池洋勝さん)

・「このルートの方が早く着きますよ」その道沿いに鴨はいますか(石川県 塩本抄さん)

・成層圏、離脱しました死にました 時間は?え、宇宙に時間?(那須良識さん)

・地下鉄は早いから使いたくありません家庭裁判所まで歩こうお母さん(那須良識さん)

・同じ名の女が最初に殺されてつい見てしまう2時間ドラマ(深影コトハさん)

・MDを入れ替えているひとときの沈黙 そういう時代があった(深影コトハさん)

・噴水は二時間おきに上がります私は毎秒古くなります(兵庫県神戸市 若杉有紀さん)


<出演者の短歌>
◎中本速さんの歌
・稲妻のスローモーション映像を見ている部屋にまたいなびかり


◎天野うずめの歌
・俺はもう最強だから睡眠は何時間でもとれそうである



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<反省会>
歌会たかまがはら2021年11月号へのご投稿及び番組の配信をご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
今回から、配信内で紹介する投稿歌をテキストで表示することにしました。
ただ、現在、私が所持しているPCですと画面に表示すると重くなり、配信中にPCが止まってしまう可能性があり、しばらくは紙に投稿歌を印刷して表示していいきます。
また、投稿歌の取り扱い方も明確に記載をしました。
今までは何となく紹介した投稿歌が既発表、紹介しなかった投稿歌は未発表としていました。
ですが、きちんと記載することで、投稿される方の誤解を少しでも減らしていければと思います。
この二つは今回、ゲストの中本速さんにご提案いただきました。ありがとうございます。
中本速さんとの選がほとんどかぶっていなかったため、中身の濃い配信となったと思います。
また、詩と短歌とを創作している中本速さんだからこそのお話もお聞きできたかと思います。
改めて、中本速さん、ありがとうございました。
それでは、今後も歌会たかまがはらをよろしくお願いいたします。
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