乱鳥の書きなぐり

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111:『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』影印「土蜘蛛草紙」現在東京博物館蔵

2012-07-21 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸


 111: 『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』影印「土蜘蛛草紙」片桐貞健旧蔵 現在東京博物館蔵「解説」

      


 土蜘蛛草子 片桐貞健旧蔵 現在東京博物館蔵   

 続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞

 1984/04

 182ページ ¥29,400
 (下世話な話しですが…日本の古本屋さんでは各本屋さん 他 在庫無し。アマゾンでは古書で 132,300円@@::

 中央公論社

 B4判




『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』「土蜘蛛草紙」片桐貞健旧蔵 現在東京博物館蔵を読み,絵を見て楽しむ。

『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』「土蜘蛛草紙」の文字は『日本絵巻物全集 別冊 2』「八幡縁起」影印よりは読みよいが,わたくしにとってはこれまでに楽しんできた絵巻物の文字よりはわかりづらい。今読み始めている本書にふたつ目の絵巻物『続日本絵巻大成19 天狗草紙』はこれら二つに比べ読みやすいのでほっとしている。今年に入って『鼠草子』とであってからというもの,絵巻物に魅力を感じている。文字がわからない場合,現代語書き直しや要約がついているとやはり胸をなで下ろす。「八幡縁起」は和漢混合文で、現代語書き直しや要約を二度三度読んでも名詞(仏教用語)など,わからなかった。わたしはその個々を辞書で調べることを断念した。

 話しを「八幡縁起」から「土蜘蛛草紙」に戻す。

 

『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』「土蜘蛛草紙」片桐貞健旧蔵 現在東京博物館蔵は個々の場面,全体の筋書き共に面白かった。

 神楽(写真作品)や能楽(仕舞、謡曲集も含む)や歌舞伎(舞台)で楽しんでいる 「土蜘蛛」

 土蜘蛛とよばれた意味合いも解説には記されていたが、絵巻物そのものには因果関係はないという。伝統芸能における「土蜘蛛」については後日調べてみたい。

 




        「土蜘蛛草紙」 興味深かった部分 メモ



 崩れ荒れた庭には老女 A (絵 省略)
 源頼光が土塀が崩れ荒れた庭を入り歩いて館に近づく場面で、『伊勢物語』を思い浮かべた。

 ↓

 
 異様な若尼公
 白楽天の『白氏文集はくしもんしゅう』のような民
    白氏文集(はくしもんじゅう、はくしぶんしゅう)とは ウィキより ▼
    白氏文集(はくしもんじゅう、はくしぶんしゅう)とは、中国唐の文学者、白居易の詩文集。
   「75巻」で成る(現存するのは、71巻)。単に『文集』ともいう。
    没する前年に白居易自身より、編まれたとされる。
    日本にも平安時代にはすでに伝わり、「源氏物語」「枕草子」等を始めとして大きな影響を与えた。

    中でも「長恨歌」や「琵琶行」が特に有名である。

    白楽天とは → 白 居易 ウィキより ▼
     
    白 居易(はく きょい、772年(大暦7年) - 846年(会昌6年))は、中唐の詩人。
    字は楽天。号は酔吟先生・香山居士。
    弟に白行簡がいる
 

    下写真は,京都祇園祭の白楽天山 ▼
 
 

 
 もう一度  異様な若尼公の絵に戻る。

 背丈 三尺
 顔幅 二尺
 光に照らされ,胸があらわ
 艶かしさを感じる

 姿形がどことなく歌舞伎の『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿の段』でお三輪をなぶりものにした上叩きのめす官女たちの衣装と異様な顔の大きい姿を思い浮かべる。

 ↓

 二十尺ばかりの鬼 二匹 出現 (絵 省略)


 
 頼光そっくりの人形をたてに,鬼との闘いに望む
 鬼 人形に攻撃
 鬼「ああ、なんとせんないことよの。わが身の病の,この苦しさよ。」
 頼光の太刀は鬼に刺さっていた…

 頼光あっぱれ! 打ち倒す

 ここで思い出すのが 平将門
   7人 本人には影
   こめかみだけは鉄で覆われてない
 
 平将門
 
 写真は『俵藤太物語絵巻―チェスター・ビーティー・ライブラリィ所蔵』 (甦る絵巻・絵本) 影印
 平将門
   
 
 頼光

   頼光、綱登場の『大江山絵巻―チェスター・ビーティー・ライブラリィ所蔵』(7枚)

 ↓

 百鬼夜行のような絵 (絵 省略)

 ↓

 鶏女の化身 (絵 省略)
 いやにチャーミング
 太刀をあびせ、 鶏女の化身が消えると 綱
 綱のいう通り、太刀の先は折れている
 血痕のあとをつけると荒れた庭の老女の家 A

 ↓

 

 

 
 土蜘蛛を倒す 
 土蜘蛛の腹からは千九九◯(1990)固の轆轤(どくろ・頭蓋骨)
 倒した土蜘蛛のまわりには,蜘蛛のこども
 蜘蛛の顔もいかにもユーモラス

 荒れた庭に建つ蜘蛛(老女)の家に火をつける
 頼光と綱 燃え盛る家を眺める



       おしまい


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