車を駆って街を抜ける。家が疎らになり、田畑が続く。信号で止められることもなくなり、人の跡から離れていく。見えるのは鎮守の森か。もっともっと遠くへ奥へ走る。道はどこかの街に繋がっているのだから、何が奥であるのかわからないのだけれど、私は、離れて走る走る。
もうここまでは人の匂いは追いかけてこない。そんなことが解るのは、高く低く猛禽の飛ぶ姿を見るときだ。
猛禽の姿は、遠くとも一目でわかる。一人で飛んでいる。あるときは鋭いまなざしで獲物を探す。だのに、腹がくちているときの猛禽はどこか所在無く頼りなげだ。
ああ、また会えたね。私はきっと君に会いに街を離れたのだよ。君に会えるところまで、街から逃げてきたのだよ。君の住むここは、もう人の侵してはならない場所だ。君は原始の摂理の結界をなぞって巡る。
そうして、寂しい。つがいと、そうして子とで巡って守る。私は君に会うと泣いてしまうよ。
群れたくないのか、群れられぬのか。「孤高」という言葉さえ賛辞にならぬ。風を斬り抜く広き翼よ。曲がった嘴よ。群れぬ禽よ。
Special Thanks はんたろうさん
覚書
ダイトウノスリ/カンムリワシ(IA類)
オジロワシ/オガサワラノスリ/クマタカ/イヌワシ/シマハヤブサ(IB類)
オオワシ/オオタカ/チュウヒ/リュウキュウツミ/ハヤブサ(Ⅱ類)
ミサゴ/ハチクマ/ハイタカ/ケアシノスリ/オオノスリ/ノスリ(準)
もうここまでは人の匂いは追いかけてこない。そんなことが解るのは、高く低く猛禽の飛ぶ姿を見るときだ。
猛禽の姿は、遠くとも一目でわかる。一人で飛んでいる。あるときは鋭いまなざしで獲物を探す。だのに、腹がくちているときの猛禽はどこか所在無く頼りなげだ。
ああ、また会えたね。私はきっと君に会いに街を離れたのだよ。君に会えるところまで、街から逃げてきたのだよ。君の住むここは、もう人の侵してはならない場所だ。君は原始の摂理の結界をなぞって巡る。
そうして、寂しい。つがいと、そうして子とで巡って守る。私は君に会うと泣いてしまうよ。
群れたくないのか、群れられぬのか。「孤高」という言葉さえ賛辞にならぬ。風を斬り抜く広き翼よ。曲がった嘴よ。群れぬ禽よ。
Special Thanks はんたろうさん
覚書
ダイトウノスリ/カンムリワシ(IA類)
オジロワシ/オガサワラノスリ/クマタカ/イヌワシ/シマハヤブサ(IB類)
オオワシ/オオタカ/チュウヒ/リュウキュウツミ/ハヤブサ(Ⅱ類)
ミサゴ/ハチクマ/ハイタカ/ケアシノスリ/オオノスリ/ノスリ(準)
今日のお昼は暖かい温州は鬼ヶ城の侵食した砂岩の織り成す海岸で食後の昼寝を兼ねて日向ぼっこをしていました。
気持ち良さそうにパイカジに乗って漂うタカ科を羨ましく眺めていました。
独りなんですよね~独り
連休は存分にお楽しみだったようですね。
一人は禽も、人も、自由で少しさみしい。
お出かけはにぎやかだったようですけど、たまには一人の日向ぼっこもいいもんですね。
オオワシは流氷の上に
ハヤブサは空のただ中に
ミサゴは水の上に
トビは人の住む里に
それぞれに
狩りの場を持っています
食物連鎖の頂点にあって
じゅうぶんな獲物を狩るために
おのおのが広い広いテリトリーを持つのです
地を這い
群れで生きる人間には
その姿は孤独に映るでしょう
でも
年に一度
必ず
広い広い空で
パートナーを見つけ
命をつないでゆきます
寂しくはないのです
ただ
自由なのです
無断でリンク、ごめんなさい。
鷹よ、鷲よ。
自由はどうだ。
自由は 寂しくはないか
私は 自由で 少し 寂しい
私が 群れる人間だからか
食物連鎖の三角の山の
その頂上で
寂しくはないか
私は 寂しい
狩ることで生きていくことが
昔、中学生だったとき
宮澤賢治の「よだかの星」を読みました。
その頃の私は生きていることが辛くて寂しくて仕方がありませんでした。
自分が生きていることが何の意味もないと思えて
他の命を食べることが厭だった
何度も読み返しました
いやいや、きっと禽は私の思いなどと関わりなく、
自由であらう
自由が寂しいのは私