urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

山田正紀『女囮捜査官①触覚』幻冬舎文庫

2006年02月10日 | reading
ネタバレ一応注意。

なんか本人が書け書け言うので書きますが、昨日神奈川から京都経由できーちこと社長がやって来ました。朝からスロット行って今はなんか団地ともお読んで笑ってますが。今から東京行って同窓会の打ち合わせです。うさぎくんはまたの機会に。

で、小説の感想。本格作家としての山田正紀が本格的に始動したシリーズです。全五巻でドラマにもなってますね。松下由樹は違うんじゃねぇかとの思いを抱きつつ…。
オーソドックスな警察小説としての趣のなかに、「女囮捜査官」という独自の設定、「生まれついての被害者タイプ」志穂のキャラクタを立てて展開していきます。「見えない人」テーマの取り入れやどんでん返しなど、本格としてのスピリットも十分に感じられる好編と思いました。クールでドライな筆致は時にそっけなくも感じられますが、それによってハードボイルドな苦味が演出され、袴田のかっこよさが引き立ってますね(陸橋から飛び降りるとこね)。
高一ぐらいの時に三巻(だったかな)を読んで以来だったのですが、シリーズ通しての仕掛けがあるみたいなので、ちょっと追っかけて読みたいと思います。遠藤ってキャラがいかにもあやしい…。

作品の評価はB。

女囮捜査官〈1〉触覚―五感推理シリーズ女囮捜査官〈1〉触覚―五感推理シリーズ
山田 正紀

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