ネタバレ一応注意。
キラキラ号車中にて読了。
いしい的なイメージの奔流は抑え目。いつも通り瑞々しいながらも端整な寓話に仕上がっていると思います。「幸福の王子」的な献身と、恋の物語。
「トリツカレ」の意味が重層化するところなど、ストーリーテリングはやっぱりうまい。短くてやや物足りない部分もありますが、凍てついた情景の後に仄かな灯を点す幸福な読後感が楽しめます。後半のペチカの吹っ切れ振りが実にかわいらしい。
《自分の足元に、もうずっと前から張られている、澄みきった美しいこの世の氷。》(149p)
もちろん文章も素敵です。
作品の評価はBマイナス。
キラキラ号車中にて読了。
いしい的なイメージの奔流は抑え目。いつも通り瑞々しいながらも端整な寓話に仕上がっていると思います。「幸福の王子」的な献身と、恋の物語。
「トリツカレ」の意味が重層化するところなど、ストーリーテリングはやっぱりうまい。短くてやや物足りない部分もありますが、凍てついた情景の後に仄かな灯を点す幸福な読後感が楽しめます。後半のペチカの吹っ切れ振りが実にかわいらしい。
《自分の足元に、もうずっと前から張られている、澄みきった美しいこの世の氷。》(149p)
もちろん文章も素敵です。
作品の評価はBマイナス。
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