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現場で考えたいー大学新入生が生活労働相談ボランティアに参加して貧困問題をどう解決するかの勉強ー

2009-05-11 13:44:30 | 国内社会
ゆうPRESS
現場で考えたい
大学新入生が生活労働相談ボランティア
理不尽さ難しさ 見て聞いて実感

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 「貧困問題に興味がある」「事実を自分の目で確かめたい」―。大学の新入生が、街頭生活労働相談にボランティアとして参加しています。日本民主青年同盟(民青同盟)東京都委員会と都内の学生班が呼びかけているものです。(伊藤悠希)

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 4月のある日、仕事帰りの人が行き交う東京・JR新宿駅西口。「街頭労働相談中」のボードを立て、相談員やボランティアが「気軽に相談を」と呼びかけました。

プライド
 初めて参加した1年生のAくん(18)は高校2年のとき、生活保護申請を抑制する「水際作戦」を報じる新聞記事を読み、憤りを感じて関心を持つようになりました。

 この日、Aくんは土木工事関係で働いていた48歳の男性の話に、相談員とともに耳を傾けました。1カ月前に解雇されホームレスになっていたこの男性は生活保護の申請にも行きましたが、うまくいかなかったと言います。相談員は同行を申し出ました。ところが、男性は「子どもじゃないから」と断りました。

 Aくんは貧困問題のことを本やインターネットで調べていく中で、貧困の問題は社会システムの責任だと“直感”しました。「現場に出て、解決策を考えられるようになりたい」と、街頭相談にボランティアとして参加しました。

 報道からは相談を受ける人はみんな生活保護を受けて解決できるという印象を受けていました。しかし、実際に相談者の話を聞くと一人ひとりの事例がさまざまにあることがわかりました。「相談者自身のプライドもあって、すぐに解決しない難しさがあった」と感想をのべました。

自己責任
 先輩と一緒に参加したBくん(20)=1年生=は「相談に来る人が、なぜ素直に気持ちを出せなくなってしまったのかを考えたい」と言います。

 Bくんが聞いたのは2月まで左官の仕事をしていた63歳の男性の話。病気を理由に仕事をやめさせられ、住居を引き払い、駅で寝泊まりしていました。要望は生活保護を受けることでした。

 初めて当事者の話を聞き、「社会の理不尽さを感じました」とBくん。その半面、「相談者が切羽詰まっている感じがしなくて不思議に思った」とのべました。

 Bくんがボランティアをやってみようと思ったのは実際にいろんなことを見て触れたいから。労働問題だけでなく、平和や環境問題などのフィールドワークにも参加して大学生活を有意義に過ごしたいと言います。

 街頭相談への参加を呼びかけている民青同盟の学生班の学生は「職場でひどい扱いを受けている現実とそれを自己責任にしてあきらめている姿が見えてきました。困っている人の役に立ちたいと思い、取り組みを始めました」と語ります。

忘れない
 街頭相談が始まったころから4、5回参加しているCくん(19)=2年生=は「大学だけでは見えないものもあるから実際に見て、社会のことを考える材料にしてほしい」と新入生への期待をのべます。

 Cくんはこれまで、激励してくれる人も含め20人近くと対話をしてきました。寮費と設備費を引かれ、手取りが10万円も残らなかったという大手電気メーカーの下請け会社に派遣されていた人、違法な二重派遣をされていた人、昨年秋には派遣切りで寮を追い出された人にも出会いました。

 労働時間などを聞くシール投票では近づいてくる青年が「週に80時間普通に働いています」「残業代もらってない」と話し、対話になります。「過労死ラインで働いている人やアルバイトで転々としている人も自分は大丈夫という人が多い。自分の問題としてとらえてもらえる工夫をしたい」

 Cくんは弁護士を目指しています。「生の声を聞き始めてからは、授業で出される事例に実感を持てるようになった」と話します。地方出身のCくん。経済的理由で進学をあきらめた友人の「おれも大学行きたかった」というつぶやきを聞いて上京しました。Cくん自身も奨学金を二つ利用し、アルバイトをして大学生活を送っています。

 「目にしてきた『貧困』を忘れてしまったら弁護士になっても意味がない」と、Cくんは参加し続ける理由を語りました。

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 街頭生活労働相談 昨年4月から月1回のペースで、15回開催。民青同盟東京都委員会や日本共産党東京都委員会と一緒に民青同盟の学生班がボランティアを呼びかけています。谷川智行衆院比例東京ブロック候補(医師)も参加しています。

(出所:日本共産党HP  2009年5月11日(月)「しんぶん赤旗」)

ゆうPRESS
ボランティアの手記
見た 日本の現実
「年越し派遣村」東京・日比谷公園

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 非情な「派遣切り」などで仕事と住まいを奪われた労働者を対象に年末・年始(昨年12月31日―1月5日)の6日間、東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」。全国各地からやってきた労働者は約500人、直接支えたボランティアは1700人近くになりました。全国で募金活動も取り組まれました。「年越し派遣村」に、ボランティアとして駆けつけた3人の青年の手記を紹介します。

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簡単に家失う恐ろしさ
千葉県の大学職員
島本歩美さん=仮名=(33)

 ボランティアに12月31日と1月1日の2日間参加しました。知人に誘われ、「家でじっとしているよりも誰かの役にたちたい」との思いで日比谷公園に向かいました。

 まずびっくりしたのはボランティアの数でした。新聞やテレビの報道を見て若者がたくさん集まってきていました。

 私は食事の準備を手伝いました。重ね着してカイロを身につけているのに昼間でも震えました。夜を過ごさなければならない人の身を思うと何とも言えない気分になりました。

 大きなバッグ一つぶらさげて言葉もなく、暗い表情をして列に並んでいる入村者の方がたはよっぽどおなかを減らしていたのか、「おいしかったよ。ありがとう」と深々と頭を下げていきました。簡単に家を失い、命の危険にさえさらされてしまうような社会は恐ろしいと感じました。

 派遣村には共産党の議員さんが多く訪れて、いつまでも残って声を聞いていました。一緒にいたボランティアは「こういうときは共産党だね」と話していました。労働者たちは、いざという時に本当に頼れる政党がどこなのか気づき始めていると思いました。

医療相談1日100人以上
東京・中野共立病院医師
西村りえさん(27)

 先輩医師がボランティアに参加したことを「しんぶん赤旗」で知り、4日、全日本民主医療機関連合会の青年医師や友人などに声をかけて、5人でボランティアに行きました。

 軽い気持ちで行ったのですが、1日で100人以上が医療相談に来て、4人は入院、5人は病院受診となりました。

 血圧が200以上ある方や糖尿病の治療を中断している方も珍しくありません。派遣村をめざして静岡や茨城から歩いてきてひどい靴ずれを起こしている方、ストレスのあまり突発性の健忘症を起こしている方もいました。

 当院に入院となった方は出血性胃かいようがあり、ひどい貧血で輸血をしました。

 もし入院していなかったら命を落としていたかもしれません。

 派遣村でお話を聞いた方は、ほとんどが無保険でした。これでは、薬も買えず、病院にもかかれません。

 貧困がある限り、人びとの健康は守れないと強く感じました。

 今年は選挙の年。共産党を伸ばして、政治を変えたいと思いました。

募金を数え手が震えた
京都・私立大学院生
大田祐子さん=仮名=(24)

 年末から年明けにかけて連日テレビや新聞で「派遣村」が報道されました。

 政治や社会の問題の結果としての「派遣村」を自分で見て、理解したいと思い、4日早朝、新幹線に飛び乗り、東京・日比谷をめざしました。

 私は4、5の2日間ボランティアに参加しました。

 労働者が置かれている社会的状況の厳しさを実感すると同時に、その状況を良くしようと集まる人びとの“つながりの強さ”も体感することができました。

 私は募金の勘定をするように言われました。2時間やって1人では100万円ぐらいしか数えられませんでした。

 ほかのボランティア仲間が手伝ってくれ、合計2400万円。数えながら、手が震えました。日本社会も捨てたものではないと。

 「派遣切り」にあい、食と寝る場所を求めて「派遣村」に来た男性は次の施設へ移動した際に連絡をくれました。「生活保護受給をして生活再建ができ、前向きに就職活動ができる状況にあるのはボランティアの方の協力の賜(たまもの)です」といいました。私は「こうして気にかけあう関係があることは何よりも財産ですね」と伝えました。

 「派遣村」を必要とする人がこれ以上増えないように政治・企業・市民のレベルで良い議論・施策・運動が展開することを期待しています。

(出所:日本共産党HP 2009年1月19日(月)「しんぶん赤旗」)

ゆうPRESS
つどう つながる
2009 各分野のリーダーにきく

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 青年がほんとうに大切にされる日本をめざして、2009年を飛躍の年に―。昨年、青年の雇用と権利を守るたたかいや、憲法を守る運動などさまざまな分野で青年たちの活躍がめだち、政治や社会を動かしました。その先頭に立ってきた3人に、昨年を振り返り新年の抱負を語ってもらいました。(平井真帆、染矢ゆう子)

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平和・9条 語り合う場もっと
ピースナイトナインの事務局を務めた

岩崎明日香さん(22)

 昨年の12月に開かれた憲法を守る学生の大集会「第2回 ピースナイトナイン」には、1000人の若者が集まりました。

 憲法をめぐる情勢では、07年の秋、「自分の任期中に憲法を変える」と宣言していた安倍政権が倒れ、第1回の集会も大成功。「イラクへの自衛隊派兵は違憲」との判決が名古屋高裁で出るなど、よい方向に向かってきていると思います。

 そうした変化の中、2回目の集会準備の過程では、「今憲法が変えられようとしているから、学生が動かなければ!」という訴えでは、学生の思いにかみ合わないな、と感じるようになりました。

 集会に向けた事務局会議も一時中断。「このままで本当に集会ができるのか」という危機感から、みんなに「なぜ9条を守りたいのか」という思いを話してもらいました。

 すると、バラバラだったみんなの中に、強い信頼関係が生まれました。「何でも話していいんだ」という安心感ができ、悩みが交流できるようになりました。

 私たちは中学・高校の思春期に「イラク戦争のぼっ発」をテレビで見て育った世代です。

 目の前で始まった戦争。それに対して、「自分は何もできないのだろうか? 何かしたい」という思いが、みんなの共通した原点だと気がつきました。

 そんな学生の率直な思いに合うような企画にしようと、2回目の集会のテーマは、「世界の窮状に9条!」と、決めました。

 今の学生はバイトや就職活動で大変です。私自身、大学院進学の学費をためるため、バイト漬けだったときは、とても社会のことなど考える余裕はありませんでした。

 ですから、「人が集まらない。みんな、平和のことなんて考えていないんだ」と嘆いても始まりません。

 学生の置かれている現状をよく理解し、「どういう形ならかかわってもらえるのか」―その工夫に力を注ぐことが大切だと思いました。

 今年は、学生がもっと気軽に、そして継続的に憲法について語ったり考えたりできる“場”をつくっていけたらいいですね。

「派遣切り」 苦しみに心寄せて
首都圏青年ユニオン書記長

河添 誠さん(44)

 昨年は、10・5全国青年大集会が4600人の参加で成功しました。

 一昨年の3300人の1・5倍です。集会を準備する過程で、地方で集会が開かれました。各地で青年ユニオンがうまれ、青年の労組加入が相次ぎました。集会の後も報告会に福岡で200人が集まるなど力強くたたかいがすすんでいます。

 集会では、幅広い人があいさつし、中身でも広がりをもつことができました。

 昨年は、反貧困ネットワークの運動も大きく広がりました。貧困の当事者が声を上げることを大事にし、社会を揺らしています。

 困っている当事者をおいてきぼりにしない運動が世の中を変えます。要求に徹底してよりそい、具体的に問題を解決するとともに、なぜ、当事者がそうした状態にあるのかを知ることが必要です。

 「派遣切り」が大問題になっています。これまでも派遣契約の中途解除はあり、派遣労働者は日本中の工場を転々とさせられてきました。派遣会社が紹介する次の派遣先に移る理由はお金がないからです。派遣会社の寮は、敷金礼金や電化製品などの初期費用がかかりません。しかし、寮費や家具のレンタル代などが給与から天引きされ、お金はたまりません。

 貧困だから寮に入っている労働者に、景気のよいときは長時間働かせてぼろもうけしてきたのが大企業です。減産になれば、失業して家も失うというのは、派遣法そのものの問題です。

 苦しんでいる仲間の声を聞き、自分の生きづらさは、ほかの人にも共通している社会的問題なのだと目が開いていく回路ができはじめています。そういう場や運動をふやし、かかわりをもつことで生きやすい状況に変えていけると思います。

 いろいろな人の苦しみ、悩みを聞き、共感してつながっていくことが、社会を変えていくために必要だと思います。

自己責任論 乗り越える居場所に
日本民主青年同盟委員長

田中 悠さん(27)

 2008年は、世の中が大きく動いた1年でした。

 10月5日の全国青年大集会をはじめ、全国で青年が「人間らしく働きたい」と立ち上がり、日本共産党の志位和夫委員長の国会質問がネットで反響を呼びました。学費免除制度もいくつかの大学で広がりました。

 日本民主青年同盟は07年の33回大会で、「青年が政治をうごかす新しい時代のはじまり」と決議しましたが、願いを実現するためにたたかってきたことが、政治を動かしてきたと思います。

 社会の変化と同時に、青年自身や民青同盟も変わってきていると思います。

 自分が苦しんでいることが、自分だけの問題ではなく、「今の社会、何かがおかしい。このままでいいのか」と、多くの青年が気づき始めています。

 青年は友人との間で自分の生き方や社会についてどう思うかなど、真剣な話をするのが苦手だという人も少なくありません。けれど、青年は話したくないわけではありません。

 競争的な評価の中で育ち、財界などが振りまく、「若者はすぐやめて根性がない。がまんする力が足りない」といった自己責任論を、小さいころからずっと、言われ続けてきているのです。

 自己責任論に苦しめられている「自分の目の前の若者」に、何を語ったらいいのか、何ができるのかを考えることが青年とつながる上でとても大事です。

 自分の苦しみを話すことで相手も思いを語り、「苦しんでいるのは自分だけじゃない」と気づくことが、「連帯」の出発点だと思います。

 民青同盟がそうした青年の居場所になっています。ただ単に自分の思いを話せる「逃げる場所」ではなく、そこから前向きなエネルギーが生まれ、たたかいが始まる場所です。

 昨年、前進の足がかりをつかんだとはいえ、「派遣切り」や「内定取り消し」など、青年の苦しみに新たな局面が生まれています。

 今年は民青同盟が、そういう青年ともつながって、もっと大きな組織に成長していきたいと思います。

(出所:日本共産党HP 2009年1月5日(月)「しんぶん赤旗」)
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3 コメント

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色々検索しておりまして、 (小林 哲人)
2009-05-11 15:58:39
情勢で検索していたら、ここに辿りつきました。

とても興味深い記事を書かれておられますね。

知り合いですが、中々面白い記事を書いているので、よければ覗いて見てくださいね。

http://plathome.livedoor.biz/archives/52222530.html

返信する
Unknown (すまり)
2009-05-11 21:32:40
そう、純粋な学生時代は
「自己責任なんてかわいそう」
とか、すべて被害者の視点で見てしまうんだよね。
経験したから、よくわかるよ。

で、社会に出て「本当の現実を内部から見て」多数の人が転向するんだけどね。

私もその一人。
返信する
学生と言えば (仮)山田二郎)
2009-05-11 22:38:52
このGW中に、家賃滞納での叩き出しを手伝った中に、海外旅行に行っていた馬鹿学生がいたよ。
昔は、学生の家賃滞納と言えば、本当に貧乏かギャンブル狂いかが殆どで、滞納した所で親が直ぐに払ったもんだが、今は子が子なら親も親で、実力行使しないと払える金すら払わない。
ちなみに、GW中に叩き出しを手伝ったのが計11件、たまたまかも知れないけど、全部の部屋に高そうな大型液晶テレビがあったのには、呆れましたぜ。
まあ、赤旗なんかが、騒いでいる可哀そうな人達の実態は、こんなもんだって事の一例ね。
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