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映画「ノーカントリー」の感想

2008-05-11 | 映画の感想
◆№25 05月11日 「ノーカントリー」(★★★★★)
(感想)監督の評価だけを5点にしたのには理由がる。脚本とか演技とか、ひとつひとつは、特にすばらしさを感じない。不思議なくらいに平凡である。ストーリーも淡々としている。出演者の演技は、ハビエル・バルデムの演技だけが良く取り上げられるけれど、主演の三人とも上手い。しかし、地味なだけで目立とうとするものではない。この作品を野球で言えば、ホームランによる大勝利ではなく、二塁打の連続安打か、毎回得点による勝利という感じである。とにかくまとまりがいい。スリル満点ではないが、緊張感が全体に持続している。見ていると目が離せなくなる作品に仕上がっている。▼私は、原題の「NO COUNTRY FOR OLD MEN」がしっくりとくる。正確な訳は分からないが、私には「NO COUNTRY」は「居場所がない」と意味のように思える。▼本当に生きにくい時代になってきたものだと感じる。そんな時代感は、日本にも溢れている。ネットで殺人を募ったり、それを見知らぬ同士が請け負ったりする。因果関係もなく、通り魔でもない、それなのに、金のためだけの殺人者となる、プロの殺し屋もないのにだ。理解不能な殺人者が日本にも増えている。スティーヴン・エドウィン・キングの小説を読んでいるような感じもした。▼ちなみに、シガーの武器、高圧ボンベ付きの家畜用スタンガン?の威力は、ドキュメンタリー映画「いのちの食べかた」で実際を見ることができる。(これは仕事として)牛が造作なく殺されていく。▼この映画のPRコピーに「世の中は計算違いで回る」というのがある。まったく世の中は計算通りにはいかないもの。計算通りだったのは監督のジョエル・コーエン 、イーサン・コーエンの両人だったということだろうか。(データ

総合 5 特別何かが秀でている訳ではないのに、すばらしい作品
監督 5 おもしろい映画を撮るのに特別なトリックはいらない。ワンカットの積み重ねが大切なのさ
脚本 4 
演技 4 
音楽 4 
映像 4 


杜人
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【クレジット】
監督: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
製作: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
スコット・ルーディン
製作総指揮: ロバート・グラフ
マーク・ロイバル
原作: コーマック・マッカーシー
『血と暴力の国』(扶桑社刊)
脚本: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
撮影: ロジャー・ディーキンス
プロダクションデ
ザイン: ジェス・ゴンコール
衣装デザイン: メアリー・ゾフレス
編集: ジョエル・コーエン
(ロデリック・ジェインズ名義)
イーサン・コーエン
(ロデリック・ジェインズ名義)
音楽: カーター・バーウェル
出演: トミー・リー・ジョーンズ エド・トム・ベル保安官
ハビエル・バルデム アントン・シガー
ジョシュ・ブローリン ルウェリン・モス
ウディ・ハレルソン カーソン・ウェルズ
ケリー・マクドナルド カーラ・ジーン
ギャレット・ディラハント ウェンデル
テス・ハーパー ロレッタ・ベル
バリー・コービン エリス
スティーヴン・ルート ウェルズを雇う男
ロジャー・ボイス エル・パソの保安官
ベス・グラント カーラ・ジーンの母
アナ・リーダー プールサイドの女

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