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「故郷の香り (暖 ヌアン)」の感想

2005-05-01 | 映画の感想
人は誰といると幸せなのだろう

愛する人と、それとも愛してくれる人といるとき

ヌアンは自分を一番愛してくれる男が誰かを知っていた
それだけでヌアンは誰よりも幸せの傍にいることができた

でもたいていの人は、好きな人と居たがる、手に入れたがる
自分を想ってくれる人よりも、自分が想う人といたいと思う
それは人間の弱さ、悲しさなのかもしれない

好きな人と居たい、好きな人を手に入れたい
それはエゴ、欲望であり、愛ではないのかもしれない

人は誰と居ることが幸せなのか
人は幸せがどこにあるかをみることはできない
だから勘違いや思い込みは人生にあやをつける

あなたは今、幸せと一緒に居ますか
私はまったく自信がもてない状況です、残念です
ヌアンがとてもうらやましい


杜の都

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ジャンル : ヒューマン
製作年 : 2003年
製作国 : 中国
配給 : 東京テアトル/ブロードメディア・スタジオ

キャスト・スタッフ - 故郷の香り
監督 : フォ・ジェンチイ
原作 : モォ・イエン
出演 : グオ・シャオドン
リー・ジア
香川照之


あらすじ・解説の詳細
北京の役所に勤め、妻も子どももいるジンハーが、大学に合格して以来10年ぶりに故郷の村に帰ってきた。すぐに北京に帰るつもりだったジンハーだが、村の橋で初恋の人・ヌアンと再会し、彼はヌアンの家を訪ねる。ヌアンは耳と口が不自由なヤーバと結婚しており、6歳になる娘がいた。ジンハーはヌアンと2人で学校に通った昔を思い出す。2人で乗った村のブランコ。村にやってきた劇団員に恋するヌアンと、それに嫉妬する自分。そしてヌアンに自分の思いを告げたことなど…。帰らぬ歳月が、2人の感情を揺り動かす。

『山の郵便配達』で美しい中国の農村風景を映し出し、その格調高い演出で多くの人を感動させたフォ・ジェンチイ監督。前作『ションヤンの酒家』でも、雨に濡れた重慶の町の描写が印象的だったが、本作でも雨の降る湿った村の空気が本当に伝わってきそうな、空気感が実にいい。

故郷に「捨ててきた」女性との再会。人は誰しも戻りたくとも戻れない青春時代があり、やり直しがきかないからこそ後悔の念に悩まされる。そのわずかな再会の時に、10年という時間の重みが流れて行く。ラスト、それまで主人公2人の脇にいて、単なる「粗野な男」としてか意識していなかったヤーバが起す行動に胸を打たれる。銀座テアトルシネマほか全国にて順次公開



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