藤井もの ▼ 旧Twitter & Instagram

  ウクライナ,中東に平和を
  市民への攻撃を止めよ
  軍事力に頼らない平和を

映画「明るい瞳」の感想

2007-11-14 | 映画の感想
◆№67 11月07日 「明るい瞳」(★★★☆☆)
(感想)人は自分の存在をどのようにして感じ確認しているのだろうか。論理的なことは別にして自分を見失ったり、自分の存在を感じられなかったりして悩む人は多い。私的には、大して異常とも思えないが、主人公は彼女だけに聞こえる声があるらしい。多少行動が唐突な感じもするが、その程度だ。映画の中でも車も運転するのだから常人とさほど変わらない。でも、この僅かな差が人生を大きく左右することは多い。特にその状況の説明はないが、彼女は厄介者として兄の家に住んでいる、仕事はしていない様子である。町でも彼女が精神的な障害を持っていることは子供でも知っていることらしい。やたら障害者にやさしい人ばかりが登場するストーリーもあるが、本作は子供さえ冷淡だ。時に子供は加減を知らないので、このような人たちに対して恐ろしいほど冷淡な対応をする。-観る人に解釈を任せるような映画の作り方があるけれど、本作もそれに近い。背景や登場人物の説明はほとんどなく断片的な情報を混入してあるだけで、これらをつないでストーリーを描くのは観ている人ということになる。オスカーにあってから彼女のイライラが徐々に収まっていくことは感じる。このような作品は感受性の強い人とか想像力のたくましい人には受けることもあるが、一般的には退屈なだけだ。

総合 3 観る人ごとに解釈が異なる作品、ストーリーで観るか、感性で観るか
監督 3 素朴さにこだわって表現を押さえたか、中途半端に感じる
脚本 3 苦心した効果が伝わってこない
演技 3.5 自然で細かく丁寧な演技、だが明るさはない
音楽 3
映像 3


杜人

コメント    この記事についてブログを書く
« 映画「ショートバス」の感想 | トップ | 蔵の陶器市2007 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。