<懐素(かいそ・唐時代の僧)の「苦筍帖(くじゅんじょう)」>
下の書は、懐素の「苦筍帖」である。懐素(725?‐785?年)は唐時代の
僧で、「狂草(きょうそう)」という革新的な書風を得意とした。
「狂草」というのは、王羲之の書風を形だけ真似る堅苦しい風潮を打破し
ようとして生まれたもので、筆致は自由奔放であるが、二王(王羲之、王
献之)以来の草書を充分に学んだ上のことである。
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<不可能図形>・・・カリフォルニア工科大学下條教授
朝日新聞が、毎週日曜日に「be」という8ページ建てくらいの別刷の
日曜版を折り込んでくれるのだが、beという文字の下に、Wonder
in life 不思議いっぱい と書いてある。これがなかなか面白い。
2月5日の7ページに、「目の冒険 知覚を遊ぶ⑤」という記事があっ
た。書いているのは、カリフォルニア工科大学の下條信輔教授で、
下の不可 . . . 本文を読む
<「書の至宝ー日本と中国」展>
<真草千字文(しんそうせんじもん)>・・・智永(ちえい、陳ー隋時代)筆
上記の文字は上から下へ、同じ文字を
右側に楷書、左側に草書で書かれてある。
識字、習字の教本と考えられる。
閑 処 沈 黙 寂 寥 求 古 尋 論
散 慮 逍 . . . 本文を読む
<「書の至宝-日本と中国」展>
東京国立博物館で、1月11日から2月19日までの日程で「書の至宝ー日
本と中国」展が開催されている。初日の1月11日に鑑賞したが、中国の
書聖といわれる「王羲之(おうぎし)」をはじめ、聖徳太子や空海、小野
道風(おののとうふう)など日中の名筆が勢ぞろいする書の展覧会という
ことで、初日は中高年の入場者で溢れた。珍しい展示品をじっくり見よう
とする入場者で一部の作 . . . 本文を読む