<胸突坂>
目白台にある旧細川邸・永青文庫の前の道を南に向かうとそこは急な坂で名は胸突坂という。
上るときに膝が胸に突き刺さるほどの急な坂という謂われだが、坂を下りたところに水神社
(神田川の守護神)があるので別名水神坂ともいう。
今では歩き易いように手すりが取り付けられている上に、なだらかに整備されているため、
さ程急な坂には見えなかったが、それでも先日ここを通ったときに、幼稚園生の子 . . . 本文を読む
「根津青山(Nezu Seizan)の茶の湯」の展示品
<数多くの重要文化財・重要美術品>
私が拝見した今回の第2部では、一つの国宝と、桃山時代の「鼠志野茶碗」を
始めとする20数個の重要文化財や重要美術品が展示されていたが、根津嘉一
郎蒐集品のほんの一部であるという。今回の展示品は、別に「コレクション展」
として茶の湯以外のものが沢山展示されているが、その内の半分以上が中国 . . . 本文を読む
「根津青山の茶の湯 初代根津嘉一郎の人と茶の道具」
根津美術館は10月7日に元の場所に新築開館したばかりなので館名の冒頭に
新を付けて新根津美術館と呼称しているが、新築の新という意味だけでなくこの
大きな和風建築物が、大庭園との一体感を維持するために外観は瓦屋根の純
和風に仕上げてあること、一方内部は現代建築の粋を取り入れているがあくまで
もシンプルで清新な空間を醸し出しており、建物と庭園と . . . 本文を読む
最近まで永青文庫という博物館の存在をほとんど意識の中にはなかったが、
ふとしたことから
永青文庫秋季展「黄庭堅・伏波神祠詩巻~中国大書家の気に触れる~」
という案内を見た。
黄庭堅の代表的な行書である「伏波神祠詩巻」については平成18年2月に
東京国立博物館で開催されていた「書の至宝ー日本と中国展」を鑑賞した折、
同年2月15日のこのブログに
「書の至宝<黄庭堅筆の「行書伏波神祠詩 . . . 本文を読む
徳川家康の側室、秋山夫人の墓。
秋山夫人と言う呼び方の由来は別掲の本土寺の項で書いたが、下山の局、下山殿とも称される理由については墓所の表札には書いてないのでここで補足する。
<下山の局、下山殿>
武田信玄の親族の筆頭に穴山信君(梅雪)と言う人物がいる。梅雪は信玄の正室の次女(見性院)の夫であり、信玄の姉に当たる人物を母にもつ武田一族の名門である。しかし信玄の死後従兄弟の武田勝頼と対立し、 . . . 本文を読む
平成18年6月以来3年5ヶ月ぶりにブログ執筆を再開するにあたり、11月17日久しぶりに松戸市平賀にある雨の紅葉に包まれた静かな本土寺(ほんどじ)を訪れた。
私たちを迎える本土寺の入り口に建つ仁王門
本土寺は長谷山本土寺といい、日蓮入滅の寺として有名な池上の長栄山本門寺と鎌倉比企ヶ谷の長興山妙本寺とともに日蓮の高弟日朗門下の三長三本と呼ばれる本山の一つなのだそうだが度々の法難にあい今は700 . . . 本文を読む
かなり斬新なデザインの器をつくったつもりだが、使い道はまだ
定まらない。
大きさは、茶の湯の中くらいの茶碗を両手で持つ感じの大きさで、
心持ち重さを感ずる程度。
この形なのでスープか、あるいは煮付け、付きだしを盛るか・・・
そのうち、もっとも似合う使い道が思い浮かぶだろう。
<大きさ>
粘土 :信楽並
釉薬 :白萩、黄瀬戸
色彩・模様 :
小さなピン . . . 本文を読む
柏市の広池学園(モラロジー研究所・麗澤大学)の庭にある「偕の樹」
(中国山東省にある大聖孔子の墳墓の傍らにある名木の種子を寄贈され、
ここに移植したもの。昭和11年、と記してある。)
「モラロジー」とは「道徳科学」とか「道徳学」のことであるという。
英語で表すと「モラル・サイエンス」ということになるが、日本語で
「道徳科学」というときの「科学」は、「サイエンス」という意味より
も . . . 本文を読む
今、健康志向の影響で、全国的に自然食品がもてはやされている。
今日紹介するのは、茨城県茨城町にある自然食品のレストラン
“ ポケットファームどきどき ”である。別の名前は、「森の家庭料理
レストラン」というのだが、まさに家庭料理であり、自然派、森のレスト
ランの面目躍如である。
場所は、常磐自動車道岩間インターから車で20分、北関東自動車道
茨城町西インターから8分程度のところにある。県道5 . . . 本文を読む
<大学生の街、神楽坂の変遷>
「かつては法政大学生の街」
神楽坂は早稲田大学、法政大学を中心とした街であった。中でも
この街は、かつて100年の歴史を紐解くと、法政大学の街だった。
法政大学にある過去の写真資料を見ても、戦前戦後を通じて法政大
学の学生で溢れていた。特に東京六大学野球で優勝したときなどの
写真を見るとその感が強い。
「早稲田大学生も神楽坂へ」
もっとも明治、大正、そし . . . 本文を読む
牛込濠の水上レストランから望む風景。
写真の左手は千代田区富士見町の法政大学、右側は新宿区市谷駅方面。
ここは牛込濠で、飯田橋駅から神楽坂入り口交差点のすぐ傍にある。
ここは私にとってもう一つの神楽坂で、ここを外すことは出来ない。
< レストラン「CANAL CAFE」 >
ここが水上レストラン、「CANAL CAFE」の入り口である。
階段を下りて真っ直ぐ進むと、そこが室内レストラ . . . 本文を読む
神楽坂の小粋な街の雰囲気には、第一に、料亭や芸妓さんを思い浮かべる
ことになるが、その面影は懐かしい想い出の彼方に遠ざかり、今はシャレた
レストランや小料理屋さんや甘味処に変わっている。それどころか、どこの街
にも見かけるファーストフード店や喧騒なゲームコーナーや今風のコーヒーショ
ップが幅を利かせている。そういう状況だから、昼時には意外にも若いサラリー
マンやウーマンの姿が多い。ご多聞にもれず . . . 本文を読む
数年前、元慶応義塾大学教授 井口樹生(いぐちたつお)氏の
こんなタイトル(「日本人なら知っておきたい日本語」)の本
が売れたことがある。それ相応の年代の人なら中学生くらいの
時に教えられた言葉が沢山載っているのだが、あらためて読み
直してみると、なるほど、と思うことが多い。教授は残念ながら
2000年に64歳で急逝された。
今日は井口教授の解説とともに、三点、感想を述べてみたい。
~~~ . . . 本文を読む
クリシュトフ・キンテラ(チェコ)、「製品」シリーズより
1月21日から3月26日まで、東京都現代美術館で「転換期の作法」とい
うタイトルの美術展が開催されていた。これは私が追い求めていたポップ
アートの世界の一つなのだろうかと思いつつ、タイトルに惹かれて鑑賞した。
「転換期の作法」という意味不明のタイトルは、時代の先端を行くのか、
あるいは、後追いで転換期に指しかかろう . . . 本文を読む
人間、長く生きてくると、何十年にわたる「こだわり」というものがあること
に気づく。それは生き方であったり、考え方であったり、友達づきあいで
あったり、あるいは、生活様式であったり、趣味であったり、芸術の好み
であったり、細かいところでは歯の磨き方であったり、何十年も着ている
ジャンパーであったり、使い慣れた通勤の鞄であったり、あるいは、セピ
ア色をした昔の思い出の写真であったり、ぼろぼろになっ . . . 本文を読む