NHKの朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』が今週で放送終了する。
3月末の放送開始以来半年間、私達夫婦はずっとこのドラマを楽しみにしていた。
もちろん2人とも仕事をしているからリアルタイムで放送は見られないので、HDに録画したものを週末などにまとめて見ていた。
私はそんなにこれまでの朝の連続テレビ小説を見ているわけではないが、ここ数年ずっと視聴率低迷が言われていたが、この『ゲゲゲの女房』は久々のヒット作で視聴率も好調のようだった。実際、笑いあり涙ありのこのドラマは本当にいいドラマだったと思う。
巷もゲゲゲブームになっているらしく、現在神戸にある兵庫県立美術館では『水木しげる・妖怪図鑑』という特別展が催されており、かなり盛況のようである。10月3日まで行われているので、できれば行きたいなぁと思っているだが…。
さて、この水木しげるの妖怪の絵を見ていて思い出すことがある。
20年前の話になるのであるが…。
私は大学時代、あるボランティアサークルに入っていた。ボランティアサークルと言っても大学の近所にあった公園に来る子どもと遊ぶだけの子ども会サークルみたいなものだったのだが。
大学公認のサークルではないのだが、4月には新入生勧誘のため、11月の大学祭でも活動紹介のため、年2回パンフレットを作っていた。
で、このパンフレットの中にサークル員紹介というページがあった。現在活動しているメンバーを紹介するのだが、文章だけでイラスト入りで、しかもいつの頃からかそのメンバーの人物像に似せたイラストを描いて紹介するようになった。私も2年生時の春の新歓パンフでこのサークル員紹介のページを担当し、各メンバーのイメージに合った動物のイラストを描き、その後入ってきた新入生に「最初にパンフ見た時はわからなかったけど、入ってきてからパンフ見直したら、あの人がなぜこの動物かというのがよくわかった」と絶賛された(笑)。
ところで、いつもこのパンフレットのサークル員紹介のページで変なイラストにされてしまういじられキャラのW君がいた。W君は私達と同級生である。
そして私達が4年生になる時の新歓パンフを作成する時に、このW君が「いつもオレ変なのにされるから、今回はオレがサークル員紹介のページ担当する!」と宣言した。他のメンバーからも特に異論はなく、やれ!やれ!という感じだった。
ところがW君、志願したはよいものの、いざ書こうと思ったら絵が描けなかったらしく、印刷・製本日当日になって、「オレ…、やっぱり書けないよ…」と言いだした。
パンフレットはその日印刷製本しないと入学生オリエンテーションに間に合わない。他のメンバーは自分の担当のページは書いて用意してきている。
「今さら何言ってんだよ!」
とW君に皆で言ってみたものの、W君はもうすっかりうなだれてしまっている。
しかたないので誰かが代わりにサークル員紹介のページを書くしかない。しかも超特急で。
「よし、じゃぁオレが書くよ」
と私が申し出たのである。
とはいうものの、さて何を書くか。文章はともかくイラストをどうするか何か題材が欲しかった。
私達が編集作業をしていたのは大学のある地域の公民館だったのだが、その公民館の入り口に古本交換コーナーがあった。何か題材になるものはないかとその古本交換コーナーの本棚を眺めていたら、水木しげるの『妖怪百物語』という本が目に入った。
「これだ!!!」
早速この本を借り、作業している部屋に入って、メンバーそれぞれのイメージに合った妖怪を選び、そのイラストを模写してサークル員紹介にした。
【油すまし】【ぬらりひょん】【足長手長】【かわうそ】【砂かけ婆】【から傘おばけ】など、当時15人くらいいたメンバー1人1人を妖怪に喩えて紹介した。ちなみに自分の担当を突如放棄したW君は【小豆はかり】という妖怪にしてやった(笑)。
出来あがった3ページにわたるサークル員紹介のページは、サークルメンバー全員に大ウケだった。
W君も自分を喩えられた【小豆はかり】を見て、
「…オレは何も言えねぇよ」
とつぶやいていた。
これを見てこのサークルに入りたいと思った新入生はいたかどうか甚だ疑問だが(笑)、書く人物を知っている福祉系サークル関係者には絶賛され、模写ではあるが自分的にもかなりの力作だととても気に入っていた。
このパンフレット、その後ずっと1冊だけ自宅に保管していたのだが、1回目の結婚をした際に前妻によけいな物は処分するように言われ、泣く泣く捨ててしまった(苦笑)。
捨ててしまったものはもう戻って来ないので、自分の力作はもう見ることはできず残念だが、私の心の中には青春の1ページとしてしっかりと残っている。
…いや、3ページか(笑)。
3月末の放送開始以来半年間、私達夫婦はずっとこのドラマを楽しみにしていた。
もちろん2人とも仕事をしているからリアルタイムで放送は見られないので、HDに録画したものを週末などにまとめて見ていた。
私はそんなにこれまでの朝の連続テレビ小説を見ているわけではないが、ここ数年ずっと視聴率低迷が言われていたが、この『ゲゲゲの女房』は久々のヒット作で視聴率も好調のようだった。実際、笑いあり涙ありのこのドラマは本当にいいドラマだったと思う。
巷もゲゲゲブームになっているらしく、現在神戸にある兵庫県立美術館では『水木しげる・妖怪図鑑』という特別展が催されており、かなり盛況のようである。10月3日まで行われているので、できれば行きたいなぁと思っているだが…。
さて、この水木しげるの妖怪の絵を見ていて思い出すことがある。
20年前の話になるのであるが…。
私は大学時代、あるボランティアサークルに入っていた。ボランティアサークルと言っても大学の近所にあった公園に来る子どもと遊ぶだけの子ども会サークルみたいなものだったのだが。
大学公認のサークルではないのだが、4月には新入生勧誘のため、11月の大学祭でも活動紹介のため、年2回パンフレットを作っていた。
で、このパンフレットの中にサークル員紹介というページがあった。現在活動しているメンバーを紹介するのだが、文章だけでイラスト入りで、しかもいつの頃からかそのメンバーの人物像に似せたイラストを描いて紹介するようになった。私も2年生時の春の新歓パンフでこのサークル員紹介のページを担当し、各メンバーのイメージに合った動物のイラストを描き、その後入ってきた新入生に「最初にパンフ見た時はわからなかったけど、入ってきてからパンフ見直したら、あの人がなぜこの動物かというのがよくわかった」と絶賛された(笑)。
ところで、いつもこのパンフレットのサークル員紹介のページで変なイラストにされてしまういじられキャラのW君がいた。W君は私達と同級生である。
そして私達が4年生になる時の新歓パンフを作成する時に、このW君が「いつもオレ変なのにされるから、今回はオレがサークル員紹介のページ担当する!」と宣言した。他のメンバーからも特に異論はなく、やれ!やれ!という感じだった。
ところがW君、志願したはよいものの、いざ書こうと思ったら絵が描けなかったらしく、印刷・製本日当日になって、「オレ…、やっぱり書けないよ…」と言いだした。
パンフレットはその日印刷製本しないと入学生オリエンテーションに間に合わない。他のメンバーは自分の担当のページは書いて用意してきている。
「今さら何言ってんだよ!」
とW君に皆で言ってみたものの、W君はもうすっかりうなだれてしまっている。
しかたないので誰かが代わりにサークル員紹介のページを書くしかない。しかも超特急で。
「よし、じゃぁオレが書くよ」
と私が申し出たのである。
とはいうものの、さて何を書くか。文章はともかくイラストをどうするか何か題材が欲しかった。
私達が編集作業をしていたのは大学のある地域の公民館だったのだが、その公民館の入り口に古本交換コーナーがあった。何か題材になるものはないかとその古本交換コーナーの本棚を眺めていたら、水木しげるの『妖怪百物語』という本が目に入った。
「これだ!!!」
早速この本を借り、作業している部屋に入って、メンバーそれぞれのイメージに合った妖怪を選び、そのイラストを模写してサークル員紹介にした。
【油すまし】【ぬらりひょん】【足長手長】【かわうそ】【砂かけ婆】【から傘おばけ】など、当時15人くらいいたメンバー1人1人を妖怪に喩えて紹介した。ちなみに自分の担当を突如放棄したW君は【小豆はかり】という妖怪にしてやった(笑)。
出来あがった3ページにわたるサークル員紹介のページは、サークルメンバー全員に大ウケだった。
W君も自分を喩えられた【小豆はかり】を見て、
「…オレは何も言えねぇよ」
とつぶやいていた。
これを見てこのサークルに入りたいと思った新入生はいたかどうか甚だ疑問だが(笑)、書く人物を知っている福祉系サークル関係者には絶賛され、模写ではあるが自分的にもかなりの力作だととても気に入っていた。
このパンフレット、その後ずっと1冊だけ自宅に保管していたのだが、1回目の結婚をした際に前妻によけいな物は処分するように言われ、泣く泣く捨ててしまった(苦笑)。
捨ててしまったものはもう戻って来ないので、自分の力作はもう見ることはできず残念だが、私の心の中には青春の1ページとしてしっかりと残っている。
…いや、3ページか(笑)。