岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座α」27号:作品批評・茂吉と佐太郎に学んで

2022年01月15日 18時54分07秒 | 作品批評:茂吉と佐太郎の歌論に学んで
歌それぞれ

選歌と批評文を書く場合、作品の中に琴線に触れるものを選び、それに合った批評文を書く。それに見合うタイトルをつけて。今回はこれで選ぼうと決めているわけではない。

 ・川岸の蘭草の歌

 ・街路樹剪定の歌

 ・キノコの傘の雨粒の歌

 叙景歌を3首。心に響く景が顕ってくる。この欄で書いたがことがあるが、目に見えるものを表現できずに心理詠はおぼつかない。作歌につまずいたら叙景歌に徹するのも一つの方法。

 ・かの人の一語のぬくもりの歌

 かの人が誰であるかは問題ではない。結句で作者の決意を言い切ったことに魅力がある。

 ・届いたシャインマスカットの歌

 透明感のある作品。作者は歌集を出版して一皮むけよよようだ。

 ・炎暑と雨に天の怒りを感じる歌

 人間の驕り数々の新型ウイルスは熱帯雨林にまで開発が進んで密林の奥より、未知のウイルスが人間界に現れたと聞く。そんなことまで連想させる。下の句で思いきって言い切ったのが成功した。

 ・咲かずに終わる花を救え非力の歌

 ・折り紙の1枚ごとに子らの名を書く歌

 最後に2首挙げた。結句で言い切った良さが前者、情感が深いのが後者。後者は結句も効いている。

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