【「生まれ、学び、働き、家族を作り、老いていく」こうした人生のステージを安心して送れる社会をつくろう】をメインスローガンに据えた神奈川シニア連合(会員32,469名)第25回定期総会は11月29日(火)13時30分から横浜市の「ワークピア横浜」で代議員、傍聴者、役員、来賓等135名(内NTT労組神奈川退職者の会8名)が出席し開催されました。
総会は加納副会長(UAゼンセン)の司会で始まり、冒頭、去る6月に逝去された北鬼江 武前事務局次長に黙祷を捧げ、議長団に浜谷(運輸労連)德永(JR総連)の両代議員を選出し進行が行われ、会長挨拶として永井会長(自治労)から「別記」の挨拶がありました。
引き続き連合神奈川柏木会長から「「①2020年の連合神奈川30周年に向けての3つのチャレンジ、②第24回参院選の総括 、③次期衆議院選挙に向けて第1次推薦候補を決めた ④時代が峻別を求めているのではないか ⑤働くことを軸とする安心社会の構築に向けた政策実現」等の挨拶を受けました。
来賓挨拶では日本退職者連合・菅井事務局長、神奈川県・古賀労政福祉課副課長、横浜市・高橋雇用労働課担当課長、川崎市・太田労政担当課長、民進党県連・小粥副幹事長、社会民主党県連・佐々木副代表、神奈川県労福協・市川事務局長、中央労働金庫神奈川県本部・佐藤本部長、全労災神奈川県本部・元重本部長からそれぞれ挨拶を受け、エル・ビー・エー福島営業統括部長、神奈川県生協連・丸山専務理事、ワークピア横浜・石井事務局長を紹介し最後に議長から相模原市長のメッセージが読み上げられました。
議事に入り、経過報告、会計報告を池田事務局長(電力総連)、監査報告を塩田監査(自動車総連)が報告し承認されました。
引き続き、鈴木副会長(基幹労連)から「活動方針案」池田事務局長から「予算案」が提案され、それぞれ満場一致で採択されました。更に德永総会議長より「スローガン案」、高橋副会長(自動車総連)より「総会宣言案」が提案され満場一致で採択されました。最後に臼井副会長(神教協)の閉会挨拶、永井会長の音頭で「団結頑張ろう」を三唱し16時に第25回定期総会は恙なく終了しました。
※第25回総会活動方針・スローガン・総会宣言はここをクリックください。(PDF)
「別記」
神奈川シニア連合第25回定期総会・永井碩夫会長挨拶
会長を仰せつかっている永井と申します。先ず、本日ご出席を頂いた代議員の皆さん!大変ご苦労様です。また、退職者連合の菅井事務局長、連合神奈川の柏木会長をはじめ沢山の御来賓を皆様におかれては、お忙しいにもかかわらず本総会にご出席を頂き、厚く御礼申し上げます。
さて、もうすぐ12月ですが、先週、11月24日の雪には驚かされました。なにしろ今年は天候が不順の年のようですが、この調子では、最後まで天候不順に泣かされそうな気がします。
しかし、今年は天候不順だけではなく、世界の情勢にも驚かされる事ばかりであったように思います。イギリスでは、7月に大方の予想を裏切って、国民投票でEU離脱を決めたし、この11月のアメリカ大統領選挙では、マスコミ報道や世論調査に反し、トランプさんが勝利し、世界を驚かせました。
今までの価値観に基づき、世論調査や論陣を張っているマスコミではとらえきれない社会変化が起きているように思います。
さて、アベノミクスの話ですが、安倍首相に自信に満ちた態度とは裏腹に、アベノミクスは漂流を始めています。そもそもデフレこそが日本経済の元凶と断じ、デフレ脱却すれば日本経済は力強く成長を続けるとし、金融緩和政策を安倍首相が打ち出したのは、2013年4月。その後も日本銀行による金融緩和政策は、「異次元の金融緩和」「上場投資信託の買い上げによる金融緩和」「マイナス金利の導入」と次々と手法を変えてきましたが、結局功を奏せず、物価は上昇する気配は全くなく、むしろマイナスになっているような状況です。
そもそも、市場に円を溢れさせれば輸出競争力が増し、鉱工業生産が増し、賃金の上昇で消費が活発になり、デフレは解消し、経済は成長軌道に乗るという論理は、既存の経済学では広く認められた論理でありますが、日本経済や世界経済の状況は、金融緩和が物価上昇に繋がるという状況にまったくないように思います。
日本は、今や少子高齢時代の真只中、人口減少社会の真只中にあり、消費の中心を占める世代は減少の一途を辿り、物が売れない時代はとっくに到来しているのです。あわせて、グローバリズムに乗って世界に進出した企業から安い製品が入ってくるのですから、物価が上昇に転じることはあり得ないように思います。さらに、今という時代に生きる我々は、物を欲しがらない、買いたいものがないというのが実情でしょう。
こうした状況は、先進国共通の事象で、アメリカでもEUでも物価の下落には頭を悩ませ、金融緩和政策を採っていますが、成果は芳しいとはとてもいえません。
むしろ、所得格差や失業者の増大といった金融緩和政策の負の要素が大きく問題となり、その結果がイギリスのEU離脱であり、マスコミ予想が大きく外れたアメリカ大統領にトランプさんが当選したとみるのが妥当な見方ではないでしょうか。
思うに、世界はGDP至上主義、市場至上主義から大きく軌道を変え、スポーツ、音楽、芸術といった文化の方向に流れているように思います。こうした現代に生きる人間の変化に注目した経済運営をすることこそ、経済成長が望めない時代を軟着陸させ、次の時代に移行する環境づくりとなるのでは勿論、私たち高齢者の責務ではないでしょうか。
時代の潮流とは逆行する政策をとり続ける安倍内閣にノーを突き付けることが必要だとつくづく思う次第です。
そして民進党の蓮舫さんが主張する「人への投資」こそが、子供の貧困、奨学金返済の滞納者、生活保護世帯の増加、そして、病気や介護状態に陥ったらすぐさま下流老人に陥る私たち高齢者といった現代社会の課題を解決する唯一の手法だと思います。
なにはともあれ、本日の運動方針議論に何らかの役立ていただきたいと思い色々と申し上げましたが、本日の総会で決定する運動方針は、シニア連合全ての会員のスクラムでその実現に邁進していくことが大切だと思います。
最後に、日本大通りや海岸通りの銀杏の紅葉が大変見事です。総会が終わりましたら紅葉を鑑賞しながらお帰り頂きたいと思います。
総会は加納副会長(UAゼンセン)の司会で始まり、冒頭、去る6月に逝去された北鬼江 武前事務局次長に黙祷を捧げ、議長団に浜谷(運輸労連)德永(JR総連)の両代議員を選出し進行が行われ、会長挨拶として永井会長(自治労)から「別記」の挨拶がありました。
引き続き連合神奈川柏木会長から「「①2020年の連合神奈川30周年に向けての3つのチャレンジ、②第24回参院選の総括 、③次期衆議院選挙に向けて第1次推薦候補を決めた ④時代が峻別を求めているのではないか ⑤働くことを軸とする安心社会の構築に向けた政策実現」等の挨拶を受けました。
来賓挨拶では日本退職者連合・菅井事務局長、神奈川県・古賀労政福祉課副課長、横浜市・高橋雇用労働課担当課長、川崎市・太田労政担当課長、民進党県連・小粥副幹事長、社会民主党県連・佐々木副代表、神奈川県労福協・市川事務局長、中央労働金庫神奈川県本部・佐藤本部長、全労災神奈川県本部・元重本部長からそれぞれ挨拶を受け、エル・ビー・エー福島営業統括部長、神奈川県生協連・丸山専務理事、ワークピア横浜・石井事務局長を紹介し最後に議長から相模原市長のメッセージが読み上げられました。
議事に入り、経過報告、会計報告を池田事務局長(電力総連)、監査報告を塩田監査(自動車総連)が報告し承認されました。
引き続き、鈴木副会長(基幹労連)から「活動方針案」池田事務局長から「予算案」が提案され、それぞれ満場一致で採択されました。更に德永総会議長より「スローガン案」、高橋副会長(自動車総連)より「総会宣言案」が提案され満場一致で採択されました。最後に臼井副会長(神教協)の閉会挨拶、永井会長の音頭で「団結頑張ろう」を三唱し16時に第25回定期総会は恙なく終了しました。
※第25回総会活動方針・スローガン・総会宣言はここをクリックください。(PDF)
「別記」
神奈川シニア連合第25回定期総会・永井碩夫会長挨拶
会長を仰せつかっている永井と申します。先ず、本日ご出席を頂いた代議員の皆さん!大変ご苦労様です。また、退職者連合の菅井事務局長、連合神奈川の柏木会長をはじめ沢山の御来賓を皆様におかれては、お忙しいにもかかわらず本総会にご出席を頂き、厚く御礼申し上げます。
さて、もうすぐ12月ですが、先週、11月24日の雪には驚かされました。なにしろ今年は天候が不順の年のようですが、この調子では、最後まで天候不順に泣かされそうな気がします。
しかし、今年は天候不順だけではなく、世界の情勢にも驚かされる事ばかりであったように思います。イギリスでは、7月に大方の予想を裏切って、国民投票でEU離脱を決めたし、この11月のアメリカ大統領選挙では、マスコミ報道や世論調査に反し、トランプさんが勝利し、世界を驚かせました。
今までの価値観に基づき、世論調査や論陣を張っているマスコミではとらえきれない社会変化が起きているように思います。
さて、アベノミクスの話ですが、安倍首相に自信に満ちた態度とは裏腹に、アベノミクスは漂流を始めています。そもそもデフレこそが日本経済の元凶と断じ、デフレ脱却すれば日本経済は力強く成長を続けるとし、金融緩和政策を安倍首相が打ち出したのは、2013年4月。その後も日本銀行による金融緩和政策は、「異次元の金融緩和」「上場投資信託の買い上げによる金融緩和」「マイナス金利の導入」と次々と手法を変えてきましたが、結局功を奏せず、物価は上昇する気配は全くなく、むしろマイナスになっているような状況です。
そもそも、市場に円を溢れさせれば輸出競争力が増し、鉱工業生産が増し、賃金の上昇で消費が活発になり、デフレは解消し、経済は成長軌道に乗るという論理は、既存の経済学では広く認められた論理でありますが、日本経済や世界経済の状況は、金融緩和が物価上昇に繋がるという状況にまったくないように思います。
日本は、今や少子高齢時代の真只中、人口減少社会の真只中にあり、消費の中心を占める世代は減少の一途を辿り、物が売れない時代はとっくに到来しているのです。あわせて、グローバリズムに乗って世界に進出した企業から安い製品が入ってくるのですから、物価が上昇に転じることはあり得ないように思います。さらに、今という時代に生きる我々は、物を欲しがらない、買いたいものがないというのが実情でしょう。
こうした状況は、先進国共通の事象で、アメリカでもEUでも物価の下落には頭を悩ませ、金融緩和政策を採っていますが、成果は芳しいとはとてもいえません。
むしろ、所得格差や失業者の増大といった金融緩和政策の負の要素が大きく問題となり、その結果がイギリスのEU離脱であり、マスコミ予想が大きく外れたアメリカ大統領にトランプさんが当選したとみるのが妥当な見方ではないでしょうか。
思うに、世界はGDP至上主義、市場至上主義から大きく軌道を変え、スポーツ、音楽、芸術といった文化の方向に流れているように思います。こうした現代に生きる人間の変化に注目した経済運営をすることこそ、経済成長が望めない時代を軟着陸させ、次の時代に移行する環境づくりとなるのでは勿論、私たち高齢者の責務ではないでしょうか。
時代の潮流とは逆行する政策をとり続ける安倍内閣にノーを突き付けることが必要だとつくづく思う次第です。
そして民進党の蓮舫さんが主張する「人への投資」こそが、子供の貧困、奨学金返済の滞納者、生活保護世帯の増加、そして、病気や介護状態に陥ったらすぐさま下流老人に陥る私たち高齢者といった現代社会の課題を解決する唯一の手法だと思います。
なにはともあれ、本日の運動方針議論に何らかの役立ていただきたいと思い色々と申し上げましたが、本日の総会で決定する運動方針は、シニア連合全ての会員のスクラムでその実現に邁進していくことが大切だと思います。
最後に、日本大通りや海岸通りの銀杏の紅葉が大変見事です。総会が終わりましたら紅葉を鑑賞しながらお帰り頂きたいと思います。
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