2012年3月8日(木) 提供 / JAL
♪ The Flower Song Larry Goldings
♪ In Times Like These Bud Shank
♪ Sleeping Beauty Karma
人は 出会いと別れを繰り返し
絶えることのない 時の流れを 歩んでいかねばなりません
思い出という 永久に消えない 星屑を残しながら
今 季節は廻り 再び 花の季節が訪れようとしています
今週の JET STREAM は
可憐な姿と 優しい香りで 人の心を癒す
世界の 花にまつわるお話をしましょう
過ぎ去りし人々への思いを 世界の花の話に込めて
ベルサイユ宮殿というと 深紅のバラがイメージですが
その広大な宮殿の中にある プチ・トリアノン
悲劇の王妃 マリー・アントワネットが住んでいた この宮殿には
マーガレットが相応しい気がします
ファッションに浪費したと言われる マリー・アントワネットですが
実際は 派手な衣装は好まず 簡素な物を好んだようです
暮らしぶりも質素 プチ・トリアノンの周りを イギリス風の庭園に変えて
その庭園に 農家を建てて 田舎娘の姿でいるのが とても好きだったとか
今頃 彼女が好きだった その プチ・トリアノンの庭園には
マーガレットの花が 咲いていることでしょう
このマーガレット アフリカ大陸の西北に浮かぶ カナリア諸島が原産の花
17世紀末に ヨーロッパに持ち込まれ 主に フランスで改良されたことから
パリ・デイジーとも呼ばれています
白い可憐な姿で このマーガレット 誰にも好かれる花
ヨーロッパの少女たちには 恋占いの花として よく使われます
日本では 愛している 愛していないの二つですが
フランスでは
愛している 少し愛している とっても愛している 全く愛していない
と 4つの言葉で 占うことになっています
また 正午 太陽に向かって始めるのが 最も正しい占い方だそうです
ただし これは内緒の話
マーガレットの花弁の枚数は 決まっていませんが
実は ほとんどの花が 奇数枚
つまり 愛されていないという確率は 極めて稀なようです
さて このマーガレットの恋占い
マリー・アントワネットも 楽しんだのでしょうか
♪ TIARE TAHITI Marc Deschamps
SOUND GRAFFITI エバーグリーンサウンド No.4
Roberta Flack / Let it Be ROBERTAより
♪ Here Comes The Sun
♪ In My Life
♪ The Long & Winding Road
♪ Someone To Love Fourplay
ヨーロッパの国々で 最も南にあるスペインでは 春も一番 早くやって来ます
とは言っても かなり寒暖差は激しく 昼間は ぽかぽかと暖かですが
朝晩は 東京と同じくらい まだ ひんやりします
さて 春は 花の季節のスペイン
ちょうど今頃は 白いイベリスの花が 咲いていることでしょう
イベリスは スペインの古い名前 イベリアからとられた花
イベリア半島に広く咲くことから こう名付けられたと言われています
日本でも この イベリス 最近見掛けるようになりましたが
白い 1センチほどの小さな花が集まって 盛り上がるように咲く花
形が 砂糖菓子に似ていることから キャンディタフト とも呼ばれています
この イベリスが咲く頃になると スペインでは 盛んに 春の祭りが行われます
最も有名な春祭りと言えば やはり バレンシアの火祭り
大小合わせて600体ほどの ファジャと呼ばれる 張り子人形を燃やす
この 豪快な火祭り
大きなものになると 32メートル 10階建てのビルのような 大きさの張り子
ラス・ファジャスは 目を見張るばかり
これほど美しく 見事に出来たものを すべて燃やしてしまうというのは
いつも 勿体無い気がします
3月に入った今頃は もう バレンシアの街に この巨大な張り子人形が 姿を表す頃
気の早い若者たちは もう待ち切れずに
マスクレタと呼ばれる爆竹を 毎晩のように 鳴らしていることでしょう
この火祭りに欠かせないのが 地元 バレンシアの 絞り立てのオレンジジュース
ホテルのバーテンダーさんが
イベリスの白い花を ジュースに浮かべてくれたことを
火祭りの頃になると 今でも思い出します
♪ My Song Pat Metheny