２０１１年２月２８日(月) 提供 ／ ＪＡＬ
♪ Azami 塩谷哲
♪ Gymnopedie Stevan Pasero
先週の土曜から イタリアのヴェネチアで 有名なカーニバルが始まりました
カーニバルと言えば 華やかな山車のパレードがすぐ思い浮かびますが
このヴェネチアだけは 全くの別世界
カーニバルの間 派手な仮面と 衣装をまとった人々が 街を練り歩く 奇抜な仮装祭り
その幻想的で ファンタジックな世界は 他では 決して味わうことは出来ません
そもそもカーニバルとは 復活祭までの46日間 これを 四旬節と言います
この四旬節の間 キリスト教徒は 日曜を除いて 肉を食べてはならず
敬虔な祈りの日々を送らなければなりません
その前に 羽目を外して騒いでおこう というのが カーニバル
日本では 謝肉祭と呼ばれる お祭りです
ヴェネチアで この独特な仮想カーニバルが始まったのは 中世の時代
当時 貴族たちは バウタと呼ばれる 白い仮面を付けて 賭博場に出入りしていました
これに 街で 人気があった仮面劇 コンメディア・デッラルテの派手な衣装が加わり
現在のような形になった と言われています
このカーニバル 一時は 仮面を隠れ蓑に とても風紀が乱れ
仮面を付けることが禁止された時代もあったようですが 市民の熱意で復活
今では 観光客でも 仮面と衣装を付けて 参加出来ます
昼下がりのサンマルコ広場
黄金や 白い仮面を付けた人々が行き交う姿は まるで 現代に甦った 中世の仮面舞踏会
ヴェネチアの街で この怪しげな舞踏会が 繰り広げられるのは
来週の火曜 3月8日までの 11日間です
♪ Technopolis Enola Quintet
サウンドグラフティ
今週は フィリー・ソウルを特集します 今夜はその第一回 曲は…
♪ Love Is The Message MFSB
♪ Love Train The O-Jays
♪ Ain't No Stoppin' Us Now McFadden & Whitehead
♪ Fotografia 2 坂本龍一
オーストリアでは ファシングと呼ばれる カーニバル
残念ながら ハプスブルグ家の 華麗な宮廷文化が栄えた ウィーンでは
あまり盛んではありません
この時期 ウィーンでは エレガントな舞踏会が 次々と開かれるからです
しかしながら ヨーロッパ一の お菓子の都 ウィーン
カーニバルに欠かせないお菓子 クラプフェンは 盛んに食べられます
このクラプフェン 握り拳くらいの大きさの ドーナツとパンの中間
日本の 揚げパンのようなお菓子です
ドイツでは このクラプフェン 赤いベリーのジャムが入っていることが多いのですが
ウィーンと言えば 杏のジャム
ウィーンで売られている クラプフェンには 杏のジャムか 生クリームが入っています
このクラプフェンが カーニバルで食べられるようになったのは
復活祭まで 46日間もある 四旬節の間 ラードや 砂糖が使えない為
その前に 使い切るのが目的だったと言われています
つまりこのクラプフェン
もともとは 食材を残さず使おうという 庶民の知恵から生まれたものだったようです
ところで このクラプフェン 食べる時に注意してほしいのが 最初に食べる場所
クラプフェンは 油で揚げた後 穴を開けて ジャムやクリームを入れますので
必ず そちらの穴の方から食べてください
穴の反対から食べると ジャムやクリームが ピューッと飛び出して
ちょっと悲惨なことになりますので ご注意ください
♪ 空中線 菅野よう子
♪ Opus 14 Dustin O'Halloran