「18歳少年ら、2人殺害し少女連れ去り逮捕」
10日午前6時40分ごろ、宮城県石巻市清水町の南部かつみさん(46)方で、男が南部さんの長女の美沙さん(20)ら男女3人を刃物で刺し、次女の沙耶さん(18)を連れ去った。美沙さんと友人の高校生、大森実可子さん(18)の2人が死亡、男性(20)は重傷を負った。
最初に事件概要だけを聞いた時は、年齢や事件の残忍さから、直ぐに1989年に東京都足立区で起きた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」や「光市母子殺害事件」 を思い出した。
しかし詳細を聞けば、容疑者と連れ去られた次女は元交際相手――というか生後4ヵ月の娘もいる元内縁関係のような間柄で、容疑者のDV(ドメスティックバイオレンス)に悩まされ、警察に相談していたという。
むしろ2008年7月に同じ宮城県の栗原市で起きた「17歳少女殺害事件」や「江戸川区の女性連れ去り事件」などに共通点が多い気がする。
これらの事件の際にも書いてきた事だが、年頃の少女が品行方正な優等生よりも、少し「ワルい男」に魅かれるのは珍しくない。
問題は魅かれていた「チョイ悪」な部分が、実は極悪だった時の対応だろう。DV被害者1人ではとても解決できない。さらに今回は力を貸していた家族や周囲が凶刃に倒れる悲劇を生んでしまった。
となれば警察の役目に目がいく。
相談を受けていた警察は「DVの相談を受けていたが、その後に収まったという報告が出されたので、それ以上は踏み込めなかった」と言っている。これが警察の弁解でなければ、間に生後まもない子供がいることもあり、なかなか逮捕や起訴などは行えなかっただろう。
かつては「民事不介入」の原則で、こうした問題はほとんど無視していた警察だが、このような事が原因で犯罪が多発したこともあって、最近はかなりストーカー問題やDV問題にも関わっているように見える。
しかし、元々は刑事事件を処理する機関なので、介入には限界があるのは確かだろう。
DV事件の問題点として、被害者が相談をしても、結局は加害者と別れたがらないために改善できないという声を良く聞く。そこには経済状態などの他に精神的な理由が大きいという。愛情を断ち切れないだけでなく、加害者によって精神的に支配されてしまって抜け出せないのが大きいとも言われる。
こういう状況は、警察よりも精神的ケアの領域だ。
しかし実情はなかなか充実した体制が取られていない。
このような悲惨な事件が再び起きないように、家族や警察だけでなく、もっとソフトな面での支援体制が不可欠だろう。
民主党は「コンクリートから人へ」を掲げておられるようなので、是非とも改善して頂きたい問題だ。
「暴走する「征服欲」、妨害排除へ一気」
宮城県警に逮捕された少年は、交際相手の南部沙耶(さや)さんを連れ出そうとして、偶然居合わせた沙耶さんの家族や友人ら3人に刃物を向け、2人の命を奪った。専門家は「征服欲を満たすため、妨害するものを排除しなければいけないという考えが蔓延(まんえん)している」と危機感を募らせる。
「容疑の少年ら、数人でかくまう?」
宮城県石巻市清水町の民家で住人の南部美沙さん(20)ら男女3人が殺傷され、美沙さんの妹、沙耶さん(18)が一時連れ去られた事件で、沙耶さんの元交際相手の少年(18)と別の無職少年(17)=いずれも監禁容疑などで逮捕=の2人が沙耶さんを監禁していた知人宅にほかにも数人いたことが11日、県警石巻署捜査本部の調べで分かった。少年2人が車を乗り換えて逃走していたことも判明。捜査本部は知人らが少年2人をかくまっていた可能性もあるとみて事情を聴く。
10日午前6時40分ごろ、宮城県石巻市清水町の南部かつみさん(46)方で、男が南部さんの長女の美沙さん(20)ら男女3人を刃物で刺し、次女の沙耶さん(18)を連れ去った。美沙さんと友人の高校生、大森実可子さん(18)の2人が死亡、男性(20)は重傷を負った。
最初に事件概要だけを聞いた時は、年齢や事件の残忍さから、直ぐに1989年に東京都足立区で起きた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」や「光市母子殺害事件」 を思い出した。
しかし詳細を聞けば、容疑者と連れ去られた次女は元交際相手――というか生後4ヵ月の娘もいる元内縁関係のような間柄で、容疑者のDV(ドメスティックバイオレンス)に悩まされ、警察に相談していたという。
むしろ2008年7月に同じ宮城県の栗原市で起きた「17歳少女殺害事件」や「江戸川区の女性連れ去り事件」などに共通点が多い気がする。
これらの事件の際にも書いてきた事だが、年頃の少女が品行方正な優等生よりも、少し「ワルい男」に魅かれるのは珍しくない。
問題は魅かれていた「チョイ悪」な部分が、実は極悪だった時の対応だろう。DV被害者1人ではとても解決できない。さらに今回は力を貸していた家族や周囲が凶刃に倒れる悲劇を生んでしまった。
となれば警察の役目に目がいく。
相談を受けていた警察は「DVの相談を受けていたが、その後に収まったという報告が出されたので、それ以上は踏み込めなかった」と言っている。これが警察の弁解でなければ、間に生後まもない子供がいることもあり、なかなか逮捕や起訴などは行えなかっただろう。
かつては「民事不介入」の原則で、こうした問題はほとんど無視していた警察だが、このような事が原因で犯罪が多発したこともあって、最近はかなりストーカー問題やDV問題にも関わっているように見える。
しかし、元々は刑事事件を処理する機関なので、介入には限界があるのは確かだろう。
DV事件の問題点として、被害者が相談をしても、結局は加害者と別れたがらないために改善できないという声を良く聞く。そこには経済状態などの他に精神的な理由が大きいという。愛情を断ち切れないだけでなく、加害者によって精神的に支配されてしまって抜け出せないのが大きいとも言われる。
こういう状況は、警察よりも精神的ケアの領域だ。
しかし実情はなかなか充実した体制が取られていない。
このような悲惨な事件が再び起きないように、家族や警察だけでなく、もっとソフトな面での支援体制が不可欠だろう。
民主党は「コンクリートから人へ」を掲げておられるようなので、是非とも改善して頂きたい問題だ。
「暴走する「征服欲」、妨害排除へ一気」
宮城県警に逮捕された少年は、交際相手の南部沙耶(さや)さんを連れ出そうとして、偶然居合わせた沙耶さんの家族や友人ら3人に刃物を向け、2人の命を奪った。専門家は「征服欲を満たすため、妨害するものを排除しなければいけないという考えが蔓延(まんえん)している」と危機感を募らせる。
「容疑の少年ら、数人でかくまう?」
宮城県石巻市清水町の民家で住人の南部美沙さん(20)ら男女3人が殺傷され、美沙さんの妹、沙耶さん(18)が一時連れ去られた事件で、沙耶さんの元交際相手の少年(18)と別の無職少年(17)=いずれも監禁容疑などで逮捕=の2人が沙耶さんを監禁していた知人宅にほかにも数人いたことが11日、県警石巻署捜査本部の調べで分かった。少年2人が車を乗り換えて逃走していたことも判明。捜査本部は知人らが少年2人をかくまっていた可能性もあるとみて事情を聴く。