所用で新宿に行ったので、帰りに寄ってみました。「多武峰」は「とうのみね(神社の案内板では『とおのみね』)」と読みます。このあたりはその昔、信州高遠藩主・内藤家の屋敷があり(新宿御苑の敷地の大半はそうでした)、江戸初期に内藤清成(徳川家康の家臣)が祖先である藤原鎌足を祀る社を建てたのが、この神社の始まりとされています。現在は、藤原鎌足、藤原家の氏神である春日大社の祭神4柱(武甕槌神、経津主神、天兒屋根神、姫神)、内藤家の歴代祖神がお祀りされています。
境内には「駿馬塚(しゅんめづか)」と呼ばれる塚があります(写真3枚目)。
一説によると、徳川家康が江戸入城した際、清成を呼んで現在の新宿御苑一帯を指し「お前の馬が一息で回れるだけの土地を与えよう」と言い、清成はさっそく愛馬に跨がると、南は千駄ヶ谷、北は大久保、西は代々木、東は四谷と駆け回ったそうです。家康からは約束通りに土地をもらえたものの、愛馬は力尽きて死んでしまい、大樫の木の下に埋葬したとのこと。後の1816(文化13)年に大樫の古木の跡に塚が作られ、1872(明治5)年に現在地に移転したといいます。
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