草むしりしながら

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いろはかるた

2019-01-03 12:36:23 | 平成
いろはかるた

 お正月の遊びというと、次女が幼稚園に上がる年のかるた取りが思い出される。

 裏面が若竹を連想させるような緑色で、それがそのまま表の縁取りになっていた。描かれている絵は、江戸時代からタイムスリップしてきたように見えた。「犬も歩けば棒にあたる」で始まる、いろはかるたである。

 当初その絵に違和感を覚えたのは子供たちだけではなく、購入した私自身もそうだった。それでも一度試しにとってみると、面白くて何度も繰り返し取ったのを思い出す。そして最初の印象とは違って、平成のバブルの時代に媚を売らないその絵が、新鮮に見えて来た。

 しかし絵以上に惹かれたのが、面白いことわざの数々だった。興味を持ったことを楽しく遊びながら覚えるのに、大人の知識や子供の頭の柔らかさは関係ないようだ。家族全員で楽しく覚えてしまい、絵を見ただけでそのことわざを言えるようになった。

 とりわけ次女は強い興味を示した。三人姉弟の末っ子の特権を行使して休日の父親の膝の上に座り、何度も繰り返しかるたを取っていた。嬉しそうな娘と何度も読まされて疲れ切った夫の顔を、懐かしく思い出す。