旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

旅の小窓~リアス線開業の旅5(完) 盛発久慈行1番列車に乗車

2019-04-03 14:21:42 | 旅の小窓
 長くなりますが、一気に久慈駅まで進みます!
 2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災で不通となっていたJR東日本山田線の宮古駅・釜石駅間を、2019年(平成31年)3月23日に復旧と同時に三陸鉄道に移管して、三陸鉄道の既存の路線である南リアス線(盛駅・釜石駅間)・北リアス線(宮古駅・久慈駅間)と統合し、盛駅・久慈駅間163kmが「リアス線」となりました。これは、第三セクター鉄道では最長距離の路線です。


 盛駅・久慈駅間全線通し列車は、盛発下りは2本、久慈発上り3本設定されています。 この列車が盛駅発久慈行1番列車になるため、出発式などが行われるためにホームは大変混雑していました。




 乗客には、記念の紅白の「大船渡名菓 紅白かもめの玉子」が配られました。


三陸鉄道リアス線下り 普通 久慈行
盛        08:05発
   
 さすが出発式を行った列車。定刻の発車です。


 盛駅・久慈駅間を通して乗るのは、1997年(平成9年)から震災まで、夏に臨時運転されてた「臨時快速 リアス・シーライナー」以来です。
 この列車は、仙台駅から東北本線、石巻線、気仙沼線、大船渡線、南リアス線、山田線、北リアス線、八戸線を経由して八戸駅まで運転する夏季限定の臨時快速列車でした。
 座席は、盛駅までは海側だったので今度は山側にとりました。
陸前赤崎     08:09着 08:10発   
 あっという間に、白くなってきました。


綾里       08:16着 08:19発   
 綾里駅では雪が降る中、手作りの大漁旗を持って歓迎する親子も。


恋し浜      08:23着 08:23発   
甫嶺       08:26着 08:27発
   
 雪の中、このためだけに駅に。


 地域の期待の大きさは伝わってくるのですが…。


三陸       08:30着 08:31発   


吉浜       08:36着 08:36発   
 吉浜駅を出て2分程。吉浜湾が一望できるところで観光停車しました。今までは無いサービスです。


唐丹       08:42着 08:45発   
 リアス線と平行するように「復興道路」が整備されています。


 完全開通するまでもなく、75歳以上の運転免許保有率が年々高くなっているので、「リアス線」との共存が難しくなるのではないでしょうか。

 
平田       08:51着 08:52発   
釜石       08:57着 09:02発

 リアス線は全てワンマン運転。無人駅に限らず有人駅を含む全ての駅で、1両目の前から乗って、降りる。運賃等は運賃箱へ。その他改札業務は運転士さんが行います。
 今日は、釜石駅から非常に混んできたため、宮古駅までは車掌が乗務し、途中全ての駅で全てのドアが開くとのことです。
 釜石駅を2分程遅れて発車しました。
 ※時刻は、定刻表示です。
 釜石駅を出ると、JR釜石線が分かれていきます。


両石       09:10着 09:10発
 高台に、「#Thank You From KAMAISHI」ラッピング車両をデザインした釜石東中学校が見えてくると、間もなく鵜住居駅に到着です。


鵜住居      09:14着 09:14発




 ここは、ラグビーW杯の会場「釜石鵜住居復興スタジアム」の最寄り駅です。


大槌       09:19着 09:19発
 大槌町沖の蓬莱島は、NHK総合テレビで放送された人形劇『ひょっこりひょうたん島』のモデルと言われています。
 復興工事のための生コンプラントにはそのイラストが描かれています。
 なお、ひょうたん島のモデルは八丈島や瀬戸内海の瓢箪島、グアムにある無人島のアルパット島などもモデルではないかと言われています。


吉里吉里     09:25着 09:25発
浪板海岸     09:28着 09:29発

 沿線は漁業関係者が多いため大漁旗で開通を祝う姿が数多く見られますが、中には満艦飾も。


岩手船越     09:38着 09:38発
織笠       09:43着 09:44発



陸中山田     09:46着 09:47発


豊間根      10:01着 10:02発
 現在は単式ホーム1面1線の駅ですが、かつては相対式ホーム2面2線で列車交換可能で、その面影が残っていました。


払川       10:07着 10:08発
 今回の山田線宮古駅・釜石駅間の三陸鉄道への移管と同時に開業した駅です。 
 駅周辺は、東日本大震災の津波被害から免れたため、被災者が移住し人口が増加していることから、宮古市が建設した駅です。


津軽石      10:11着 10:14発
八木沢・宮古短大 10:21着 10:21発

 ここも払川駅同様に新設された駅です。
 名所案内板は、開業までに間に合わなかったようです。


磯鶏       10:24着 10:24発
 かつてここからラサ工業宮古工場の専用線が接続していて、現在大井川鐵道最古の蒸気機関車C10形8号機が活躍していました。
 その縁なのか駅舎と線路を挟んだ向かい側にあるSL公園には蒸気機関車9600形25号機が静態保存されています。
 この蒸気機関車は、最後は青森駅で入れ替え作業用に使われていました。


宮古       10:28着 10:44発
 線路を挟んだところに昨年10月に移転してきた、宮古市役所の新庁舎が建っています。


 左手に山田線が離れていきます。


山口団地     10:47着 10:48発   
 防潮堤ではありません。復興道路の盛り土のようです。


一の渡      10:54着 10:54発   
佐羽根      10:58着 10:59発   
田老       11:03着 11:03発
   


摂待       11:12着 11:12発   
岩泉小本     11:17着 11:17発
   
 歓迎の人波も、釜石駅・宮古駅間だけかと思ったら、ここでもすごい人出です。


 龍泉洞PRキャラクター「龍泉洞の龍ちゃん」。


 龍泉洞への玄関口となる駅で、龍泉洞への町民バスが4往復運行しています。
 龍泉洞のある岩泉町から乗客に、添加物を一切使わず、低温長時間発酵させた「岩泉のむヨーグルト」のプレゼントです。




島越       11:26着 11:26発   
 津波の被害が大きかったところの一つで、駅舎の土台、階段の一部等を除き駅舎、ホーム、高架線路の全てが津波で消失したところです。
 旧島越駅舎跡地に整備された復興公園「島越ふれあい公園」。津波に耐えた宮沢賢治の詩碑が、被災当時の姿で残されています。


 田野畑村のマスコットキャラクター「タノくん」です。


 昨年11月にはまだ工事中だった「平井賀川の水門」の上に乗る施設。綺麗の修復されていました。
 間もなく田野畑駅に着きます。




田野畑      11:29着 11:32発   
 田野畑駅では、「たのはた牛乳」のプレゼントです。 


普代       11:42着 11:43発   
 普代駅は、北緯40度に限りなく近い、北緯40度0分10.08秒に位置する駅です。


 ここもすごい人出でした。




 普代村のマスコットキャラクター、すきコンブの「すっきぃ」と塩蔵コンブの「エンゾー」も登場です。


白井海岸     11:48着 11:49発   
 絶景ポイントの大沢橋梁。観光停車です。
 いまは、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で、夏ばっぱが大漁旗を振って列車で旅立つアキを見送った海岸としての方が有名でしょうか。


 山側にある堀内大橋は、次の堀内駅から歩いて15分。三陸鉄道の撮影ポイントの一つとして有名です。


 何度も通っているのですが、大橋から撮影している人をはじめて確認できました。


 橋のたもとにある、「レストハウスうしお」の「うに丼」の看板のいつも気になっています。


堀内       11:58着 12:01発   
 「あまちゃん」で、主人公が住んでいるところの最寄り駅「袖が浜駅」として撮影に使用された駅。
 観光客が多い時間帯は、記念撮影のために多めの停車時間が取られています。この列車も3分程の停車です。


 安家川橋梁でも、観光停車です。
 昨日とは違って景色を楽しめます。


野田玉川     12:10着 12:10発   
 リアス線は既存の3つの線を統合したため、距離を示すキロポストが3つに分かれています。
 盛駅から釜石駅までは、南リアス線として開通したので、盛駅を起点に表示しています。
 宮古駅から釜石駅までは、旧国鉄・JR山田線として開通した区間なので、盛岡駅を起点に表示しています。
 そして、宮古駅駅から久慈駅までは、北リアス線として開通したので、宮古駅を起点に表示しています。
 なので、ここには宮古駅を起点にした56kmの表示があります。


十府ヶ浦海岸   12:14着 12:14発   
陸中野田     12:19着 12:22発   
陸中宇部     12:26着 12:27発
   
 間もなく終点、久慈駅に到着です。
 盛駅からの乗車時間は、4時間30分になります。


 おなじみの、キットカットラッピング車両です。


 すごい人出です。
久慈       12:35着




 乗客へのプレゼントです。


 今回は直通1番列車に乗ること自体が目的でしたので、最低限の目的は達成されました。
 次回は、体力があるうちに「リアス線全駅下車の旅」に挑戦したいと思います。

八戸線上り 普通 八戸行
 このまま帰ります。

久慈       12:57発   
陸中夏井     13:01着 13:01発   
侍浜       13:12着 13:12発   
陸中中野     13:20着 13:21発   
有家       13:24着 13:24発   
陸中八木     13:28着 13:32発   
宿戸       13:36着 13:36発   
玉川       13:39着 13:39発   
種市       13:43着 13:44発   
平内       13:47着 13:47発   
角の浜      13:50着 13:51発   
階上       13:54着 13:54発   
大蛇       13:57着 13:58発   
金浜       14:00着 14:01発   
大久喜      14:04着 14:04発   
種差海岸     14:07着 14:08発   
陸奥白浜     14:11着 14:11発   
鮫        14:19着 14:19発   
白銀       14:22着 14:22発   
陸奥湊      14:25着 14:25発   
小中野      14:28着 14:29発   
本八戸      14:32着 14:34発   
長苗代      14:37着 14:37発   
八戸       14:43着 


青い森鉄道線下り 普通 青森行

八戸       14:48発   
陸奥市川     14:54着 14:54発   
下田       14:58着 14:58発   
向山       15:02着 15:03発   
三沢       15:07着 15:07発   
小川原      15:12着 15:13発   
上北町      15:16着 15:17発   
乙供       15:22着 15:22発   
千曳       15:27着 15:28発   
野辺地      15:32着 


 着いてビックリ!
 昨夜は雪が降ったようです。


 おしまい。

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