旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

旅の小窓~二本松駅界隈

2023-12-15 04:54:04 | 旅の小窓
 2023年度第2回目の「大人の休日倶楽部パス」を使って、日帰りで二本松駅へ行ってきました。


 青い森鉄道線上り八戸行(560M)です。今日は「青い森701系」8編成です。


 平日は、高校生専用列車のようになります。
 まだ序の口。終着に着く頃には写真が撮れないほど混んできます。


 八戸駅で東北新幹線「はやぶさ」8号東京行に乗り換えます。


 「E5系」U46編成です。


 仙台駅まで乗るのですが、座席指定は一つ手前の古川駅までしか取ることが出来ませんでした。


 「はやぶさ」「はやて」「こまち」号の普通車は全車指定席で、自由席はありません。
 そのため、普通車指定席が満席の場合にのみ「立席特急券」が発売されますが、「立席特急券」は、読んで字のごとく「立って乗車する」のが原則です。券面にも「立席特急券では着席できません」と書かれていますので、基本的にはデッキに立って乗る特急券です。
 これに対して、東北・秋田・北海道新幹線の全車指定の列車しかない盛岡駅・新函館北斗駅、盛岡駅・秋田駅間では、安い特急料金で乗ることが出来る「特定特急券」が販売されています。「特定特急券」は座席の指定はありませんが、普通車の空いている席を利用できます。ただし、指定席券を持った方が来た場合は座席の移動が必要になります。
 ところが、仙台駅・盛岡駅間でも、途中駅に停車する列車に限って停車駅相互間を利用する場合に「自由席特急券」で、特定特急券のように普通車を利用することが出来ます。
 つまり、「大人の休日倶楽部パス」は自由席特急券の機能も持っているので、盛岡駅から先、北上・一ノ関・古川と停車する「はやぶさ」8号で古川駅から仙台駅まで乗車する場合、新たに特急券を購入することなく、引き続き仙台まで乗車できるのです。
 途中の北上駅で、遅れている在来線からの乗り換えのお客さんを待って、約5分ほど遅れて発車しました。
 この「はやぶさ」8号は、このあと一ノ関・古川と二つの駅にも停車するので、思うように遅れが回復せず、4分ほど遅れて仙台駅には9時頃到着しました。
 このため、仙台駅で乗り継いだ東北新幹線「やまびこ」52号東京行は、5分ほど遅れて発車しました。


 「E5系」U13編成です。


 福島駅で東北本線に乗り換えます。
 3分ほど遅れての到着のため、在来線への乗り換え余裕は7分ほどです。


 東北本線上り普通 郡山行(1132M)です。「701系」F2-518編成+F2-25編成の4両です。


 目的地、二本松駅に到着しました。






 二本松市は福島県を代表する城下町の一つに数えられ、駅舎は「丹羽十万石の城下町にはふさわしく、二本松城を型どった駅舎」となっています。


 駅の横には『二本松奉行所』の看板がある建物があります。かつての駅前交番の建物のようです。


 「戊辰戦争」と言えば、福島県では会津の白虎隊がすぐに思い浮かびますが、二本松は会津に攻め入る前に新政府軍の攻撃を受け落城、木村銃太郎率いる二本松少年隊は大壇口の激戦で全滅しました。
 駅前には、「二本松少年隊士像『霞城の太刀風』」が建っています。




 もう一つ目を引く像が建っています。
 『ほんとの空』と題する、彫刻家で詩人の高村光太郎の妻、高村智恵子の姿です。
 高村光太郎の詩集「智恵子抄」に収録された「あどけない話」に由来するそうです。
 「智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。(中略)智恵子は遠くを見ながらいふ。阿多多羅山の山の上に 毎日出てゐる青い空が 智恵子のほんとの空だといふ。あどけない空の話である。」に由来するそうです。
 智恵子は、福島県安達郡油井村字漆原(現・二本松市油井)の生まれです。






 NHK連続テレビ小説『エール』で、福島名物として紹介された『玉羊羹』は、駅から5分ほどの、江戸時代の創業「玉嶋屋」のものです。


 今回は、看板にも出ている『本煉羊羹』、江戸時代から伝わる羊羹で、ガス、電気を使わなず薪を使用した当時の製法で作られているものを購入しました。
 1889年(明治22年)の創刊から1916年(大正5年)まで27年にわたり刊行された、江戸時代から大正時代を取上げて世相、風俗、戦争、文学、歴史、地理など当時の社会風俗を視覚的に解説した、日本初のグラフィック雑誌『風俗画報』には「玉嶋屋にて製する羊羹は、昔より二本松羊羹とて名物に数えられ、その名甚だ高し(略文)」(明治34年「風俗画報」より)と記されています。
 また、1965年(昭和40年)の全国菓子博覧会において東北では最初に最高賞名誉総裁賞を受賞しています。
 食べやすい、1パックミニ2本入りにしました。


 こちらは、2019年(令和元年)に開催された「第6回新東北みやげコンテスト」に出品された新商品『宝潤羹』です。
 ラム酒に漬けたイチジクを玉嶋屋の本煉羊羹とブレンドしたイチジク羊羹の上に、相性の良いイチジク・オレンジ・フランボワーズのドライフルーツ、ピスタチオ、アーモンドクルミがのっています。


 二本松滞在1時間2分。
 東北本線下り普通 福島行(1133M)です。
 郡山駅から折り返してきた、来るときに乗ってきた車両「701系」F2-518編成+F2-25編成の4両です。


 二本松駅前から安達太良山は見えませんでしたが、安達駅付近ではよく見えます。


 福島駅で東北新幹線「やまびこ」133号仙台行に乗り換えます。
 

 山形新幹線「つばさ」133号新庄行と連なって到着しました。


 先に「つばさ」が出発していきます。
 

 2分後に、E2系J71編成の「やまびこ」が発車します。


 仙台駅で東北新幹線「はやぶさ」21号新青森行に乗り換えます。


 今日もH5系ですが、4編成ある中で一番新しいH4編成です。


 八戸駅まで1時間20分。
 昼食は仙台駅弁です。
 仙台駅には、郷土料理の『はらこめし』の駅弁が2種類あります。ウェルネス伯養軒の『鮭はらこめし』と、こばやしの『銀鮭のはらこめし』です。どちらを選ぶかはお好みの問題ですが、今回は『銀鮭のはらこめし』を購入しました。


 鮭の身を煮込み、その煮込んだ煮汁で炊いた宮城県産「ひとめぼれ」の上に、煮込んだ宮城県産銀鮭の身と三陸産いくら醤油漬けをのせ、万来漬を添えてあります。


 最後は、八戸駅で青い森鉄道線下り 普通 青森行(581M)に乗り換えます。


 「青い森701系」2編成です。


 2023年度第2回目の「大人の休日倶楽部パス」を使ってのお出かけも、これでおしまい。


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