留萌本線は、北海道深川市の深川駅から留萌市の留萌駅を経て、増毛郡増毛町の増毛駅を結ぶ66.8kmの路線です。「本線」を名乗るJR線の中では、66.1kmの筑豊本線に次いで2番目に短い路線です。
すべて普通列車で、深川駅から終点増毛駅への下り列車は6本(内1本は休日運休)、途中の留萌駅までは2本。増毛駅からの上り列車は6本、留萌駅からは3本。そのほか増毛駅発留萌行が1本(休日運休)です。
事前に調べた情報では、今度乗る列車は2両編成ですが1両は留萌駅で切り離す回送車輌で乗ることができないとのことです。
10時40分にはすでに並んでいる人が見えたので、ホームに向かいました。
増毛駅までは進行方向左、山側に席を取りました。
この列車の止まる駅とその時刻は次のとおりです。
留萌本線 普通 増毛行
深川 11:08発
北一已 11:12着 11:12発
秩父別 11:17着 11:18発
北秩父別 レ
石狩沼田 11:23着 11:23発
真布 11:27着 11:27発
恵比島 11:31着 11:31発
峠下 11:39着 11:40発
幌糠 11:46着 11:46発
藤山 11:52着 11:52発
大和田 11:57着 11:57発
留萌 12:04着 12:14発
瀬越 12:17着 12:18発
礼受 12:23着 12:23発
阿分 12:25着 12:26発
信砂 12:30着 12:30発
舎熊 12:32着 12:32発
朱文別 12:34着 12:35発
箸別 12:37着 12:38発
増毛 12:44着
1両の車両は深川駅を満席状態で発車しました。
深川からは札幌のほうに向かって出発し、函館本線と分かれ右に大きくカーブして田んぼの中を進みます。
最初の停車駅は北一已駅。「已」は「己」でも「巳」でもありません。開業当初は「きたいちゃん」その後平成9年に「きたいちやん」に読みが変わりましたが、地元では「いっちゃん」と読んでいるようです。
昭和30年の開業当時からの建物で、深川駅側のホームから見ると窓もなく駅舎とは思えませんでした。
高速道路と交差し、北海道とは思えないほどの田園風景が続きます。
左に「秩父別温泉 ちっぷ・ゆう&ゆ」の看板と、道の駅「鐘のなるまち・ちっぷべつ」にある開基百年記念塔が見えてくると、まもなく秩父別駅に到着します。
開業当時の名を筑紫(ちくし)駅と言います。どちらもアイヌ語のチクシペツ(我ら通る川)、に由来するそうですが、改名当時の村名をとって秩父別(ちっぷべつ)駅としたそうです。
次の北秩父別駅は通過。雨竜川を渡ると間もなく石狩沼田駅です。
ここは、昭和47年6月までは、札幌市桑園駅とを結ぶ札沼線の接続駅でした。
北海道の駅名の多くはアイヌ語に由来するものが多いのですが、入植地や開拓地では地域の貢献した人の名字から付けるところも多く、ここもその一つです。
明治43年の開業当時、駅ができたところが小樽の米移入業者「沼田喜三郎」所有の農場だったので「沼田駅」となったそうですが、大正13年に上越線に「沼田駅」が開業したのでこちらを「石狩沼田駅」と改称したそうです。
石狩沼田駅を出た列車は市街地を過ぎると再びきれいに区画された田園の中をほぼまっすぐに進みます。
次の真布駅は元々仮乗降場として作られ、国鉄からJRに民営化されたとき駅に昇格したところです。そのため一両分の板張りホームと木造の待合室だけがある駅です。
次は恵比島駅です。ここは、平成11年NHK連続テレビ小説「すずらん」のロケ地となり、恵比島駅は明日萌駅として登場したところです。
左側が駅舎で、貨車駅をだったことが覆っている板の隙間から知ることができます。
右側の建物は、ドラマのために作られた木造駅舎「明日萌駅」。窓際には振り向いた姿の人形が置かれています。
恵比島駅を出ると山の中の雰囲気になって峠を越え、さらに下ります。
付いた名前が、峠下駅。
峠下駅を出るとまもなく国道233号沿いに進みます。
この後、幌糠駅、藤山駅、大和田駅を通り、住宅街が見えてきて留萌川を渡ると留萌駅に到着します。
留萌駅はかつて幌延とを結ぶ羽幌線の始発駅でしたが、明治以降ニシン漁や炭鉱開発が盛んに行われたものの、昭和30年代にはニシンが姿を消し、炭鉱も閉山したため衰退し、昭和58年に廃止されました。また、この留萌本線も来年度で留萌駅・増毛駅間が廃止され留萌駅が終着駅となる予定です。
ここで回送車両が切り離され、12時15分発深川行となります。
留萌駅を出て市街地を過ぎると、進行方向右手に日本海が見えてきて、国道231号に沿って集落が途切れることなく、16.7kmの間に7つの駅があるため、2、3分ごとに停車しながら終着増毛駅を目指します。山側に座っているので車窓については帰りの上り列車で紹介します。
終着増毛駅。写真の通りホームが1本あるだけで、少し先で線路が途切れています。
駅舎は大正10年の建築で、映画「駅・STATION」のロケ地となったところです。
駅舎内にはかつての「そば処増毛駅」はなく、「孝子屋ぐるめ食品」が店を構えていました。
駅前には、映画「駅・STATION」に「風待食堂」として登場した建物旧多田商店が観光案内所として残されているほか、昭和8年建築の木造3階建ての旧富田屋旅館もあり、一度はゆっくり訪れたい町です。
つづく
すべて普通列車で、深川駅から終点増毛駅への下り列車は6本(内1本は休日運休)、途中の留萌駅までは2本。増毛駅からの上り列車は6本、留萌駅からは3本。そのほか増毛駅発留萌行が1本(休日運休)です。
事前に調べた情報では、今度乗る列車は2両編成ですが1両は留萌駅で切り離す回送車輌で乗ることができないとのことです。
10時40分にはすでに並んでいる人が見えたので、ホームに向かいました。
増毛駅までは進行方向左、山側に席を取りました。
この列車の止まる駅とその時刻は次のとおりです。
留萌本線 普通 増毛行
深川 11:08発
北一已 11:12着 11:12発
秩父別 11:17着 11:18発
北秩父別 レ
石狩沼田 11:23着 11:23発
真布 11:27着 11:27発
恵比島 11:31着 11:31発
峠下 11:39着 11:40発
幌糠 11:46着 11:46発
藤山 11:52着 11:52発
大和田 11:57着 11:57発
留萌 12:04着 12:14発
瀬越 12:17着 12:18発
礼受 12:23着 12:23発
阿分 12:25着 12:26発
信砂 12:30着 12:30発
舎熊 12:32着 12:32発
朱文別 12:34着 12:35発
箸別 12:37着 12:38発
増毛 12:44着
1両の車両は深川駅を満席状態で発車しました。
深川からは札幌のほうに向かって出発し、函館本線と分かれ右に大きくカーブして田んぼの中を進みます。
最初の停車駅は北一已駅。「已」は「己」でも「巳」でもありません。開業当初は「きたいちゃん」その後平成9年に「きたいちやん」に読みが変わりましたが、地元では「いっちゃん」と読んでいるようです。
昭和30年の開業当時からの建物で、深川駅側のホームから見ると窓もなく駅舎とは思えませんでした。
高速道路と交差し、北海道とは思えないほどの田園風景が続きます。
左に「秩父別温泉 ちっぷ・ゆう&ゆ」の看板と、道の駅「鐘のなるまち・ちっぷべつ」にある開基百年記念塔が見えてくると、まもなく秩父別駅に到着します。
開業当時の名を筑紫(ちくし)駅と言います。どちらもアイヌ語のチクシペツ(我ら通る川)、に由来するそうですが、改名当時の村名をとって秩父別(ちっぷべつ)駅としたそうです。
次の北秩父別駅は通過。雨竜川を渡ると間もなく石狩沼田駅です。
ここは、昭和47年6月までは、札幌市桑園駅とを結ぶ札沼線の接続駅でした。
北海道の駅名の多くはアイヌ語に由来するものが多いのですが、入植地や開拓地では地域の貢献した人の名字から付けるところも多く、ここもその一つです。
明治43年の開業当時、駅ができたところが小樽の米移入業者「沼田喜三郎」所有の農場だったので「沼田駅」となったそうですが、大正13年に上越線に「沼田駅」が開業したのでこちらを「石狩沼田駅」と改称したそうです。
石狩沼田駅を出た列車は市街地を過ぎると再びきれいに区画された田園の中をほぼまっすぐに進みます。
次の真布駅は元々仮乗降場として作られ、国鉄からJRに民営化されたとき駅に昇格したところです。そのため一両分の板張りホームと木造の待合室だけがある駅です。
次は恵比島駅です。ここは、平成11年NHK連続テレビ小説「すずらん」のロケ地となり、恵比島駅は明日萌駅として登場したところです。
左側が駅舎で、貨車駅をだったことが覆っている板の隙間から知ることができます。
右側の建物は、ドラマのために作られた木造駅舎「明日萌駅」。窓際には振り向いた姿の人形が置かれています。
恵比島駅を出ると山の中の雰囲気になって峠を越え、さらに下ります。
付いた名前が、峠下駅。
峠下駅を出るとまもなく国道233号沿いに進みます。
この後、幌糠駅、藤山駅、大和田駅を通り、住宅街が見えてきて留萌川を渡ると留萌駅に到着します。
留萌駅はかつて幌延とを結ぶ羽幌線の始発駅でしたが、明治以降ニシン漁や炭鉱開発が盛んに行われたものの、昭和30年代にはニシンが姿を消し、炭鉱も閉山したため衰退し、昭和58年に廃止されました。また、この留萌本線も来年度で留萌駅・増毛駅間が廃止され留萌駅が終着駅となる予定です。
ここで回送車両が切り離され、12時15分発深川行となります。
留萌駅を出て市街地を過ぎると、進行方向右手に日本海が見えてきて、国道231号に沿って集落が途切れることなく、16.7kmの間に7つの駅があるため、2、3分ごとに停車しながら終着増毛駅を目指します。山側に座っているので車窓については帰りの上り列車で紹介します。
終着増毛駅。写真の通りホームが1本あるだけで、少し先で線路が途切れています。
駅舎は大正10年の建築で、映画「駅・STATION」のロケ地となったところです。
駅舎内にはかつての「そば処増毛駅」はなく、「孝子屋ぐるめ食品」が店を構えていました。
駅前には、映画「駅・STATION」に「風待食堂」として登場した建物旧多田商店が観光案内所として残されているほか、昭和8年建築の木造3階建ての旧富田屋旅館もあり、一度はゆっくり訪れたい町です。
つづく
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