旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

留萌本線・夕張支線そして小幌駅(4)~小幌駅へ

2015-10-10 04:12:48 | 留萌本線・夕張支線そして小幌駅
 平成27年9月20日(日)今日は小幌駅と夕張駅を訪ねた後、急行はまなすで帰路につきます。天気予報が曇り時々雨の予報でしたが、部屋から見る空は青空が広がっていました。


 7時過ぎの列車に乗ることを伝えていたので、6時過ぎには朝食の準備が出来ていました。


 この旅館、今は工事関係者など長期滞在者を中心とした宿になっていますが、過去には旅行者などもうけ入れる一般的な旅館だったようで、食堂やロビーなど館内には絵や陶芸品などがいたるところにありました。






 食事を済ませて駅に向かいました。
 東室蘭駅は、室蘭駅、輪西駅、東輪西駅と名前を変え現在の名前になりました。
 東西を結ぶ自由通路のある入り口のデザインはどちらも同じで、金魚鉢のようだという人もいるようです。


 今日はじめの列車は、室蘭本線 普通 長万部行です。
東室蘭      07:10着 07:18発   
本輪西      07:23着 07:23発   
崎守       07:29着 07:29発   
黄金       07:32着 07:33発   
稀府       07:38着 07:40発   
北舟岡      07:43着 07:44発   
伊達紋別     07:47着 07:51発   
長和       07:55着 07:55発   
有珠       08:00着 08:01発   
洞爺       08:07着 08:07発   
豊浦       08:13着 08:14発   
大岸       08:20着 08:20発   
礼文       08:25着 08:25発   
小幌       08:33着


 東室蘭駅を出て本輪西を過ぎ、トンネルを出ると高架橋上にホームがある崎守駅です。


 再びトンネルを抜けると海側に出て黄金駅に着きます。
 縁起の良い駅名なのでかつては入場券が人気でしたが、今はありません。


 稀府駅のホームは濡れていませんが、隣の北舟岡駅は今まで雨が降っていたのか水たまりができていました。




 伊達紋別駅を過ぎ長和駅が近づくと右手前方に昭和新山が見えてきました。


 有人駅時代の名残か、長和駅の石積みのホームには「指差称呼確認」文字がうっすらと残っていました。ここで一日1本だけある室蘭行の下り普通列車と交換です。




 ここから間近に有珠山が見えるはずなのですが、今日は雲に隠れていました。


 次の駅は、有珠山の麓にある有珠駅ですが、駅から有珠山は見えません。しかし、ホームを挟んだ駅も向かいの岩には、誰が書いたのか「奇峰 有珠岳 頂上マデ二時間」の文字。


 隣の洞爺駅では、札幌行特急スーパー北斗1号と交換しました。


 洞爺駅を出るときには青空も広がっていましたが、小幌駅の一つ手前の礼文駅まで来ると、小幌方面に雨雲が見えます。


 新礼文華山トンネルに入ります。トンネルを抜けると小幌駅です。


 小幌駅に着きました。




 小幌駅はもともと「礼文華トンネル」と「新辺加牛トンネル」という2つの長大トンネルの間に挟まれたわずかな部分に、昭和18年に信号場として設置されました。昭和42年複線化により信号場の機能が不用になり仮乗降場となりました。そして他の仮乗降場同様にJR移行時に駅となったところです。
 トンネルとトンネルの間にあり、人家などもなくこの場所は鉄道でしか行けないために、牛山隆信の『秘境駅へ行こう!』で秘境駅度1位とされました。
 開業当時は小幌海岸海水浴場の利用客がいたそうですが、現在では海水浴場もなく、たまに釣りついに訪れる人がいる程度で、今年7月、JR北海道は利用者が少ない駅を廃止する方針を打ち出し、小幌駅も今年10月を目処に廃止する意向を豊浦町に伝えたことが全国紙などに紹介されました。その後、駅のある豊浦町が観光資源として存続させるよう求め、駅の管理・運営の経費負担を行う考えを示したことから、JR北海道は10月での廃止は見送った上で、町と協議を続けることになりました。
 廃止が取だたされているので、20人近い人が降りましたが、雨が落ちてきました。


 静狩駅・長万部駅方面トンネル。


 礼文駅・東室蘭駅方面トンネル。


 札幌までの貨物列車が通過していきす。


 函館行特急スーパー北斗2号の通過。


 トンネルとトンネルの間にある駅。特急列車に乗っていて、その存在を知らなければ気がつくことはありません。


 廃止報道がされて以来訪れる人が多く、時間帯によっては警備員が配置されているそうです。今日も2人配置されていました。


 ホームには、駅ノートは入ったケースがあります。これを置いているのは札幌在住の薬剤師水瀬雅美さんとのことです。


 駅ノートのほかに、記念撮影用なのか大判の入場券も入っていて、日付もマグネットで今日の日付になっていました。


 このほかホームには、訪れる人も多くなったせいか、時刻表の他にお知らせや注意書きが張られていました。




 少し時間があるので、海岸に向かう道を見てみました。
 駅から海に向かって右の函館保線所の詰所とその向かいにある小さなトイレの間の道を行くと、「ピリカ浜」に行きます。
 左手の道を行くと途中で二手に分かれ、更に左に進むと、「岩屋観音」「小幌洞窟」。右に行くと「文太郎浜」。どちらも急な崖を下って浜に降りるので、駅から20分程度かかるとのことです。


 この日は雨上がりということもあって、左の道がぬかるんでいたため、右の道を進んでみました。


 途中の木の間から文太郎浜を少し見ることが出来ました。


 更に進むと、平成19年に亡くなる数年前までの約20年間、住み着いてた「小幌仙人」が作ったと思われるベンチがありました。
 その男性は、小幌駅を訪れる人のために、駅周辺の海がよく見える場所にベンチを作ったり、駅の掃除やぞせつの手伝いもしていたとも言われています。


 途中から、急な下り道になったのでそこで引き返しましたが、木の間からピリカ浜が見えました。




 駅に戻って、長万部からの東室蘭行きに乗ります。


 到着した列車からは、赤ちゃんから子供、年配者まで20人以上が降りてきました。




 43分滞在した小幌駅を後にして、夕張駅に向かいます。


 つづく


コメントを投稿