THE READING JOURNAL

読書日誌と雑文

「英語トレーニング法」

2006-02-06 | Weblog
「英語上達 完全マップ」 森沢洋介 著 

第2章 英語トレーニング法 ①音読パッケージ ②短文暗誦=瞬間英作文 ③文法 ④精読 ⑤多読 ⑥語彙増強=ボキャビル ⑦リスニングトレーニング ⑧会話

今日の部分は、具体的なトレーニング法について。
著者はこの方法による英語学校を開いていて、そこで教授されている方法である。

●音読パッケージ
音読にリピーティングとシャドーイングを合わせたもの。
これは英語のエッセンスの吸収が目的、リスニングの訓練にもなる。

リピーティングは、音声の次に英文を正確に繰り返す事(1センテンスもしくは、1フレーズごと)
シャドーイングは、音声を聞きながら影のように後を追って繰り返す事

著者の方法は、
第1サイクル
  1. テキストを見ながらリピーティング(5回)
  2. 音読(15回)
  3. テキストを見ないリピーティング(5回)
  4. シャドーイング(5回)
第二サイクル
1.を3回程度 2.を10回前後 3.を3~5回 4.を3回程度
第三サイクル
1.を2~3回 2.を6~8回 3.を3~5回 4.を2~3回 
第4サイクル
1.を2、3回 2.を4,5回 3.を3,4回 4.を1,2回 
以後、この10回程度の繰り返しを合計100回まで行なう。

どのようなテキストを使うかというと、著者の学校ではまず手始めに中学校2~3年生の教科書を使ってるということである。
その後、レベルを上げていって、TOEIC850点くらいまで続けるのがよいそうだ。

●短文暗誦=瞬間英作文
これは、(簡単な)英文を即座に話す訓練である。
方法は、
第1サイクル(1セグメント10文とする)
  1. 日本語の内容を理解して英作文をする。(長く考えない)
  2. 文ごとに英文を見て答え合わせをして理解・納得する
  3. テキストを見ながら音読、テキストをみないで暗誦(数回づつ)
  4. 10文全部を流して繰り返す(途中でつっかえたら、3.をする)
第2サイクル以降
4.の流しだけ行なう。つまづいたら3.を行なう。
全部で10回ぐらい行なう。

セグメントずつ練習をしていって、全部終ったらテキスト全体をサイクル法で回していく。

テキストは、第一ステージ・・・中学校の例文集など(文法項目順に並んでるもの)
第二ステージ・・・・中学校レベルで例文がランダムになっているもの(教科書ガイド、高校入試用長文問題集など)
第三ステージ・・・・中学校レベルの英文が口から出てくるようになったらテキストは何でもよい

●文法
基本的な文法の学習は上の短文暗誦=瞬間英作文で勉強するので、著者の方法ではテキストを使わずに(参考書型)問題集のみを使う。問題集のレベルは、短文暗誦=瞬間英作文のトレーニングにあわせて
  1. 高校入試用文法問題集(1冊)・・・中学英語レベルの文型がみについたあと
  2. 大学受験用文法問題集(2,3冊)・・・中学以降の文型・構文学習に平行して
  3. TOEIC、TOEFLの問題集・・・必要に応じて
やり方は
  1. 問題を解く、しかし考え込まず(考えるのは10秒)にわからなければ解答と解説をみる(理解・納得は丁寧にする)。
  2. 問題のセンテンスを数回音読・暗誦
  3. 上のサイクルを5~6回繰り返す。
ここでは、文法的に間違っている英文に違和感が伴うようになることが目的である。著者によると大学受験レベルの問題集を2,3冊あげれば以後文法の勉強を一生しなくってもよいとの事。

●精読
英語を身につけるためには精読も効果的であるとのこと。
著者の方法は、
  1. 短時間で自分なりに英文を分析、意味取りする。
  2. 説明・解説の力をかりて理解する。ここで単語帳を作ってボキャビルも行なう。
  3. トレース読みをする。・・・2まで終ってから少し時間を開けて同じ用に読んでみること。これを2,3回繰り返す
これは、TOEIC400点~500点レベルからはじめるとよく、そして、英語学習期間のうちそれほど長い期間続ける必要なない。

●多読
TOEICが500点~600点になったら、英語の流れに乗って読みすすめるために、多読の訓練に入る。
ただし、いきなりペーパーバックでは語彙不足などでスピードが上がらないので最初のうちは、語数が制限されている本などを読むことがよい。(プレ多読) 40から50冊くらい。
ここでは、全部理解しようとしないで、6割くらいわかればOKという気もちで、筋を知ってる本などがよい。
プレ多読が終ったら、ペーパーバックや雑誌などに進む。

●語彙増強=ボキャビル
ボキャビルをはじめる時期は、語彙数が5000~6000語になった頃(TOEICで600点くらい)
それまでは、精読の単語帳等で語彙を増やすのが良いとのことである。
まず、テキストは自分にあったレベルの単語集(30%から70%の単語をすでに知っているもの) 著者はDUO型単語集を進めている。
方法は、まず単語集を200語程度のセグメントに分けて
  1. 例文を丁寧に読み解く
  2. 例文を繰り返し読み、例文と単語の意味がすんなりわかるようにする。(3~5回繰り返す)
  3. 単語だけを見て意味がすんなりわかるようにする。意味がわからなかったら例文をみる(数回繰り返す)
  4. 各セグメントが終ったら単語集一冊について繰り返しサイクルを回す。(単語のみでよい)
最低8000語レベルまで、ペーパーバックを読むならば、12000語~13000語レベルまで。

●リスニングトレーニング
著者の方法では、リスニングのトレーニングを音読パッケージで行なうので、その補足程度でよい。(学習初級者 TOEIC800点くらいまで)
方法は、
  1. 耳だけで聞いて理解する
  2. トランザクションをざっと読んでから聞いて理解する
  3. トランザクションを精読してから聞いて理解する
  4. トランザクションを見ながらリスニング、音読してからリスニング、シャドーイング、リピーティングなどを組み合わせて細部まで聞き取れるようにする。
なおテキストは、レベルがかけ離れていなければ何でもよい。

●会話
最後にネイティブとの会話の練習について。
まずはじめる時期は、会話がある程度できるレベル、TOEIC600点くらいから。
著者は、ネイティブとの会話は実戦であり、勉強は自分でするものと考えている。なので、出来るだけフリートークが出来るような方法が望ましいといっている。