THE READING JOURNAL

読書日誌と雑文

「家庭教師の使い方」

2009-06-30 | Weblog
「プロ家庭教師の技」 丸谷 薫 著(読了09)

第6章 家庭教師の使い方 「家庭力」でできること、契約までの留意点、子どもにとっての理想像、すぐれた家庭教師の特徴、家庭教師の七つ道具、よい家庭教師とはよい参考書である、インターネット利用術、他人に認めてもらうよろこび、おわりに

本来なら子どもの学習に責任を負うのは親である。まず家庭教師を雇う前に家庭でしなければならない事がある。それは「躾」であり学習習慣も躾の一つである。
また、学習意欲のない子は、家庭に何らかの問題を抱えている場合が多い。子どもが学習に集中できる環境を作るのは家庭教師を依頼する以前の親の最低責任である。

家庭教師を依頼する時の留意点は、次である。
  1. 希望する家庭教師の派遣会社を選定し電話等によって連絡をとる。通常は家族との面接からはじまるが、注意するべき点は相談員の訪問、あるいは派遣会社の事務局の訪問が有料か無料かの確認である。派遣企業によってはこの時点から有料化されている場合もある。目的に合う数社の情報を得てから行動するのが望ましい。
  2. 具体的な相談は、派遣会社相談員の家庭訪問によって行われるケースが多い。中には生徒の能力、伸び悩みの原因を検査するため所定用紙に、カルテのように記入する企業もある。相談の結果、納得して契約を結ぶ際に留意すべき点は、教師のランク(履歴)、契約期間、授業回数と一回の時間、入会費、年会費等、入会時における授業料(月謝)以外の諸費用の有無、金額、さらに途中解約の払戻金、解約金の有無を確認する。契約期間は長くとも一年とし、随時再契約をするのが望ましい。
  3. 教師選定に関しては理由の如何を問わず、依頼主の申し出により途中交代が可能かどうか、その際、速やかに対応してくれるのかといった点、交代期間や、料金の発生の有無についても確認が必要である。
  4. 交通費、食事、お茶については、通常交通費だけ別途負担となり、食事、心付けなどは不要とする派遣企業が多い。交通費は最初に確認すべき事項である。
  5. 教材費に関しては、優良とされる派遣会社ではとくに推薦していない。高額な教材の購入とセットされた企業は避けるべきである。
  6. 入会時の費用と毎月支払う月謝を算出してもらい、支払い後は領収証または明細書などの写しをもらうこと。
  7. 各家庭の要望を現状を踏まえた形で家庭教師が選定され派遣に至る。とくに問題がない限り、一旦教師が決まると契約期間内はその先生に面倒をみてもらうことになる。
家庭教師は子供にとって一つの将来の理想像として写る、またそうでなくては指導を信頼して素直についていくことができない。

良い家庭教師の特徴は、以下である。
  1. 精神面でのサポーター役である。
  2. オールラウンド・プレーヤーである。
  3. つねに生徒の興味を引く教え方をする。
  4. 目的にもっとも近い効率重視の指導に徹する。
  5. 優秀なマネージャーでありコーチである。
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【6月のまとめ】 
読み終わった本は2冊。 


「プロ家庭教師の技」 丸谷 薫 著(読了09)
「ゴッホ 星への旅」(上) 藤村 信 (読了09)


「サンレミ」6

2009-06-29 | Weblog
「ゴッホ 星への旅」(下) 藤村 信 

III サンレミ 27,28,29,30

ヴァンサンは名親となった小さい甥の誕生を祝って、枝々に白い花々の咲く巴旦杏(はたんきょう)の絵を描きだした。背景は青い空である。テオ夫妻と赤ん坊の眠る寝室の壁に飾るための絵であった。
・・・・中略・・・・
この絵には華やぐ花々のなかに喜びと東洋的な静寂がただよっている。光琳のような趣がある。絵のなかに封じ込まれた自己抑制の努力は、オリエの象徴詩的な賛辞がヴァンサンにとって身に覚えのない経験であった。「ぼくのことをとりあげた記事をよんだとき、ぼくの神経がすごく焦(いら)立つのではないかとこわくなりました。芸術家の生活においてはほとんどいつもこんな風です。成功は数あるなかで最悪のものです」(書簡六二九a)

ヴァンサンは甥に贈る「花咲く巴旦杏」を描きあげてからアルルへいくことをきめた。たぶんそれは二月二十二日土曜日のことであったろう。かれは夫人の「肖像」をたずさえてアルルへむかった。
テオのもとにテオフィル・ペロン院長から二月二十四日づけの手紙がとどいた。
拝啓。貴殿からヴァンサン氏にあてた手紙を受領致しました。ヴァンサン氏はアルルへの旅のあとに発生したあらたな発作のため筆をとることができません。・・・・後略・・・・

テオがサンレミからヴァンサンの手で書かれた手紙をうけとったのはやっと四月の末であった。二十九日の日付で、二ヵ月にわたる無音である。活気のない、やっと綴ったような文面である。
「この二ヵ月間、ぼくはどういう状態にあるか自分にも分からないくらいで、言い尽せないほど悲しい。母と妹から手紙がきたが、憂鬱でよむ元気さえない。巴旦杏の花を描いていた頃に発病して、樹々の花盛りの頃を逃してしまった。オリエ氏に会ってぼくの絵についてはこれ以上書かないようにたのんでほしい。ぼくについて書いたことは間違っているし、余りにも苦痛にいためつけられて、とても晴れがましいことには耐えられない。絵を描くと気も安まるが、ぼくの絵のことで噂をされると、オリエ氏が考える以上にぼくはつらいのだ」(書簡六二九)
すっかり打ちひしがれて、まだ脅迫観念の後遺症からぬけきっていないようである。ひとつだけ強烈な意思として表現されているのは、一刻も早く療養院からでたいという思いである。

そこでピサロが紹介してくれたガッシュ医師への許へ転地することに話はまとまった。

ペロン院長から退院の許可がでた。荷造りをして五月十三日にはサンレミの駅から貨物便を送り出した。車内には手荷物を三十キロまでは持ち込めるので、画架と枠と額縁を手ではこんでいくことにした。
二年と三カ月も住んだプロバンスとはお別れである。荷物を出して帰り途、アルピーユの山々を見上げながら、ずいぶん長く鉄格子と僧院の壁の中に閉じ込められて我慢していたものだと開放感に胸は一杯となった。


またまたPCを設定

2009-06-28 | Weblog
今日は、前々からの懸案だった家のPCの再インストールをした。
ジュネーブから帰ってきたら、無線LANにつながらずに再インストールをして散々な目にあった(ココ参照)のだが、今度はちょっと別のソフトを入れたら調子が悪くなりLANにつながらなくなってしまった。(というか、正常に終了できないし、キーボードのキー配置まで狂った。)
5月末ごろから再インストールしないとと思ってはいたのだが、なかなか開いた時間がなかった。

まずはVAIOに付属のバックアップソフトで、バックアップ。次にメールやマイドキュメントをセーブ。(思い出してみると、前回はメールの内容をセーブしてなかったので二度手間になった。)
さて、いよいよ再インストール。これもVAIOに付属のソフトでできる。ところが、このソフトを立ち上げたら、PCの調子が悪いためか?途中で止まってしまった。「これはまずいかな?」と多少あわてたが、ウィンドーズが立ち上がらない時の方法を実行したら無事に再インストールのソフトが動いた。
次に付属のオフィースを再インストール。LANに繋げて、メールの内容とマイドキュメントを戻し、メーラーの設定。さらには、ウィンドーズアップデートなどを行って無事に終了した。

思ったより早く午後3時くらいに終わった。雨で外にも出られず子ども達がヒマそうにしていたので、みんなで昨日行ったショッピングセンターに遊びに行った。


水球と水浴び

2009-06-27 | Weblog
今日は梅雨の晴れ間で大変暑かった。そしてちょうど良く、今日のお兄ちゃんのスポーツクラブは「水球」だった。
いつもの体育館に集合後、近くの小学校のプールまで移動する。(見学の保護者も一緒)

簡単に水球のの映像を見て話を聞いた後、お兄ちゃん達はプールに入ってボールを投げたり、シュート練習をしたりする。
水球は、確か泳ぎながらボールを運びたち泳ぎでパスやシュートをするのだが、子ども達が足のつかないプールでできるわけもない。(泳げない子もいるだろうし)
シュート練習は、ぷかぷかと浮かんでいるボールを取って投げている感じである。しかし、どうやらお兄ちゃんはこだわりがあるようで、ゴール近くまで泳いでボールを運びシュートしていた。(泳いでボールを運んでいる途中で、他の子にとられて怒ってた!)
その後、試合となる。最初に高学年の子たちが試合をして、次に低学年の子が試合をした。見ていると、みんな歩いているからどっちかと言うと水中ハンドボールみたいなんだけど、それなりに面白かったみたい。

ちなみに、その小学校のプールには、ごく浅いプール(水深60センチ)が付属していて、下の子は最初は足だけつかり、徐々に濡れて行って、最後はスッポンポンで浸かっていた。

その後、一旦家に戻るが、どうしてもお昼御飯はお寿司がイイと、下の子が言うので、外でクルクル寿司を食べに行った。食後、近くの店にワイシャツを見に行き、さらに近くのショッピングモールへ。

ショッピングモールでは下の子が幼稚園に持って行く水筒を買った。実は、キャラクター物の水筒をちょっと前に買ったのだが、一ヶ月もたずにおとして蓋が壊れた。その後、小さい頃の水筒にシールを貼ってもたせていたのだが、それもストローが切れたという事。
幼稚園では、みんなでキャラクター物の自慢をしているらしく、どうしても何か絵が描いてないとダメみたい。いろいろと見て「カーズ」の水筒に決まった。

その後、子ども達は、ショッピングモールの噴水に入り遊んだ。


「家庭教師業界の実態」2

2009-06-26 | Weblog
「プロ家庭教師の技」 丸谷 薫 著

第5章 家庭教師業界の実態 家庭教師派遣業の必要性、業界のパイオニア、マネジメントシステムの創案、地方都市に拡がる、ランク制度、上位ランク教師の守備範囲、家庭教師の大衆化、通塾による個別指導塾の台頭、二極分化する人材、教師の収入とマージン、多様化する顧客ニーズ、社会人からの依頼、六〇歳の高校生

現在の家庭教師は家庭教師派遣業を通した派遣が主流だが、以前は縁故や大学からの紹介などで依頼していた。その場合は、家庭にとってはクレームの矛先を向けるところがない、料金の設定も交渉しずらい、お茶菓子、食事などの気遣いが生ずるなどのデメリットがあった。反対に教師側にも定期的な依頼の保障がない、スケジュールや授業料の交渉を直接しなければならない、トラブルが発生しても相談相手がいないなどのディメリットがあった。
このようなディメリットは家庭教師派遣業を通すことにより、両方の要望を一本化した窓口で処理することにより解消される。無論、エージェントが加わる事によりそのマージンは依頼主の授業料と家庭教師の報酬から支払われることになる。
近年は直接交渉による家庭教師の数は激減している。

家庭教師業界は、七〇年代から八〇年代にかけては、比較的に高額所得者層をターゲットにしてきたが、バブルが崩壊した九〇年代になると一変し、価格破壊の波がやってきた。
また、依頼する動機も成績優秀の生徒を中心とした需要層からできない子、不登校の子などの依頼が増えている。
また、学習塾においては、集団指導のほかに個別指導の塾が台頭し、大手家庭教師派遣業会社でもこの通塾による個別指導を導入している。
家庭教師の人材に関しても、それを専業とするプロの教師を中心とした会社と学生アルバイトを中心に賃金を抑える会社と二極化する方向にある。




「サンレミ」5

2009-06-25 | Weblog
「ゴッホ 星への旅」(下) 藤村 信 

III サンレミ 21,22,23,24,25,26

冬は深まって、アルピーユ山麓の高原はとても寒いが、山脈のおかげでローヌおろしのミストラルは多少さえぎられる。ヴァンサンは画架に大きく重石(おもし)をくくりつけて、描く。

発作はやっぱり来た。クリスマスちょっと前に来たが、一週間たらずであらしはすぎ去った。よいしるしである。

二月に入ってヴァンサンをよろこばせ、当惑もさせるような報せがとどいた。沈んで、倦怠つづきの療養院生活において、はじめて出食わした明るい衝撃の連続である。
そして、そのあと、おそろしい地獄がかれを見舞った。
ヨウがやや難産ではあったが、一月三十一日に元気な男の子を生んだという吉報がとどいた。テオはついに父親になった。・・・・中略・・・
赤ん坊の名親のヴァンサンにあやかってフィンセット(ヴァンサン)・ウィルレムと呼ばれることになった。

テオが送ってよこした『メルキュール・ド・フランス』誌の最新号はヴァンサンを仰天させた。アルベール・オリエという若い美術評論家が権威ある雑誌に、「孤独の人びと」という表題で、ヴァンサンの芸術を賞賛する、かなり長い論文を発表しているのだ!
・・・・中略・・・・
「ゴッホの場合においては、その作品のしばしばひとを迷わせるような奇妙さにもかかわらず、その芸術の素朴な真実性、その邪心なきヴィジョンの天真爛漫を否定することはできない。・・・・・・かれの芸術を特徴づけるものは度を過ぎた猛烈さである。力の強さ、ぴんと張りめぐらされた神経は極度に達しており、表現はすさまじくも激しい。事物の本質をとらえるやり方において、形体を単純化する大胆さにおいて、太陽を正面からみすえる不敵なふるまいにおいて、素描と色彩の激烈さにおいて、テクニックのこまかい特性にいたるまで、きわめて露骨な、そしてしばしば精緻な強い意欲をもった人間、男性的に突破しようとする人間があらわれている。その表現するところの、バッカス的といってもよい徹底さにも、それはよみとれる。ブルジョワ的な慎みと小心を敵にまわした熱狂者であり、棚の小道具よりも山の鳴動を描くにふさわしい、一種、酔える巨人であり、芸術の涸れ谷のなかにその溶岩を流しこむ沸騰した頭脳であり、ほとんど病理学的といってよいくらい、しばしば崇高で、グロテスクで、すさまじくも狂乱の天才である。」
このような調子の象徴主義的美文の礼賛はさらにつづく。「ヴァンサン・ヴァン・ゴッホは、その芸術、パレット、自然を熱愛する大画家であるのみならず、夢想者であり、求道者であり、思想と夢に生き、美しいユートピアをむさぼり食らう人である。・・・・ゴッホは余りにも素朴で、余りにも精緻であるから、当今のブルジョアの好みにはあわないであろう。かれの芸術はかれの仲間の芸術家たち、民衆を愛する人びと、そして民衆からしか完全には理解されないであろう」
オリエの猛烈な賞賛はヴァンサンをよろこばせる以上に途方に暮れさせた。だが、当惑のあとには心が高揚してくるものを覚えた。

オリエの文章はヴァンサンのためにまったくこだまを呼ばなかったわけではなかった。テオがえらんでブリュッセルの「二十人会展」に出品した六点の作品のうちの「赤い葡萄畑」が売れたのである。四百フランの値段だからさしたる売り上げではなかったが、買ったのはアンナ・ボックという女流画家だった。ヴァンサンがアルルで親しくして肖像を描いたベルギー人画家ボックの姉である。オリエの言うとおり、ヴァンサンの作品は、その生涯の間、仲間の芸術家によって一点だけ買いとられたのであった。


「家庭教師業界の実態」1

2009-06-24 | Weblog
「プロ家庭教師の技」 丸谷 薫 著

第5章 家庭教師業界の実態 第一次家庭教師ブーム、家庭教師の市場規模、ゆとり教育への不安、家庭教師の需要層、家庭教師を依頼する動機、不登校生への効果と限界、治療者的家庭教師の事例

家庭教師の市場規模は、正確な資料はないが、筆者の試算では二五〇〇億から三〇〇〇億円である。
家庭教師を依頼する主な動機は、「親子だと甘えが出てうまく教えられない」「親の側に時間的ゆとりがない」「高学年になると学習指導に限界がある」など多岐にわたる。
また家庭教師の需要層は、偏差値の高いグループと落ちこぼれた生徒のグループに分かれる。

幼児に対する家庭教師の依頼は、英才教育のほか高額所得者層がベビーシッタの役割を兼ねているがある。小学生の場合は、国立大学付属、有名私立中学への受験対策。中高生は受験対策に向けた学力アップ、苦手科目の克服などである。
近年は偏差値の高いハイレベルの学力を持つ子の家庭より、偏差値が低迷している子の家庭からの依頼が増えている。

長期的に指導を望むのは、比較的に経済的に恵まれた医師などの世襲制の傾向の強い職業の過程であり、短期的に指導依頼は受験期の半年くらいに集中し、親の職業はさまざまである。

家庭教師は、不登校児にも勉強という名目で直接会う事が出来るため、くつろいだ雰囲気でカウンセリングが可能であることから注目が集まっている。これには限界もあるが、家庭教師が共に困難に立ち向かうことにより同一化した仲間、となる存在意義は大きい。


「サンレミ」4

2009-06-23 | Weblog
「ゴッホ 星への旅」(下) 藤村 信 

III サンレミ 16,17,18,19,20

寒い。朝は白い霜と大地と山々をおおって面白い風景となった。夏の糸杉のようにオリーブの樹々にひかれる季節になった。・・・・中略・・・・オランダの柳に似ているが、変化ははるかに複雑で、この土地に性格をあたえ、風趣をそえている。オランダが柳ならば、この土地の高貴な精神を象徴するものは糸杉とオリーブだ。

糸杉とオリーブは、まさにプロヴァンスであった。だれもまだ描いたことのない糸杉とオリーブを描きだしてサンレミの諸作品を中心としよう。アルピーユの山々とその糸杉とオリーブを描きだしたならば、プロヴァンスの滞在はその目的を果たしたとしてよい。

--いいかい。ぼくが速達便を送って、パリへ帰りたいとそれだけ書いてあったなら、さきに説明したような事情で、どうしても帰りたい理由があるのだと思ってくれたまえ。今のところは急がないし、これだけ君に知らせておけば、発作が冬の間にたぶんやってくるかもしれないが、安心していられるというものさ。だが万が一にも、例の宗教的な興奮に陥ったならば、容赦なく、なにも言わずに即座にここを立ちのきたい。


「つまずき解消!家庭教師のテクニック」2

2009-06-22 | Weblog
「プロ家庭教師の技」 丸谷 薫 著

第4章 つまずき解消!家庭教師のテクニック あくまで教科書が中心、新聞を有効活用する、古典嫌いは大敵、英語力も音読が基本、文法力は教科書ですべてカバーしきれない、間違いは消さ ない、数学は暗記科目ではない、中学基本三教科以外の指摘、高校入学時に進路を決めよ、興味をもたせる工夫例、高校の「数学」、小論文対策、家庭教師が薦 める参考書と問題集

中学校

まず中学校に入った時点でどの高校へ行きたいか、目標を設定する事が重要である。現時点の成績に合わせるのではなく目標を高くもった方が、生徒本人の意欲をかきたてる。

中学生になっても学習意欲がないのは、すでに何らかのつまずきを抱えていることが多く、また習慣として机に向う姿勢や勉強法が身についていない生徒に多い。
勉強法はあくまでも教科書を中心として何度も読む事が大切である。特に国語は音読が基本である。

漢字や熟語などの暗記ものは小学校の延長線上にあり、日々の積み重ね、反復学習が大切。(中学校で覚えるべき漢字は約1000字であり、1日1文字のペースである。)

長文読解・表現力は、読書習慣のあるかないかで大きな差ができる。また、10日に1回のペースでよいので文意を掴む訓練が効果的。

中学では文法がさっぱり理解できないことから、英語にも悪影響を及ぼす例が多い。文法は、各学年とも教科書の巻末にある文法欄を活用して、生徒自ら名詞(代名詞)、動詞、形容詞、形容動詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞、助動詞、助詞の十品詞を表にまとめる作業をするとよい。

国語力をアップさせるためには、毎日二〇分でも新聞を読むようにするのが効果的である。

中学校に入ると古典でつまずく生徒が多い。古典に興味がわかない場合は、初歩的な作品を、意味がわからないままでいいからすらすら音読できるまで読む事に限る。併行してノートに書き写すとさらに効果的である。
古典嫌いは、これでもかというほど音読し、古文の表現法になれる事に限る。

英語嫌いの生徒はそのほとんどが教科書を読まない。英語は黙読では身につかない教科であるので、暗記できるくらいすらすらと音読する事が必要。最初は授業でヒアリングしながら覚えると効果が増す。

英単語も三年間で1000語程度覚える必要があるり、一日一語のペースである。

英語は授業前に予習をきちんと行い、一日二〇分でも三〇分でもよいから毎日学習する事が大切である。

英語の文法は教科書ではカバーしきれないのが現状である。文法がさっぱりわからない生徒は中学校一年生の教科書に戻り徹底して音読するとそれだけで効果がある。
文法の問題集を一冊用意して、目次をコピーし机の前に貼り、マスターした項目をチェックすると生徒自身で、自分がどの位置にいるか見失わずにすむ。

中学校の「数学」で大切な事は、暗算ができそうな問題でも途中の計算式を省かず、間違った答えに対して消しゴムを使わないことである。
できない生徒は、ノートを取る事をせず教科書のすみっこに暗算計算式をちょこちょこと書いて答えだけを書くクセがある。きちんと教科書専用のノートを用意し、それに途中の式を省かずに書いておけば、間違っていてもその脇に正しい式や答えを書くことができる。

数学嫌いになるのは公式の丸暗記にも問題がある。きちんと説明できて計算しなければ応用問題でつまずく。

高校

高校生の学習面でのつまずきは、中学までの基礎ができてない事に由来する。また、大学受験を目指すなら一年生の夏休み前に目標を決め、気を緩めずに学習を積み重ねる必要がある。
学習法は中学の延長上にあり、あとは進路へ向けて得意分野を中心に伸ばすのみである。

家庭教師が進める参考書と問題集
参考書問題集は基本的に奥付の日付が新しいものを選ぶ。

小学校
  • 『漢字リピート習熟プリント 小学校高学年』(桝谷雄三・フォーラムA企画)
  • 『教育技術MOOK蔭山メソッド徹底反復「百ます計算」』(蔭山英雄・小学館)
  • 『子どもにやさしい新課程ステップ算数習熟プリント(各学年)』(清風堂書店出版部)
  • 『全科10分間トレーニング(各学年)』(教育研究社)
  • 『ミニドリル小学 (各学年)文章題』(教育書籍)
  • 『中学校別過去問題集[5~10年間入試と研究](学校別)』(声の教育社)
中学生
  • 『中学教科書ワーク』(文理)
  • 『標準問題集』(受験研究社)
  • 『シグマベスト・シリーズ くわしい国語[文章読解]中学一~三年』(仲光雄・文英堂)
  • 『試験によく出る漢字 公立高校入試』(声の教育社)
  • 『整理と対策』(明治図書出版)
  • 『中学英語基礎1000題』(学生社)
  • 『本能でわかるターミンの長文読解』(山田民子・東京書籍)
  • 『データベース3000基本英単語・熟語』(田中茂範監修・桐原書店)
  • 『たのしい英文法』(林野滋樹・三友社出版)
  • 『定期テスト満点BON! 英語(各学年)』(学習研究社)
  • 『サンライズ(各学年)理科』(旺文社)
  • 『チャート式シリーズ中学理科』(数研出版)
  • 『高校別過去問題集[5~10年間入試と研究](学校別)』(声の教育社)
  • 『オールマイティ・シリーズ(各学年)』(富士教育出版社)
  • 『これだけはシリーズ(各学年・各教科)』(受験研究社)
  • 『中学古典の復習』(教学研究社)
高校
  • 『速読英単語入門編』(早見寛・Z会出版)
  • 『解体英語構文シリーズ コンパクト』(早見寛・Z会出版)
  • 『基礎英文問題精講』(中原道喜・旺文社)
  • 『基礎英文法問題精講』(中原道喜・旺文社)
  • 『基礎英語長文問題精講』(中原道喜・旺文社)
  • 『英文法・語法のトレーニング(1)戦略編、(2)演習編』(早見寛・Z会出版)
  • 『即戦ゼミ8 大学入試基礎英語頻出問題総演習』(上垣暁雄・桐原書店)
  • 『即戦ゼミ11 大学入試ベストポイント英語頻出問題740』(上垣暁雄・桐原書店)
  • 『DUO 3.0』(鈴木陽一・アイシーピー)
  • 『完全征服(4) 上級英単語』(長谷川潔監修・桐原書店)
  • 『ビジュアル英文解釈(Part1)/駿台レクチャーシリーズ』(伊藤和夫・駿台文庫)
  • 『基礎からよくわかる問題集シリーズ(高校数学)』(旺文社)
  • 『(各大学)過去の入試問題集』
  • 『瞬脳活性英単語』(UNISYS・ソフトウェアー)

ムシゴッチ

2009-06-21 | Weblog
朝からお片づけをする。お兄ちゃんは、たまりにたまっていた漢字ドリルをするために2階に缶詰状態となる。
漢字ドリルは、朝の時間や国語の時間にやっているみたいだけど、お兄ちゃんは書くのが遅く、結構たまっていた。そして、習ったところまで全部終わらせるのが宿題になった。

実はお兄ちゃんは、今回のお山の家での目的が一つあった。この前行った「南ヶ丘牧場」で売ってたムシゴッチ(たまごっちの虫判)を買う事。(ココ参照)
その時は当然そんなものは買ってあげなかったのだが、お兄ちゃんはどうしても欲しいらしく、お小遣いをため、テストで稼ぎ(100点だと100円あげてる。ただし90点未満は-100円)やっと1000円貯めた。

11時頃に「南ヶ丘牧場はいかないの」と言うので、「午前中に全部終わらせたら行ってもいい」と言ったら、やっとやる気が出たらしく12時前に全部終わらせた。
昼食後、「南ヶ丘牧場」に寄ってから家に帰る。

しばらくすると「南ヶ丘牧場」についた誰もいないかな?と思ったがそうでもない感じである。さっそくお兄ちゃんは念願のムシゴッチを買っていた。
どうやら対戦ゲームができるようで、レジのお兄さんに「1個だと対戦はできないよ」と言われていた。
アイスを食べて早々に帰路につく。車の中でムシゴッチのスイッチを入れると卵が一分で幼虫になり4時間でさなぎになりするようである。お兄ちゃんは名前をつけたり、歌わせたり踊らせたりして遊んでいた。

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「理系英語40日間ワークブック 【基礎】」 佐藤 洋一 監修 / 信定 薫 著

5nd day 理系英語の学習法

理系英語の学習法
  1. 自分の専門分野の文献を多読する
  2. 英英辞典で、コロケーション(単語の意味的つながり)を確認する
  3. 例文集を作成する
  4. 専門用語や数値は自分で発音してみて、聞き取れるようにする

父母参観

2009-06-20 | Weblog
今日は下の子の幼稚園で父母参観があった。ちょうど時間がお兄ちゃんのスポーツクラブと重なり、さらにここのところ、お山の家に行ってないので、午後からお山の家へと大忙しであった。

まず、お兄ちゃんをスポーツクラブに送っていく、その後、下の子を連れて幼稚園へ行った。今日は父の日にちなんだ行事だから行かないといけないらしい。
まず、幼稚園の駐車場へ車を停めた。父母参観が終わらないうちにママがお兄ちゃんの迎えに行く必要があったので、「すぐに出ます」といって駐車する。でも、ちょっとしてから心配になったママが見に行くと、ばっちり出られないような感じで詰められて入っているとの事。
駐車場で整理にあたってるおじちゃんに言ってもらちがあかないようなので、歩いて迎えに行くことになり、父母参観が始まらないうちにママは出発した。

10時になり父母参観がはじまった。まず園児が園庭中央に集められ、朝の会。見ていると年中さんはちゃんと歌を歌ったりしているが、年少さんは歌ってるのが三分の一くらい、下手すると泣いてる。下の子は、ぼーっとしていた。
次に、親子で手をつなぎ、体操の先生と一緒に親子体操をする。これは、なかなか楽しい。
それから、お水とおトイレ休憩をして、また園児が集められ綱引きをしていた。幼稚園側も考えていて、ちゃんと一勝一敗になるように調整していた。
その後、父母による綱引き、下の子もちゃんとボクの位置が分かってるようだったので、一所懸命引いて、勝った。(父母は一回のみ)
しかし、ふと気がつくと年中さんの父母のところで綱引きをしていた。
綱引きが終わると、帰りの会をやって父母参観は終わる。
帰りの会で、お父さんの顔の絵つきメダルを首にかけてもらった。

急いで下の子を連れて車へ戻る。しかし、前を塞いでいる車の主が来ない。(時間にルーズな人は、いつもルーズみたい。)
しばらく待っていると、お兄ちゃんとママが来た。家に帰るよりも幼稚園のが近いという事だったらしい。

その後、お山の家へ出発した。お昼はお好み焼き屋さんに入り、ちょこちょこ止まりながら行きよる7時ごろ着いた。
お山の家は、草がだいぶ伸びていたが、建物は異常無いようだった。


「サンレミ」3

2009-06-19 | Weblog
「ゴッホ 星への旅」(下) 藤村 信 

III サンレミ 11,12,13,14,15

からだが回復するにつれて、怒りにとりつかれたように制作欲が湧きあがり、そして雄弁になるのはヴァンサンの病気の特徴である。
・・・・中略・・・・
そのダイナミズムを突きうごかすものは、予測される発作の襲来へよせる不安と、不安を克服して、回復を早め、あたらしい「澄明な時間」をとりもどそうとする内面の葛藤である。

そこではヴァンサンがエピュファーヌ尼や修道女たちに対していつもやさしい友情を抱いていたかというと、そうはいかなかった。
七月の発作の到来は、アルルのときにはなかったような「ばかげた宗教的幻覚」をともなったし、かかる「病的な迷妄」をかれのなかにうえつけたのは、このあたりの古臭い修道院の雰囲気であり、そのなかにはたらく修道女たちの姿だと信じるからである。
・・・・・中略・・・・・
そこで、中世カトリシズッムの余情をのこした病院で、修道女から面倒をみてもらうよりは、宗教と関係のない、自然のなかで労働に従事させてくれる近代風の病院へはいったほうがよい。夏の間、彼の頭脳を疲れさせた奇妙な忘念を絶ちきるためにも、北方へもどりたい。

だからといって、思いついたから、すぐに北方へ移りたいというのではない。気がかりは、三ヶ月周期で発作がやってくると想定して、冬のクリスマス頃があやしい。クリスマスの頃の様子をみてからということにしたい。

ヴァンサンは宗教を拒否する求道的人間であった。ヴァンサンによれば、神はこの世をしくじって造り給うた。さればこそ、神を拒絶しながらも神を求めずにはいられない人間である。それは、信仰の環境のなかに人となった芸術家の運命であって、ヴァンサンにとっては芸術そのものが宗教に昇華していった。

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「理系英語40日間ワークブック 【基礎】」 佐藤 洋一 監修 / 信定 薫 著

4nd day 英文を読むことと書くこと

英文の読み書きのコツ
英文を英語のままで読み、理解し、英語の発想で書く

「つまずき解消!家庭教師のテクニック」1

2009-06-18 | Weblog
「プロ家庭教師の技」 丸谷 薫 著

第4章 つまずき解消!家庭教師のテクニック 国語力がすべての教科の基礎、小四までは読書習慣と計算力、自我の芽生える時期がチャンス、算数の苦手意識は文書題から

4章では、家庭教師の取材からわかった、各教科のポイントを年代別に書かれている。
まずほとんどの家庭教師が指摘する共通の弱点は国語力である。国語力の不足から長い文章に対する読解力不足、漢字が読めないので集中力が切れるなどが起こる。原因は読書習慣の欠如に集約される。

小学校
≪小学校四年生になっても、机に向かう習慣付けができていない≫
自分の勉強机でなく、居間のテーブルでもよいから、無理の時間に家族の誰かが付き添って共に学習するように習慣づける。
国語は教科書の音読が基本となる、スラスラ読めるまで繰り返す。
興味のある分野から少しずつ読書習慣をつけさせ、最初は二、三行でもよいから継続して日記をつける。

≪漢字や語句の意味が、分からないまま放っておく≫
漢字や語句の意味が分からない場合は、すぐに調べる習慣をつける。そのために国語辞典などは居間にも置いておく。
漢字を覚える際は同じ字を一度に何回も書くのではなく、日時をずらして、繰り返し筆記練習するほうが記憶効果がある。

≪算数の、足し算、引き算、九九が不確かである≫
小四までは、基本計算を徹底的に反復するといい。この時百ます計算は効果実績を確実に上げる。将来難易度が上がってもこの計算力が基礎となる。

小学校高学年になると自我も芽生え会話も持論を展開するようになる。その時は、叱って押さえつけてしまわずに、むしろ会話を膨らまして言語能力を磨くべきである。またなりたい職業をイメージさせることが学習意欲の根本となる。

作文は上手く書こうとせず、読点や句点を正しく使い、自分の体験をもとに素直に書くようにするとよい。普段の会話が少ないと持論を展開する力がつかないので、親は、多少理屈っぽくても会話をすることを心がける。

算数の文章題は正確な国語力が基礎となる。苦手な子の特徴は、文章題が短くても「できない」と思いこむ事や、答えにいたる計算過程を無視して計算式を暗算で処理したりする事。
そのため、複雑な計算処理を必要とする問題も、途中過程の計算式を必ず書くように心がけ、高学年からは字を丁寧に書く習慣とノートの整理が必要である。

公立小学校でも高学年から英語の授業が取り入れられる。小学校では会話を楽しみ、英語に興味を持たせることが中心なので、家庭でアルファベットの大文字小文字くらいはしっかり書けるように準備をして、中学入学時点ではじめから英語嫌いになる事を防いたほうがよい


「サンレミ」2

2009-06-17 | Weblog
「ゴッホ 星への旅」(下) 藤村 信 

III サンレミ 6,7,8,9,10

ヴァンサンがサンレミの療養院をおとずれたのは、万国博覧会の開幕の日から三日のうちの出来事である。ヴァンサンにとっては、パリの沸騰した気分などは遠い国の絵空事でしかない。
もっとも、、まったくの絵空事とは言いきれない。なぜならば、ゴーガンがテオを通じて、博覧会場に近い、ヴォルピーニという≪大美術カフェ≫で仲間の博覧会をやるからヴァンサンの作品六点を出して欲しいと提案してきたからである。

シュフネッケルはゴーガンの指令に従ってテオの許を訪れたが、意外なことにテオは気乗り薄であった。テオは言葉をあいまいにして、ヴァンサンに相談する事もなく、ことわってしまった。テオにはサンテティスムなるものが余りに人為的で、知的につくられすぎていて不満であった。

それから数日ののち、七月の半ば、黄金の太陽が草を灼き、岩にしみいるばかりに、ソクラテスの友である蝉の声が「古いギリシャ語のうた」をうたい、ミストラルがややはげしく吹く午後、「石切り場の入口」(F六三五)を描きおえたばかりのヴァンサンを発作が見舞った。
その手はにわかにひきつり、ものすごい、うつろな眼になった。棒のように倒れた。

闇討ちのようにそれはやってきた。
たぶん、それはアルルのときほどわるくはなかったかもしれないが、同じように「完全にいかれてしまった」。
・・・・中略・・・・・
六週間近くも呆然自失のありさまがつづいた。八月の美しい夏を鉄格子窓の部屋から痴呆状態でながめているだけ。

九月にはいって、抱いていた恐怖感が無気力からくる自己放棄のように思われてきた。将来の不安と苦痛を予測して退散をはかろうとするのは、回復しようとする気力と意欲をもたなかったからではないか。食事をむさぼり食って、仕事に没入し、なるべく病棟の病人たちとは接触をさけて悲観に感染しないようにつとめよう。「今やぼくは、自殺をこころいてとびこんだものの、水が冷たすぎて陸へ揚がった人間と同様に回復につとめている」(書簡六〇五)。
エネルギーをかたむけて仕事に没入しながらも、自己をコントロールしていくのだ。もしこれに成功するならば、仕事への没入こそ、病気の襲来をくいとめる避雷針なのだと信じながら・・・・・。


「サンレミ」1

2009-06-16 | Weblog
「ゴッホ 星への旅」(下)
藤村 信 
著 岩波書店 (岩波新書) 1989年 740円+税 (ブックOFF 350円)

III サンレミ 1,2,3,4,5

サンレミはアルルの東北方二十五キロのところにある、住民五千人余りの田舎町である。
一八八九年(明治二十二年)五月八日、ヴァンサンはサール牧師にともなわれて、乗合馬車を乗りついで小さな旅をした。

新しい生活?美しい大自然にかこまれて、古雅なおもむきのある建物ではあるが、一見してもわかるように、建物の窓々には牢獄のように鉄格子がはめられ、廊下の要所要所は監獄のように鉄柵で仕切られている。ヴァンサンをむかえるものは、散歩道のあやめやリラやかきつばたの花の群ではなくて、鉄柵と鉄格子とそれが象徴する人間生活である。

ヴァンサンがやってきたとき、三十室ほどある男性病室には十人たらずの患者が収容されているだけであった。だから院長はヴァンサンに二階の病室のほかに一階の一室をあたえて、そこで自由に絵を描きなさいとゆるしてくれた。

ともかく、ヴァンサンは療養院の生活に不満ではなかった。六月初め、院長は付添い人つきの外出をゆるしてくれた。

それにしても、何たる美しい大地、美しい青空、すばらしい太陽なんだ!
アルルの郊外でもたくさんの糸杉をみてきたが、サンレミの人里離れた山ふところの自然のなかにきて、ほんとうに糸杉(サンプレス)の何であるかを発見した。

鉄格子のこなたから、鉄格子の存在を捨象して、鉄格子のあなたの堀の中の麦畑とひなげし、遠方のアルピーユの山々を素描するほかはなかったヴァンサンが、鉄格子から解放されて自然のなかに身をおいたとき、糸杉を再発見し、この糸杉をつうじて、たちまち独創的な、かれの≪表現主義(エクスピュレーショニスム)≫をうみだしたことは、奇蹟的な創造とでもいうほかはない。渦巻く空の下に糸杉が燃え立つ「星月夜」(F六一二)の一枚と、オリーブのよじれた樹々を前景に山々のシルエットが地震のようにゆれて、躍動する力が全体をうごかしている「オリーブのある山の景色」(F七一二)の一枚は、≪表現主義≫の登場に先立って≪表現主義≫の誕生を告げている。

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「理系英語40日間ワークブック 【基礎】」 佐藤 洋一 監修 / 信定 薫 著

3nd day 英語と日本語の表現の違い

英語の文章構成の特徴
  1. 重要なこと、結論を最初に述べる
  2. 論理的である
  3. 1つ1つの文の関連性がはっきりとしてい
  4. あいまいな表現は使用せず、はっきりと言い切る
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Vector Works 学習帳12」山田大星、福田一志 著

Chapter 3 3次元モデリング 3.2 回転対、球、半球、円筒、円錐、3.3 四角柱、多角柱、3D多角柱、TEST 3-2