THE READING JOURNAL

読書日誌と雑文

『中国の五大小説』(下)

2009-03-31 | Weblog
「中国の五大小説」(下) 水滸伝・金瓶梅・紅楼夢
井波律子 著 岩波書店(岩波新書) 2009年 900円+税

はじめに

「中国の五大小説」の下巻がやっと出た。『三国志演義(さんごくしえんぎ)』『西遊記(さいゆうき)』を扱った上巻が結構面白かったので、出版されるのを心待ちにしていた。

下巻では引き続き『水滸伝(すいこでん)』、『金瓶梅(きんぺいばい)』、『紅楼夢(こうろうむ)』をとりあげる。

『水滸伝』は『演義』や『西遊記』と同様に連続長編講釈を母胎とする「語り物」である。『演義』や『西遊記』よりもはるかに盛り場演芸である「語り物」の臨場感をとどめている。『水滸伝』には、百回本のほかに百二十回本、七十回本などがある。
『水滸伝』もまた『演義』や『西遊記』と同様に「章回小説」(ココ参照)の形式を取る。

注目されるのは、『水滸伝』がこのスタイルを最大限に活用し、百八人の豪傑を有機的に結びつけながら、次々に「数珠繋ぎ(じゅずつなぎ)」形式で登場させ、緊密な物語世界を形づくっていることである。

『水滸伝』の世界で重視されるのは、「狭(きょう)の世界」である。男同士の倫理感は爽快だが、反面女性に関しては過剰に潔癖であり、ほとんど女性嫌悪の様相を呈している。

『水滸伝』には、「女性的なるもの」はすべからく「悪」であり、排除されて当然だという倫理感が厳然と存在するといってもよかろう。

つまり、『水滸伝』は女性排除のストイックな「男の世界の物語である。

いっぽう『水滸伝』にヒントを得ながらもこれを逆転させて、悪女が引きもきらず登場して、欲望とエロスの世界を描く『金瓶梅』が生まれた。
『金瓶梅』は、「語り物」の作品とは違い、最初から単独の作者によって構想された作品である。この『金瓶梅』をもって、中国古典白話小説は「語られもの」から「書かれたもの」へと大転換をとげた。

『金瓶梅』は、『水滸伝』に描かれた豪傑武松(ぶしょう)の、不倫を犯し実兄を殺した兄嫁の潘金蓮(はんきんれん)と、不倫相手の西門慶を惨殺したくだりに着目し、もしこのとき潘金蓮と西門慶が殺されなかったらという仮定にもとづいて、『水滸伝』から離陸し、新たな物語世界を構築していった。

『金瓶梅』は、内容においても構成においても「語り物」を母胎とする先の三篇と異質である。内容においては、先の三篇が男たちの戦いや冒険を描くのに対して、欲望まみれの男女の姿を描いた。構造的には、エピソードを数珠つなぎに描く方法から離脱して、全体を見渡して大勢の登場人物を周到に配置して堅牢な物語世界を作っている。

『金瓶梅』の成立から百五十年後、十八世紀中ごろに、曹雪芹(そうせつきん)により著されたのが『紅楼夢』(百二十回本)である。これは『金瓶梅』にヒントを得ながら、その猥雑さを徹底的に浄化して精錬し精緻な物語世界を作り上げた。百二十回のうち八十回を曹雪芹が執筆し残りの四十回を曹雪芹の病死後に彼の構想をもとに高鶚(こうがく)が執筆したと言われる。

『紅楼夢』の物語世界は、「大貴族」賈(か)家を舞台に、少女崇拝者である中心人物の少年、賈宝玉(かほうぎょく)と林薫玉(りんたいぎょく)をはじめとする美しい少女たちがくりひろげる夢のような世界をきめこまやかに描きあげるとともに、周囲の大人たちの醜悪な世界をも綿密に描きだすという、まことに考えぬかれた緻密な重層構造によって組み立てられている。

これは、作者が明確な方法意識をもって作り上げた「小説」以外のなにものでもない。

以上のように、「書かれたもの」として最初の白話長編小説である『金瓶梅』は、『水滸伝』にヒントを得ながら、「物語」から離陸して「小説」に向い、『紅楼夢』は、中心人物の描きかたなど、『金瓶梅』が残した課題に一つの解答を与える形で、「完全な小説」へと飛躍した。

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「ベロニカは死ぬことにした」 パウロ・コエーリョ 著

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「瞬間英作文ドリル」 森沢洋介 著

Part 1 中1から中2前半レベルの文型を扱います。 3.ターゲット:be動詞と一般動詞の文を練習します。動詞の混同に注意してください。、
4.ターゲット:さまざまな疑問詞をつかった疑問文の練習です

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【3月のまとめ】 
読み終わった本は5冊。 

「朗読者」 ベルンハント・シュリンク 著 (読了09)
「発表の技法」 諏訪 邦夫 
(読了09)
「フェルメールとオランダの旅」 星野知子 著(読了09)
「日本の昔話」 柳田国男 著(読了09)
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」 J.K.ローリング (読了09)


『ベロニカは死ぬことにした』

2009-03-30 | Weblog
「ベロニカは死ぬことにした」
パウロ・コエーリョ 著 江口研一 訳 角川書店(角川文庫) 平成15年 552円+税

やっと『朗読者』を読み終わった。昨年夏に「新潮文庫の100冊」と「発見。角川文庫夏の100冊」(ココ参照)からおまけ目当てに6冊買ったけど、やっと最後の1冊に!『べロニカは死ぬことにした』を読み始める。

題名の通りに・・・・自殺の話しらしい。

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「朗読者」 ベルンハント・シュリンク 著 (読了09)

 I I I, 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12, 訳者あとがき、文庫版訳者あとがき

どの世代も親の期待から自分を解放しなければならないわけだが、ぼくたちの場合その親たちは、第三帝国において、あるいは遅くともその崩壊後において、誤った行動をとったということで片づけられてしまった。ナチの犯罪に手を染めた者、それを傍観していた者、目をそらしていた者、あるいは一九四五年以降においても戦争犯罪を追及しないどころか、戦犯を受け入れてしまった者----そんな人間が、子どもに何を言う権利があるだろう。

ユリアが五歳のとき、ぼくたちは離婚した。もう耐えられなかった。
           ・・・・中略・・・・
ぼくとゲルトルートが互いに信頼の気持ちを抱いて親しくしているときには、ユリアはまるで水のなかの魚のように生き生きとし、本領を発揮していた。ぼくたちのあいだの緊張関係に気がつくと、ユリアはぼくとゲルトルートのあいだを行ったりきたりして、おとうさんもおかあさんもいい人よ、大好きよ、と言うのだった。

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「瞬間英作文ドリル」 森沢洋介 著

 Part 1 中1から中2前半レベルの文型を扱います。 1.ターゲット:現在形のbe動詞の文の練習です。、2.ターゲット:現在形の一般動詞の文の練習です。

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【購入図書】09

「中国の五大小説」(下) 水滸伝・金瓶梅・紅楼夢
井波律子 著 岩波書店(岩波新書) 2009年 900円+税

「地図を片手に「歩く旅」」
 山浦 正昭 著 NHK出版(生活新書110) 2004年 660円+税 (ブックOFF 105円)


アンパンマン・ミュージアム

2009-03-29 | Weblog
昨日ボクの実家に泊まった。今日は、ママのおじいちゃん・おばあちゃんと合流して下の子念願の「アンパンマン・ミュージアム」に行く予定。そして、その後ママと子供たちは、ママのおじいちゃん家に4月1日まで泊る。

電車に乗り地下鉄に乗り、待ち合わせ場所の地下鉄「高島町」についた。すぐにおじいちゃんおばあちゃんと合流した。地図上ではここから線路をまたいですぐなのだが、線路をまたぐのにだいぶ遠回りしなければならなかった。

11時を回ってやっとアンパンマン・ミュージアムについた。ここは、入館料がかかるミュージアムとそれを取り囲むように、アンパンマン関連のショッピングモールがある所。春休み中とあって子供たちでごった返していた。
下の子は、早速おもちゃ屋さんの遊び場コーナーで遊ぶ、お兄ちゃんも近くのディスプレーでやっていたアンパンマンのアニメを見る。荷物をコインロッカーに入れて、ママが全体の視察に行ったりした。
ミュージアムに入ってしまうと、飲食禁止でさらに再入館できない。まずは、ご飯だ!という事で、急いでレストランに行った。しかし11時半を回っていたため、すでに16組待ちだった。子供たちをまたおもちゃ屋さんの遊び場コーナーで遊ばせながら待っていたら、思ったより早く、レストランに入れた。レストランは、子供用のアンパンマン的はメニューだけでなく大人用のメニューもあり、味もちゃんとしていた。

ご飯を食べ終わり、いよいよミュージアムゾーンに入る。料金は1歳以上はすべて1000円。ただし小学生以下には、入館記念品がもらえる。
入場してからエレベータで3階へ、まずはアンパンマンのキャラクター人形が迎えてくれた。下の子はここに来てから興奮気味なのに、さらにアンパンマンの世界全開で、じっとしてられずに走り回ってあちこち見て回っていた。お兄ちゃんも最初は、「アンパンマンなんて」的な感じだったが、すぐに下の子と一緒に遊び始めた。
イロイロと遊んだり写真を撮ったりしながら3F、2F、1Fと降りてくる。1階には虹の滑り台があって、下の子は何回も滑った。滑り台は小学生は滑れないので、お兄ちゃんはアンパンマンの大きなボールがあるゾーンで遊ぶ。その後下の子も加わって楽しく遊んでいた。
しばらくすると、アンパンマンショーが始まるというので「やなせたかし劇場」に入る。うまくママと子供たちとおじいちゃん、おばあちゃんと座る事が出来た。ショーは、アニメ声の司会のお姉さんとアンパンマンとバイキンマンが出てきて、歌ったり踊ったりする内容。後ろから見ていると下の子も楽しそうに歌っていた。
ショーも終わりしばらく遊ぶと、3時も過ぎたのでおやつを食べるためにミュージアムを出る。おやつは「ジャムおじさんのパン工場」の上のカフェで食べることにした。「ジャムおじさんのパン工場」では、アンパンマンのキャラクターのパンが買える。どこのパン屋さんでもアンパンマンのチョコパンやクリームパンは買えるが、「アンパンマンのあんパン」はココでしか買えないらしい。ママが言うには、アンパンマンのあんパンは、著作権の問題で他のパン屋さんは作れないとの事だ。そしてパン屋さんはいつも長蛇の列で大人気である。
2階に上りカフェに入る。
それなりに高いので、お兄ちゃんと下の子は、キャラクターパン1個にサラダなど+飲み物のセットを頼み、大人は飲み物だけにした。パンは何がイイ?と聞くと、アンパンマンでなくお兄ちゃんは「バイキンマン」下の子は「メロンパンナちゃん」だった。下の子はメロンパンナちゃんが好きなので、しょうがないような気もするが、何でお兄ちゃんはバイキンマンなんだ!だいいちバイキンマンはパンじゃないし!

楽しくおやつを食べてから、下に降りるともう5時近かったためかパン屋の列がかなり短くなっていた。ママがすかさずアンパンマンのあんパンを買った。

帰りは、バスでおじいちゃんの家まで行くというので桜木町まで歩いた。疲れてダッコダッコ状態だった下の子は、「パトラッシュ作戦」(ココ参照)をすると、元気に走った。(楽しければマダマダ走れるらしい。)
バス停で、おじいちゃんおばあちゃん、ママと子供たちは、バスに乗り込む。下の子には、「今日、パパだけお家に帰っちゃうけど、またすぐに逢えるからね」と言っておいたが、バイバイするとちょっと寂しそうだった。
バスが行ってから駅まで歩く。すると、またバスが横を通った、バイバイと手を振ると下の子も気づいて手を振る。ちょっと寂しいのかバスが遠ざかるまでずっとこっちを見ていた。

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「朗読者」 ベルンハント・シュリンク 著

I I, 10,11,12,13,14,15,16,17


パトラッシュ作戦

2009-03-28 | Weblog
今日は、ボクの方の実家に行った。その後、ママと子達はママの実家へ行く予定。

いつものように、高速バスに乗りお昼ちょっと前に着いた。
バスから降りるとすぐに下の子は、「ダッコー」って言ってくる。ダッコするにも荷物があるからそう長くダッコできない。そこで最近有効な「パトラッシュ作戦」をした。

最近下の子もお兄ちゃんと一緒に千葉テレビでやっている「フランダースの犬」を見ている。そして、その影響で、ダッコやオンブをしている時に「パトラッシュ、一緒に歩こうよ!」と言うとその気になるらしく、歩き出してしまう。
さらにエンディングのテーマ

♪パトラッシュ ぼくの ともだち ぼくの♪
♪いっしょにあるこうね~ いきがきれてもあるこうね~
♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪
♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪

と歌ってやると、もうたまらないらしく歩くんではなくって走ってしまうのでした。
(荷物を持って追っかけるのもちょっと大変だった。)

お昼を食べてから、お兄ちゃんが「ポケモンバトリオ」の「メモリーブースター」を買うっと言うので、おもちゃ屋さんへ行く。
お兄ちゃんはメモリーブースターを買うためにお小遣いをためて「五百円玉が4枚あるか買えるはず」と意気込んでいた。ところが、おもちゃ屋さんに行ってみると値段は2400円。直前におじいちゃんからもらった500円も足してやっと買えた。

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「朗読者」 ベルンハント・シュリンク 著

I I, 1,2,3,4,5,6,7,8,9


誕生日

2009-03-27 | Weblog
今日はボクの44回目の誕生日でした。
夜7時ごろに家に着くと、ご飯を食べないでみんな待っていた。メニューは、何と焼肉。
実は今日、子供たちはママ達主催のバーべーキューを昼にやったはずなのにまた、焼肉?お兄ちゃんに聞いてみたら、バーベキューで美味しかったのでまた食べたかったとの事。

焼肉を準備している間に、下の子がお兄ちゃんと意見が分かれたので買ったというショートケーキを食べた。それから焼肉を食べる。お兄ちゃんも下の子もお昼にいっぱい食べたはずなのにまだまだ食べる。
最後に大きなケーキ(ガトーショコラ)が出てきた。下の子も食べると言うので、さっき食べたでしょと言いながら4分の1をさらに半分にしてあげた。下の子はお腹いっぱい、さらに眠たい、を跳ね返して見事に完食した。


「発表にパソコンを」2

2009-03-22 | Weblog
「発表の技法」 諏訪 邦夫 (読了09)

第5章 発表にパソコンを 5.4 パソコンによる英文チェックと和文英訳、 5.5 パソコンに英語をしゃべらせる:自分の英語の朗読が有用、 マーフィーの発表とパソコンの法則

英文を書く際にパソコンの利用として特別な事が2つある。
  1. 書いた英文をパソコンでチェックすること
  2. 英文自体をパソコンに書かせること
1は現時点で有用だが、2はまだ実用性は高くない。

パソコンによる英文チェックとしては、
  1. スペルチェック これは論文では必須だであり、講義でも有用である
  2. 類語辞典 同じ単語を繰り返したくない時に有用、しかしあまり変な単語は避けた方が良い
  3. 難易度チェック パラグラフの単語数、同じ単語が何個あるか、単語の文字数、同じ単語の反復数、全体の単語数などイロイロな指標で難易度をチェックできる
  4. 文法のチェック 文法的な誤り、好ましくない文法などを指摘する
などがある。プレゼンテーションソフトよりワープロソフトの方が強力である。

英文を朗読するソフトもある。これはなかなか良い質のものであり、十分朗読のお手本として使用できる。また、英文を朗読させて聴くことにより「話されてわかるか」もチェックできる。


割引現在価値

2009-03-21 | Weblog
昨日、デコでお金を使ってしまったので、今日はスキーには行けない。しかたないので、今日はプール&温泉に行った。

朝はゆっくりと起き、午後出発する。目指すは「ゆらっくす磐梯熱海」!ここには温水プールと温泉がある。
まずは、温水プールにみんなで入った。下の子は、幼児用プールで遊び、お兄ちゃんは大きいプールで練習したり幼児用プールで遊んだりした。
1時間ほどで、下の子の体が冷え切っちゃったようで寒いというので、プールを出る。おやつを食べてから温泉に移動した。
温泉は、ママと下の子、パパとお兄ちゃんと別れる。お兄ちゃんはあっちに入りこっちに入りと楽しそうにしていた。

夜、みんなが寝てからテレビを見ていた。前回、こっちに来た時に見たNHKの「出社が楽しい経済学」というのが面白かったので、今日も見ることにした。
テーマは「割引現在価値」である。これは、現在のお金の価値と過去や未来のお金の価値を比較する場合に考慮する割引率である。どうやら投資などをする時の基本らしい。

考慮するのは、
  1. 金利
  2. 物価
である。
ここで、物価というのはわかりやすい。ボクの初任給と今新卒の人の初任給を単純に比べても、物価が違うのであまり意味はないのはすぐにわかることである。
じゃあ物価の違いを考えればそれでいいのかというと、投資などをする場合はそれでは、まずい。そこに金利というものを考慮に入れないといけない。タンスにお金を預けていればともかく、普通に銀行に預ければ必ず利子が付いてくる。その利子をちゃんと評価して現在と未来(過去)のお金を比較するのが大切である。
つまり、現在の100万円の価値は、10年後の100万円+利子と同じであり、反対も同様である。元本保証型の投資を行った場合に、本当に元本だけしか戻ってこなかった場合は、利子の分だけ損するということである。(本当はそれに物価がかかわるから、シロートには何のことやらわからなくなってしまう。)

そしてもう一つのキーポイントは、おおざっぱには金利は物価上昇率で決まるというもの。現在はデフレ傾向で物価がむしろ下がっているから、金利が低いというわけである。
よく高金利時代に、何年預けたら利子が○○円もついて良かったという話を聞くけど、それを上回る物価の上昇があれば現在よりむしろ悪いってことでしょか?
金利って、マイナスにできないから物価が下がっている今はお金を貯めてると案外儲かっているのかもしれないということでしょうか?(どうだろう?う~ん)
・・・・あ、貯められるほど余裕がありませんでした。がっくし。


雨スキー

2009-03-20 | Weblog
今日は、スキーに行った。昨日の状態からするといつも行っているミネロスキー場は、雪不足で滑れなさそうなので、今日は、山の上まで上ってグランデコまで行く予定。

しかし、朝起きると雨だった。デコまで上れば雨も雪になるだろうと、雨の中スキーを積んで出発した。ほどなくデコにつく。雨は降ってなかったが降ってたのは雨って感じだった。
まずは、ファミリールームに入って子供たちを遊ばせる。その間にママがリフト券やらを購入する。また今回はシーズン最後になるのでお兄ちゃんをスクールに入れた。
お兄ちゃんをスクールに送り込んだ後、ママと下の子は「あそんデコらんど」に行ったので、ボクだけ山の頂上に行って滑る。
しかし、デコは平らだ。そんなに上手なわけでないので、急斜面やコブ斜面は好まないんだけど、それにしてもこんなに平らじゃなくっても。そう思って滑っていると、ポツポツと何かきた。・・・・これは、雨?・・・・ここまで上ってきたら雨はないだろうと思ったが甘かった。

デコには何回も来てないが、あまりいい思い出がない。
  1. スキー場ができたころ、上級者の先輩ときたら、あまりの平らさに先輩が切れて・・・大変なことに!
  2. まだお兄ちゃんが小さい頃、バイキングレストランで食事をしていたら、お兄ちゃんがウンチを漏らして・・・・大変なことに!
  3. お友達の家族とみんなで来た時は、吹雪で寒くて・・・・大変なことに!は、ならなかったが全く滑らず
  4. そして、今日は雨
下までついたら、ママと下の子が「あそんデコらんど」から出てくるところだったので、一緒にセンターハウスに帰る。11時ちょっとだが、まずはレストランの席を取ろうと行ったら満員だった。
しかたないので、センターハウスの2階に上がって廊下の椅子を確保して下の子にアイスを食べさせた。ほどなくお兄ちゃんも帰ってきた。
さて、お昼はどうしようか?レストランの席はない、2階にも(昔お兄ちゃんがウンチを漏らした)バイキングレストランがあるんだが、ちょっと高い。
しかたないので、ママがこっそり持ち込んだパンを子供たちに食べさせてから、またファミリールームで遊んだ。

2時頃になってようやくレストランに入り昼食を食べる。その後は全員で「あそんデコらんど」で遊び、最後にボクと下の子はファミリールームへ行き、ママとお兄ちゃんがスキーをした。

デコは、いろいろな値段が高いし、レストランは小さいし、平らだし、(今日は)雨だし、と親は不満が大きかったが、子供たちは、ファミリールームで遊び、あそんデコらんどで遊び、そして平なコースをすいすいと滑って、満足だったみたい。


スタンプ帳

2009-03-19 | Weblog
今日は、小学校の卒業式。卒業式には高学年だけ出席する。
2年生のお兄ちゃんは朝、卒業生に拍手をすればいいとの事。そして明日から3連休である。
そういう訳で今日は一日仕事を休んで、お兄ちゃんが帰って来たらすぐにお山の家に出発した。
今日は、昼間の出発なので、どこかに寄り道をしなければならないのだが、今回はお兄ちゃんの「スタンプ帳」にスタンプを押す所に寄る事にした。
このスタンプ帳は、ちょっと前に突然お兄ちゃんが「スタンプ帳が欲しい」と言ったので買ってあげた物。

どこかスタンプを押せるところはないかと、考えながら走っていると、ママが「龍門の滝」にあったというので、龍門の滝に向う。
ここは、何度か来た事があると言うが、全然覚えてない。ママと子供たちは滝の方にある公園に行ったが、だいぶ眠かったのでボクだけ手前にある「龍門ふるさと民芸館」で休んでいることにした。

中に入ると、売店があって展示コーナーがある。売店にふるさと民芸館の人が一人、民話を紹介しているアニメコーナーにおじさんが一人いた。御土産を見たりしながらしばらく待つと、ママと子供たちが帰ってきた。
お兄ちゃんは民芸館でスタンプを押して満足そうだった。

イロイロ遊びながら走って、夕方お山の家に着く。


「発表にパソコンを」1

2009-03-18 | Weblog
「発表の技法」 諏訪 邦夫 

第5章 発表にパソコンを 5.1
 プランニングと原稿執筆におけるパソコン、5.2 図とスライド、5.3 プレゼンテーションソフトを使おう

この章では、パソコンの問題を取り扱う。

まず、著者は講義や講演を頼まれるとプランニングのためハードディスクのディレクトリの検索から始める。記憶は頼りないものでついこの間、関連のある講義をしても忘れたり関連に気がつかなかったりすることがある。しかし、キーワードで検索するとそのようなものも、見つけることができる。
プランを立てるときのメモもパソコンでとる方が、手書きよりも能率的である。

図や絵を描くのはパソコンのうち一番利用価値がある。グラフなどはイロイロな座標軸を取ることができるので思わぬ発見がある。絵を描くのもフリーハンドで描くよりパソコンで描いた方が絵ごころのない人には描きやすい。

発表のスライドをプレゼンテーションソフトを使って製作すると手間が省け統一的なスライドが作成できる。プレゼンテーションソフトでは、20枚程度のスライドを一画面で見れるために全体を見渡しながら講義の構造を検討できる。
プレゼンテーションソフトの欠点としては、まず色彩に凝りすぎてドクドクしいスライドになったり文字が読みづらくなったりすることや多数の人に使われたために他と同じような印象を与えたりすることである。また、こったスライドは他に流用しにくいのも難点である。


「オランダの食べ物」

2009-03-17 | Weblog
「フェルメールとオランダの旅」 星野知子 著(読了09)

オランダの食べ物

オランダには、おいしいものないと言われる。オランダ人に聞いても、エルテンスープ(青豆その他の野菜をドロドロになるまで煮たもの)やパンネクッケン(直径30センチもあるパンケーキ)などとはっきりしない。
そもそもオランダ人の食事はワンパターンで質素である。
この質素な食事の理由は、宗教にある。現代でも生活は質素に享楽は抑制するというカルヴァン派の流れを汲むプロテスタントの教えが浸透している。

フェルメールの絵にもほとんど食べ物が出てこない。そんなか『牛乳を注ぐ女』の中に出てくるパンに似たものを著者は発見した。「スペッケルブラウン」というパンである。

オランダといえばチーズである。著者はゴーダとエムダという2つのチーズの町を訪ねた。ゴーダはオランダのチーズ生産量のうち60%を占めるもので直径40センチから50センチある。エムダは手のひらに乗るくらいの大きさで1キロくらい。赤いワックスで包まれている。

オランダの夏の食べ物と言えばニシンである。しかし、食べた時の鮮度しだい。冬の食べ物はオリボーレンと呼ばれる丸いドーナッツのようなお菓子。これはオランダでは日本の年越しソバのような役割を果たす。


「フェルメールの部屋」

2009-03-16 | Weblog
「フェルメールとオランダの旅」 星野知子 著

フェルメールの部屋

著者は、オランダの田舎にある家を訪ねる。オランダにはアムステルダムでもデルフトでも17世紀の家は多く残っているが、外観はそのままでも中は改装されている。しかしこの家はその主人により17世紀当時そのままに直されている。
部屋に入ると白と黒の市松模様の床である。これはフェルメールの絵に描かれた部屋にあるものと同じで、17世紀当時に一般的なものであった。そのほか家具も当時のものになっている。

フェルメールは自宅の1階を住まいに2階をアトリエにして住んでいた。アトリエと言っても普通の部屋で、白い塗り壁床は市松模様であった。この部屋を舞台にフェルメールは数多くの作品を書いている。

フェルメールは暗箱(カメラ・オブスクーラ)を使っていたと言われている。

暗箱はカメラの前身で、四角い箱に穴を開けてレンズをとりつけ、そこから入ってくる光を対抗面のガラスに写し出す道具だ。

これは17世紀当時は最先端の光学機器だった。

フェルメールが暗箱でとらえたのは、光の玉。ピントを合わせているうちに、ほんのちょっとずえたところで光は小さな玉になる。そのピンぼけの玉を絵の具で表現したというのだ。
  • 『牛乳を注ぐ女』のパンの入っている籠の持ち手には光の玉が並んでいる
  • 『レースを編む女』の手元の金色の針はぼけている
  • 『デルフト眺望』の右側の船の船体に点々と光が浮いている
これは、現代では絵の手法としてシロートでも使っているソフトフォーカスだが、17世紀当時の絵はあるがままの姿を忠実に描くものであり、フェルメールの絵は当時としては斬新なものであった。

どちらにしても私が目にしている無数の小さな光の玉は、一瞬でもあり永遠でもある。


「フェルメールの故郷デルフト」

2009-03-15 | Weblog
「フェルメールとオランダの旅」 星野知子 著

フェルメールの故郷デルフト

著者はフェルメールの故郷デルフトを訪れた。
デルフトの町はわずか1キロ四方の小さな町である。東インド会社の拠点の一つとしてフェルメールが生きていた17世紀に最も繁栄していた。現在のデルフトも17世紀のそのままにたたずまいである。
しかし、残念ながらフェルメールに関するものは何も残っていない。フェルメールに関する資料は非常に少ないが、その少ない資料によると、普通の一生であった。
宿屋を営み画商である父を持ちデルフトで生まれる。十代の後半に数年間デルフトを離れて絵の修業をする。二十一歳で結婚。妻の母親の家で同居。義母が裕福だったため好きな絵を描き、画商の仕事をしながら生活する。生前から画家としての評価も高く画家を中心とした組合である聖ルカ組合の理事に二度選出される。晩年は病気がちになり四十三歳で没する。晩年は暮らしが貧しくなり、フェルメールの死後、10人の子供を抱える妻が自己破産をしている。
フェルメールの死後に彼の名は忘れ去れれていしまう。作品数が極端に少ない事と作品を持っていた人がごく身近な人たちだ事が原因とされる。
そして、19世紀半ばになって、ある論文でフェルメールは死後200年後に再発見される。

現在、デルフトにはフェルメールの痕跡はほとんどない、著者が発見できたのは建物の壁に貼ってあったフェルメールの家を示すプレートだけである。教会に墓石や墓標も残ってない。

現在デルフトを訪れる人のほとんどはフェルメールとデルフト焼がお目当てである。デルフト焼は、白い肌にブルーの模様が主で、この青はデルフトブルーと呼ばれている。もとは日本や中国の磁器をまねする事から始まりデルフトの陶工が試行錯誤の作り上げた。17世紀には30あった工房も現在は残っているのは「王立ポースレン・フレス」だけである。

著者は、この工房にフェルメールの画集を持参して訪れている。それは『二人の紳士』『音楽の稽古』『紳士とワインを飲む女』に描かれている白いデカンタを探すためである。このデカンタは、どのような寓意があるのか、3つの絵はどれも妖しげである。
しかし、このデカンタはこの工房では見つけることができなかった。町の骨董店に聞いてみては、というアドバイスもあり、骨董店に向かう。骨董店でこのデカンタの身元がわかった。これは「デルフト・フォワイト」と呼ばれるもので高級デルフト焼ではなく、日常の雑器として使われたものだった。しかし、現在はほとんどなく値段も非常に高いものである。
また、骨董店では『牛乳を注ぐ女』の床においてある箱がアンカである事がわかった。著者はその店にあった17世紀のタイルを購入する。

最後に著者はデルフトの風景を外から眺る。

小さな町に一人の画家の残した足跡はあまりにも少なかったけれど、フェルメールの眺めた空、フェルメールの感じた光は時代が変わってもデルフトに生きている。
絵の中と同じ光の中にいて、私は幸せだった。


ナイタースキー

2009-03-14 | Weblog
スキーシーズンも終盤となり、昨日もがんばってお山の家に来た。
しかし、朝から大雨。

午後には、この雨が雪に変わる予報だったのでスキーは午後からにすることになった。
午後になると雨は雪に変わったので、スキー場へ出発した。午前中雨だったためか?スキー場は非常にすいている。
とりあえずおやつにしようと、パンを買ったら3割引きだった。3月はお兄ちゃんは無料なので、5時間券を1枚買った。
空いているのだが、今日は土曜日、ナイターまで滑る事が出来る。

まずは、ママとお兄ちゃんが滑りに行って、ボクは下の子と遊ぶ。しかし、なかなか帰ってこないので、レストハウスの玄関まで迎えに行ったらちょうどお兄ちゃんとママが帰ってきた。
次にお兄ちゃんとボクが滑りに行く。だんだん夕方に近づき雪もがたがたでお兄ちゃんは滑りずらそうだった。

ご飯を食べてからナイターゲレンデへママとお兄ちゃんとで出かけた。
後でボクも行こうかと思ったのだが、月曜日に出張だからやめておくことにした。


「ハーグとマウリッツハイス美術館」

2009-03-13 | Weblog
「フェルメールとオランダの旅」 星野知子 著

ハーグとマウリッツハイス美術館

オランダの家は窓が大きい、しかも通りに面した1階でもカーテンが開けっ放しになっている。これには、2つの理由がある。1つは、「私は人に見られても恥ずかしくない正しい生活を送っています」という宗教的な理由。そしてもうは1つ、部屋いっぱいに光を入れるためである。

オランダ人は太陽好きである。そして光に敏感な目を持っているらしい。レンブラント、ゴッホ、フェルメールなどオランダを代表する画家も独特の光を表現している。

著者はマウリッツハイス美術館に行くために、オランダの政治の町ハーグに到着した。ハーグは国会議事堂・各国の大使館・国際司法裁判所などが集まる政治の町である。アムステルダムに比べて建築規制が厳しくないので近代的な建物も多く建っている。しかし、緑豊かな公園も多く古い建物も多く残っている。ビネンホフと呼ばれる由緒ある建物がある地域にマウリッツハイス美術館は建っている。このこじんまりとした美術館には、2点のフェルメール『真珠の耳飾りの少女』『デルフト眺望』(ココ参照)がある。

この二つの絵は、並んで展示されていた。まず著者は『真珠の耳飾りの少女』に釘づけになった。この絵は最もポピュラーなものでよく知っているはずの絵である。

写真映りより実物の方がずっとミステリアス。世界中に少女のファンが多いのもうなづける。

その後、隣にある『デルフト眺望』に目を移す。この絵にはフェルメールが生涯をすごしたデルフトの町並みが描かれている。

それにしても・・・・・・、
実物と印刷がこれほど違う絵は初めてだ。
もしかして、額の後から照明を当てているいるんじゃないかしら?
そんな馬鹿な疑問を抱くほど、この絵は内側から光を放っていた。

この絵は、フェルメールが忘れ去られていた時代にも、評価を得ていた。

著者は、ハーグからそう遠くないデルフトをおとづれる事になる。

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「朗読者」 ベルンハント・シュリンク 著

I 13、14、15、16、17