落ちこぼれ社会人学生の戯言

当初はMOT取得が目的でしたが、現在は諸事情により中断しています。
本文は趣味の口調です。 ご理解下されば幸いです。

DesignWave誌消失・・

2009-06-24 21:48:35 | 電子
自分の職業はFA関係のハード屋であり、FPGAを多用することからCQ出版のDesignWave誌を以前から購読していた。
そのDesignWave誌が今年の3,4月合同号をもって休刊(リニューアルと言っているけど)になってしまった・・。


自分が初めてFPGAと出会ったのは、ALTERAが新宿で「第一回PLD World(って名称だったっけ?)」を開催した時だった。
当時はメーカ&Userも「これ、ホントに製品に使える?」って感じで、現在のように至る所で使われるようになるとは想像も出来なかったなぁ。 なんせ当時のデバイスって目の玉が飛び出るほど高価だったし・・。
でも、一か所でもミスれば地獄のリワークが待っているG/Aの置換に使えれば・・って考えている技術者は多かったと思う。


CQ出版からDesign Wave誌が出たのはそれから暫くしてからだった。
この新しいデバイスについての情報を得ようと、自分の周囲でも皆飛び付かんばかりに購入していた。 
実際、役に立ったよ。 インターネットも漸く認知され始めたばかりの頃だったし、今のように豊富に情報が得られなかったからね・・。

で、FPGAの規模も上がって単価も安くなった。 → FPGAがごく普通に使われるようになった。
ネットも普及し、情報が簡単に得られるようになると、DesignWave誌を購入する回数はどんどん減って行った。

DesignWave誌の息の根を止めた原因は、単にネットの普及だけじゃあるまいよ。
FPGAってデバイスが普及するにつれて、その使われる範囲が驚くほど広くなり、一冊の技術系雑誌としてまとめきれなくなった・・のが一番大きいんじゃないか? と思っている。
ここ数年間のバックナンバーの特集を見れば判るよ。 高周波系,ソフトコアなCPU,組み込み系プロセッサ,PCI系等々、 あまりにもジャンルが多すぎて「定期購読」なんて出来やしない。 
定期購読して自分の専門外の技術の習得! と言うのは簡単だけど、雑誌一冊読んだくらいで判れば苦労は無いし、普段の業務も忙しいから、どうしたって「必要な時にのみ購入」ってなっちまうわな。
そんなこんなで売れ行きが落ちたんじゃないかなぁ・・・・。


ここ数年、DesignWave誌の様子がおかしいなぁ・・とは感じていた。
特集や付録基板の内容が同じCQ出版のInterface誌やトラ技と被るようになったから。
例えば、トラ技2006年4月号でMAX2が載った基板が付録で付いていた。 当時は安価に手に入るMAX2ボードが無かったから(この手のボードで有名なHUMANDATA社の製品はどうも高価で・・)、もう大喜びで5冊買ったよ。(会社にも買わせた) 自宅で(趣味で)色々出来るし、今でも未開封品が二冊ばかり手元にある。

けど・・ これって何でトラ技でやったんだろう? DesignWaveの守備範囲じゃないの? とは当時も思った。 DesignWaveでもFPGAやCPLD基板の付録は付けてたから・・。
なんか、お互いに潰し合いをやってるような気がしたよ。 読者からすれば、(製品には使えないけど)色々使えるFPGA/CPLDボードが破格で手に入るのだから、助かったと言えば助かったんだけどねぇ・・・・。


CQ出版によると、DesignWave誌は「リニューアル」して「デジタル・デザイン・テクノロジ誌」になったんだとか。 どうも季刊らしいけど・・。
目次を見ると、どうも専門的になりすぎたDesignWaveを易しくしただけのような印象がある。 やってる事は相変わらず「付録FPGA基板がどうたら・・」だし・・。
でもって今度はLatticeか・・。 ispLEVERなんつ~ツールを使うらしいが、これは使った事が無いな・・。
う~ん・・ LatticeのFPGAには興味あるけど(自分はALTERAがメインだから)、定価が2980円ねぇ・・。 この御時世、ちょっと手を出すのは躊躇してしまうなぁ。


さて、今後「デジタル・デザイン・テクノロジ誌」が受け入れられるかどうかは今の所よく判んない。 前と同じような事ばかりやってると、結局は同じ結果になってしまうような気がしなくもないな。
業務でも愛用した雑誌の二代目なのだから、今後も残って欲しいんだけどね・・・・。