月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

讃岐のお山のはなし

2010年11月30日 00時45分48秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
すっかり秋も深まって…気がつけば12月がもう目の前です。
お買い物に行けば、どのお店からもクリスマスソングが聞こえてきて、気忙しさが増すような気がします。

先日、所用で高松に行きました。
讃岐には讃岐富士に代表されるようなかたちのかわいいお山があちこちにあります。
低くて、まあるくて…『まんが日本昔ばなし』に出てくるようです。
ぽこん、ぽこんとしています。
そのお山が紅葉に彩られていて、よく晴れた青空とのコントラストがとても美しかったのです。
高速道路を走行中だったので、残念ながら写真は撮れませんでしたが、のどかな日本の原風景のような感じもしました。

間もなくすると、落葉樹はその美しく染まった葉を落とし、地面を落ち葉で覆うでしょう。
そして、すっかり寒々しい灰色の山に変わっても、積んだ葉の下には小さな虫や種が静かに息づいているでしょう。
腐ってゆく葉は、熱となり栄養となって、土を肥やしてくれます。
その土がまた木を育て、たくましいその木は太陽の向きがまた変わる頃、水を吸い上げ、葉を広げ、光を浴び、木漏れ日を森に落とし、涼やかな風を通すでしょう。

変わらない繰り返しのようであるけれど、時を確実に追って営まれるいのちのサークル。
その中に私たち人間のいのちもあるはずなのに、まるでルームランナーの上で走らされているような…そんな気がする11月の締めくくりです。

讃岐の秋色のお山を思い出しながらの独り言。

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