
昨日の夕方
お留守になっているご近所のお宅の前を通ると、玄関が開いていて、ボストンバッグが置いてありました。
関東にお住いの息子さんが帰ってこられたようです。
バッグを置いてすぐにお寺に来てくださったようで、ばったりと出会い立ち話。
「特に用があるってことはないんだけど、少し時間ができたので帰ろうかなぁと思ってね」
と爽やかな笑顔。
「だけど、明日の朝、お墓参りしたら戻ります」
ご両親がご往生されて久しいのですが、時々ごきょうだいがお帰りになられます。
しんとして静かで灯りも暖もない我が家ってどんなだろう…?
と、想像してみたのですが…
いや、そんなものじゃないんですよね。きっと。
「ただいま」の声に呼応するように、お母さんやお父さんや、きょうだいたちの声が心に響くのでしょう。
点す灯りに、和やかな家族の日々が映るのでしょう。
寒ければ暖かな空気が、暑ければ涼やかな風が流れるのでしょう。
ひととき…ほんのひとときでも、それを求めてお帰りになられるのでしょう。
今日
お墓にきれいなお花がお供えしてありました。
そして、また、玄関は閉められました。
なんまんだぶつ…