ということで、月の写真を撮ってみた。
今までも何度か撮ってみたことがあるが、オートフォーカスの上にズームでお気楽に
撮っていたため、まるっきりダメダメな写真しか撮れていなかった。
三脚を購入したこともあり、またマニュアル設定も少しは解ってきたとこだったので、
十五夜を前にちょっと「お試し」感覚で。
勿論、雲一つない澄み渡った空に満月では、普通に見ても眩しい。
マニュアル設定が出来るとはいえ、所詮コンパクトデジカメである。
そんな眩しい状態では、クレーターなど望むべくもない。
この日は、幸か不幸か薄曇りのせいで、肉眼でも月の海がはっきりと判別できた。
これならば、マニュアル設定で何とかなるのではないかと踏んでの撮影と相成った。
で、まずは比較対象として1枚。
これは、デジカメの「 AUTO 」モード。そう、全てカメラまかせの自動設定である。
さすがに、完全に白飛びしている。
実際に肉眼で見ると、ここまで光ってないのだが。
左上がちょっと欠けているところが、満月まであと2日ということを物語っている。
ちなみに、これ以降すべて光学ズーム10倍でサイズは 2048×1536、高画質モードに
設定して撮影した。
また、本当は編集せずにそのまま載せようと思ったが、Photoshop Elements 4.0 で
多少のレベル補正は行った。更に、そのままのサイズでは大きすぎるので、トリミング
して 533×400、72dpi にしてある。拡大/縮小はしていない。
で、やっぱりオートじゃこんなもんだよなってコトで、マニュアル設定に。
私のデジカメの基本スペックとして、望遠側の開放F値は F3.7、これに補正を ±1.0
まで行うことができる。
ISO は 100/200/400、シャッタースピードは 16秒~1/1000秒である。
露出補正やホワイトバランスの設定もあるが、まだまだ手に余っているため、今回は
特に設定せずにデフォルトのままとした。
マニュアル設定でも、最適と思われる数値以外を設定すると赤文字になり、設定値が
最適ではないことをお知らせしてくれるのだが、シャッターを切ることはできる。
真っ暗闇に真っ白な月である、最適値ってなんだってカンジだったので、とりあえず
勘で絞りとシャッタースピードを設定して撮ってみたのが↓コレである。
あら。意外ときちんと撮れてるのでは?
ちなみに設定としては、絞りが F3.7 -0.3、シャッタースピードは 1/200秒。
ISO 100、ノイズリダクション無しである。
とは言え実は本当はもう少しオレンジ掛かっていたのだが、レベル補正した結果、
少し明るくなってこのようになった、という状態である。
次に、もう少し長くしたらどうだろう?ということで、シャッタースピードのみ変更
して、1/100秒に。
たったこれだけの変更なのに、撮れた写真はさっきよりも遥かに明るかった。
これが、トップにある写真である。
レベル補正した結果、さっきの写真とあまり変わらない状態となってしまったが、
良く見てみると月の海の部分が若干明るく、ここまで変わるとは正直思ってなかった。
今回は満月2日前ということで、コペルニクスやティコなどははっきりと見えた。
これが、半月だと、ちょうど影になる部分と明るい部分の境目にあるクレーターに
影が出来て立体的に見えたり、クレーターが丁度影に重なってデコボコに見えたりと、
結構表情豊かになるようだ。
もう少し倍率が良いと、もっとはっきりと見えると思うが、もうそれはデジカメでの
望遠の域を脱しているだろう。望遠鏡にカメラ、というカンジかな。
これを機に、長時間露光で星も撮ってみたいと思う。
ただ、住宅街で夜中に三脚立ててカメラを覗いている姿はやはり普通ではないようで、
通過する車や帰宅中のサラリーマンから、怪しげなモノでも見るような目で見られた。
やっぱ、海とか山とか、怪しまれそうにないトコロに行くしかないのかな。