小庭の紫陽花(あじさい)が色づきはじめました。
四季咲きの紫陽花を小さな苗から育てて6年目になります。
昨年は樹高を低くする剪定にチャレンジしておりまして・・・
無事に花芽がでてくれるか心配しておりましたが、
樹高もなんとか1m弱くらいで花が咲いてくれました♡
「紫陽花や 帷子時の 薄浅黄」
江戸時代を代表する俳人「松尾 芭蕉(まつお ばしょう)」が詠んだ句です。
◎帷子(かたびら)→夏用の衣
帷子時(かたびらとき)→帷子を着る季節
◎薄浅黄(うすあさぎ)→浅黄色を薄くしたような淡い黄色
浅黄色(あさぎいろ)→薄い黄色
芭蕉は、薄浅黄色の夏衣を着ていたのですね♡
“あさぎいろ” には「浅黄色」と「浅葱色」の二つの色があります。
それぞれの色は全く違う色です。
<浅黄色>:薄い黄色
黄色は、苅安(かりやす)という草、黄蘗(きはだ)という木の皮、クチナシの実など、
今でいう “草木染め” で染められていました。
<浅葱色>:ごく薄い藍色
浅葱色は、藍(あい)で染めた時の薄い藍色。
薄い葱(ねぎ)の色にも似ていることから浅葱色と呼ばれるようになりました。
二つの “あさぎいろ” は、平安時代から使われていた色名です。
江戸時代よりも遥かに色をつくることが難しかった時代・・・
色に対する想いは、とても深かったことと思われます。
平安貴族の女性たちの正装とされていた十二単(じゅうにひとえ)など・・・
衣装でも繊細な色の変化を楽しまれていました。
源氏物語の登場人物たちも、美しい十二単や狩衣(かりぎぬ)を身にまとっていますね♡