日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

百合咲けば 百合の高さに もの思ふ

2023年06月15日 | 夏の花


関東地方も梅雨入りが発表され、雨が降ったりやんだりのお天気が続いています。
この時季は気温が上がり蒸し暑くなったり、気温が下がり梅雨寒になったり・・・
どうぞ体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

梅雨の時季の花と言えば・・・
紫陽花(あじさい)が見頃を迎えておりますが、
道沿いに紫陽花と一緒に元気に咲いている百合(ゆり)の花を見つけました。

花が上向きに咲いているので「スカシユリ」という品種になります。
スカシユリの原種は、海岸の砂浜や山地に自生しています。
江戸時代に栽培種がつくられ、日本を代表する園芸種になったそうです。

「百合咲けば 百合の高さに もの思ふ」

昭和時代から活躍されている女流俳人「小檜山 繁子(こひやま しげこ)」が詠んだ句です。

小檜山さんは樺太(サハリン)で生まれ、
女学校時代(中学生)に敗戦を迎え、
昭和22年(1947年)、お父様の故郷である福島県へ移られたそうです。

私の義父も小学生の頃に樺太で過ごしておりまして・・・
昭和19年(1944年)にお母さんと弟さんを病気で亡くし、
引き揚げ船で北海道へ渡り、終戦を迎えました。

当時は小学校5年生で、
だんだん戦争が激しくなり、食べるものが少なくなり・・・
栄養失調が原因で多くの方が犠牲になっていた戦況を話しておりました。

終戦後、小檜山さんは青春期の大半を結核療養所(東京)で過ごされ、
療養所で俳句を学ばれたそうです。
療養所句会には車椅子で出席されていたそうです。

夏に美しく咲く百合の花々・・・
戦争を体験された方の様々な想いが込められているようにも感じられます。

現在、ウクライナとロシアの戦争が続いています。
悲しい戦争が一刻も早く終結され、安心して平和に暮らせるようになりますことを
世界中の人々が願っていることと思います。
コメント
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