役所 信太のひとりごと。。。(カウントダウン365×4→0)

旅先で感じたことや報道など私的に思うこと

JR西日本の減収に思うこと

2010年04月29日 02時16分30秒 | Weblog
今日、正確に言うと昨日のニュース番組で
JR西日本の営業収益が
発足年度以来の減収になったと
報道されていました。

JR側の減収分析では
新型インフルの影響と
高速1000円の影響が
大きかったとしていました。

確かに
それもひとつの要因であったと思いますが
私は別の要因もあったのではないか
と考えています。

私の考える減収の要因のひとつに
地方ローカル線の
運転本数があると思います。

JR西日本では
北陸線や紀勢線、山陰線ほか
さまざまな地方ローカル線があります。

その地方ローカル線は
人口減などさまざまな理由で
ますます減便され
利用しにくくなっている現状・・・・

運転本数が減れば不便になり
ますます人は利用しなくなります。

都会が便利と
更に過疎化が進むような気もします。

ひとつの例ですが、
富山県の富山駅北に
昔、富山港線というのがありました。

そこは、
1両の気動車が1時間に1本だけ走る
県庁所在地にかかわらず
そんな状況のローカル線でした。
利用者も少なく朝夕の通勤ラッシュ以外
ガラガラでした。
空気を運ぶこともしばしば・・・。

ところが、そんな富山に
平成16年だったか
既存のJR線路を廃止し
新規会社で運営し
一部路面電車にして
乗り降りを簡単にし
頻繁運転化するという
ライトレール構想が勃発、
次世代型新型車を導入し
利用促進のためワンコインで
当初は運転し
とにかく乗ってもらおう
という方策が出てきたのでした。

1時間に1本で単行のローカル線を
頻繁運転で新型車両?
逆行しているのでは
との見解もあったことでしょう。

しかし
トントンと企画が推し進められ
なんと1~2年で実現してしまったのでした。

そのライトレールは
富山駅構内の発着を分離し
駅北側改札前から
路面電車のように
きっぷ乗車でなく
後払い均一料金制を導入しました。

ライトレール化の珍しさと
当面の100円均一運賃、
超低床路面電車の乗り降りしやすさ、
1時間に4本の本数を確保し
利便性を向上させたこと、

更に大阪屋ショップなどの
地元の大型スーパーの目の前に
電停を新設したりして
利用者が以前の富山港線より
はるかに伸びたのでした。

料金が値上げされた今も
半年前に実際に乗りに行きましたが
結構お客さん多かったです。

普通に収益だけを考えれば
赤字路線なら
運転数を減らして費用を削り
運賃を上げることが
一番の策に思えるかもしれません。

ただ、こういった考えは
さらに利用者が減るということ
そしてさらに赤字を増大させるだけと
私は思うのです。

富山の例からして
そこに人が住んでいるのであれば
公共交通の利用客は必ずいます。

5世帯など少ない集落を
想定しているのではありません。
私が言いたいのは
富山のように
考え方次第で
十分に利用客が
望める場所にも関わらず
減便したり
単行化したり
老朽車両の使いまわしだったり
マイナスな方向に向かっている方策が
違っているように思えてならないのです。

新幹線だけが
地方鉄道の未来ではありません。
私はそう思います。

富山の例のような
一見逆行するような方策が、
実は人の注目を集め
利用者の試乗、そして反復から
いつの間にか日常に変わっていく・・・

新型の超低床車で
高齢者や小さい子供等に配慮し
駅構内に入らなくても
すぐに乗れる。
頻繁運転で待たずに乗れる。
混んでても少し待てばすぐに乗れる。

本来の鉄道の価値に
気付いてもらうこと・・・

これが本当の成功する方策のような気がします。


。。。。。