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伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

遠くからやってきたレシート(過去の別の日記を振り返って㉑)

2022-10-12 23:43:58 | つぶやき

90歳のお医者さん(過去の別の日記を振り返って⑳)より

 

 平成22年11月14日に別日記に次のようなことを書き残している。題名は「遠くからやってきたレシート」というものだ。

 

 座席の横の溝にレシートが落ちている。何を買ったレシートなんだろうと時間潰しに拾いあげてみる。するとAコープという文字が見えるからどこの店なのだろうとよく見てみると「しんしろ店」とある。新城市にあるAコープ店のようで県内ではない。これは電車の中でのことであるが、飯田線の電車で全線を縦断する電車は極めて少ない。わたしが通常乗車している電車もほとんどが飯田行き、そこを越えても天竜峡止まりがせいぜいである。このレシートを見つけた電車も始発は飯田駅である。そんな電車に落ちていたレシートが新城市でのものと思うと、分断された路線にあっても、どこか通じるものを感じる。見つけた電車の型は豊橋まで走っていないから、明かに乗り換えた人が落としていったもの。
 
 ちなみにレシートから購入したものを読み取るとコカコーラとかメロンパンといった品物が見えるから高校生が購入したものかと思うが、玉子やシーチキンの缶詰があるしビールもある。それらの購入数は一つだったり二つだったりと、いわゆる生活感という視点で見ると中途半端でせいぜい1日か2日程度で品切れになる買い物である。趣向もばらばらで雰囲気は外出先で口にするものを買ったという感じなのだが、玉子や小麦粉を買っているところからそうでもない。ここから読み取ると買い物をした対象者は独り者の少し高齢の男性とみるがどうだろう。主婦という感じはあまりしない。
 
 あまり買い物にも行かないわたしであるが、菓子類だけはよく大型のスーパーで購入する。もちろん自分のレシートはあまり人には見られたくないものだが、わたしがそれを拾ってみたらどうだろう。菓子ばかり買っていてあまり「身体には留意していない人」と捉えられるのだろうか。そして菓子類ばかりだから年齢層は推定しにくいかもしれない。このようにレシートの中身を推定してみてもなかなか面白いものである。

 

 なぜ新城での買い物レシートが飯田線のそれも飯田以北までたどり着いたのか、豊橋方面からやってきたお客さんが落としたものなのかもしれないが、この日記にレシートの日付は記されていない。もし、同日だったらとてもびっくりの物であり、同日でなくとも近い日であれば、買った人が伊那谷までやってきた、ということになるのかどうか。なおかつわたしは自らもしレシートをこんな具合に他人に見られたら「どうだろう」と考えている。人さまのレシートなどまったく興味はないものの、とっても暇なら「たかがレシート」でもいろいろ想像できるというわけだ。そう考えると、「たかがレシート」でも。そこには暮らしの臭いが
するわけで、興味深いのかもしれない。女性はともかくとして男性はレシートなどすぐに捨てることがおおいはず。店のゴミ箱に捨てられることもあれば、コンビニの精算機のところにたくさんレシートは蓄積されている。誰が何を買ったか、今どきならデータ解析されるのだろうが、まさかそれを集めて研究というわけには、個人情報だから遠慮されるだろう。可能性がまったくないわけではないだろうが、そういう「見方もある」ということである。

 

お役所の不思議(過去の別の日記を振り返って㉒)


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