Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

50歳未婚率のはなし

2022-12-30 12:18:09 | つぶやき

 本日の信濃毎日新聞に「50歳未婚率急上昇」という記事が掲載された。その値は男性゜28.25パーセント、女性17.81パーセントという。この未婚率に関する報道は、国立社会保障・人口問題研究所が2020年の国勢調査をもとに算出したもので、本年の7月に既に日本経済新聞で報道されていたものである。

 例年に比べると少し早めではあるが、昨日年賀状を書いた。書きながら感じたことは、未婚者への宛名を書いている際に危惧感が漂ったこと。50歳を過ぎればもう結婚が将来的にあるとは予想つかない。まだ50歳に到達していない宛名をいくつも書くが、この先を考えれば「難しいのか」と考える。そう思いながら今日の報道を読んでいて思うのは、3割近い男性の未婚率に驚きを覚える。いくら未婚者が多いと言えど、3割という印象はない。「未婚」ということは離婚された方たちは該当しない。そう考えるとこの比率はかなり高い。この未婚率、今回の公表で跳ね上がったという。この公表値は2020年の国勢調査をもとに算出したもので、5年に一度のもの。10年前は2割程度だったというから、この10年で1割近く上がっている。同じことは女性にも言えるようだが、その差に1割の差があるということの説明はない。ちなみに1990年には男性5.57パーセント、女性4.33パーセントだったという。2020年に算出方法が変わったと言うから、単純比較はできないと述べているが、女性は200年まで一桁代だったという。女性の就業率の高まりが原因ともいうが、もともと「一人前」の基準に「結婚」という見方があった。いまやそうした見方は「差別」と指摘され、さらには個人情報保護の観点から、既婚、未婚を口にすることもはばかれるようになった。「まだ結婚しないの」などという言葉が頻繁に飛び交った時代は過去のもの。「結婚」を世間話に遡上させるのも蔑視の観点から安易に口にできない。結婚を促す世間がかつてはあったが、今はタブー的な雰囲気さえある。裏を返せば「結婚」に縛られる必要もなく、生きやすいといわれれば、そうかもしれない。そもそも「彼は(彼女は)、結婚しているのだろうか」などと想像することはあるが、あえて聞くこともできなくなった。これでは、若い世代においても相手を探しづらくなっている、と言えるのかもしれない。

 世話をしてくれればできたものが、「できなくなっている」という例もあるのだろう。けして「したくない」わけではなくても、「できない」環境が、今の世の中には当たり前に漂っている。


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