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伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ある村単道路改良工事

2018-04-23 23:38:37 | 地域から学ぶ

 ある村の「村単道路改良工事」のことである。そもそもふつうの人は「村単道路改良」と言っても何のことか解らないかも、しれない。単独事業だから県や国の補助金はない。すべて持ち出しである。

 図を見て欲しい。ここからどういう問題が浮かぶかはあえて言わない。

 

 

 この工事の請負額は14,526千円という。「村単」でこの金額だと聞くと、それだけで違和感がある。ようは「村としてどうしても単独でもやらなくてはならない工事」なのだろうが、この例からはそれが浮かんでこない。図のピンク色の部分が公図上の道路敷である。この部分約80メートルほどの工事である。八ッチングしてあるところを含め、グレーに塗った土地はA氏の所有地。八ッチングした筆は登記上はともかくとしてほぼ宅地として利用されている筆。見ての通り、A氏の敷地境界から同じA氏の敷地エリアで完結する工事である。この工事は継続事業、いわゆるこの路線の他の部分も近年工事がされたわけではない。いきなりこの部分だけ発注されたのである。A氏の土地沿率が8割に上るうえに、前述したように工事の始まりはA氏の境界からである。

 現在進行形の工事であるため、工事エリアは推定であるが、工事看板から推定するとおそらくこのエリアが工事範囲である。現状の道路は幅員4メートルあるかないかといったところ。乗用車が行き違いするには狭い。そのため今回の工事でこのエリア内に待避所が設けられる。確かに待避所は必要かもしれない。ほかにも必要性のある項目はあるのだろうが、ではなぜこのエリアだけ工事が実施されるかはわからない。繰り返すが現在進行形の工事のため、できあがりがどうなるかはまだこれからだ。しかし、80メートルほどでこの金額。元々は農道で整備された道路なのだろうが、ここだけ改修されるから、完成後はこのエリアだけ見違えるのは言うまでもない。A氏の土地沿率8割、いかがだろうか。ちなみにA氏は平成29年度の地域の偉い(!?)方だったよう。今どき「こんなことってあるんだ」…。忖度か、それとも…。先日も触れたが、近ごろお役所がおかしい。


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