酒と鉄道の日々

大好きな酒と趣味の鉄道の話題を絡め、時評・四方山話に酔うコーナー。

成人のブルース

2006-01-09 09:42:20 | Weblog
 成人式が数年前から大荒れ。式場の内外で、「成人」たちの暴挙が繰り返される。
 「成人」って、いったい何だろう。生まれてきて20年たったから、成人になった。そのお祝いとしての成人式、なんていうんだったら、まったくもって意義を見出せない。

 大昔、成人は、何事かをなしえた少年に与えられた称号だった。徳川時代の「元服」だ。昨日、大暴れした沖縄の新成人たちは、何かをなしえたから成人になったのだろうか? 成人として祝われたその日に、世間様に迷惑をかけて、ナニが成人か。

 例えば、中学を出て直ちに社会の荒波にもまれ、苦労の末に自我を成長させて20歳を迎える少年たちがいる。彼らこそ、「成人」と呼ぶに値しよう。ただ漠然と生きてきて、「20歳になったから、キミはきょうから成人だよ」と言われても、当人たちも戸惑うだろう。

 こんな書き込みをすると、「兵隊検査で合格するか、自衛隊に一定期間体験入隊を義務付けろ」と声高に叫ぶヤカラが必ず出てくる。そんなこと言い出す連中なんて、昨今のバカ成人と同レベルなんだから、アテにしないことだ。

 ともかく、行政が主導する「成人式」は止めよう。新成人たちが自発的にイベントなりセレモニーなりを企画し、要請に基づいて行政がこれを支援すればいいのだ。

 新成人になった芸能人なんかが、インタビューに応えて「大人になったのだから、自分の行動に責任を持たなくちゃあ」なんていうが、あれは論理が逆立ちしていると思う。「自分の発言・行動に責任を持つようになった時」、初めて、「成人」と認められるのだ。
 少子高齢化が急速に進むなか、少子化した後輩たちに跡を任せられないなんて、この国はいったい、どうなっていくんだろうね。