酒と鉄道の日々

大好きな酒と趣味の鉄道の話題を絡め、時評・四方山話に酔うコーナー。

再び 中国について

2008-04-29 07:01:01 | Weblog
 北京五輪はともかくとして----

近年の中国の世情は「乱」の極みらしい。

 雲南省では、建設会社の社長が19歳の女子大生と不倫(いわゆる援助交際)の末に殺害される。離婚件数は前年比18%増で、その六割強が浮気が原因とのこと。政府未公認の地下教会(新興宗教)の信者数が共産党員数(共に7千万人超)と並ぶ。’80年代以降の「一人っ子」政策によって誕生した世代は「無責任」の極みという。

 等々、心の支え・信じるものの喪失が、社会モラルの低下を促しているようだ。マルクス・レーニン・毛沢東・共産党 民衆は、そのいずれをも信じていないとのこと。まさに、「迷走」に走り不道徳へのためらいも失っている様子が浮かんでくる。

 「和をもって貴しとなす」と説いた、彼の国の先達・孔子は、どんな思いで天空から見下ろしているのだろうか。
(本稿については、月刊「選択」を参考にしました)

<掲出写真 よく分かる解説>旧合川町の正法院に安置されている延命地蔵菩薩で、俗に「鎌沢大仏」と称される木彫りの地蔵。高さが約5mで座像仏としては、全国でも五指に数えられる大きさだ。 

GWは 地元探訪いかが?

2008-04-29 06:35:55 | Weblog
 世はGW。せっかくの長期のオヤスミ。それぞれに「どっかへ出かけよう」って、計画をたてておられることだろう。
 でも、この時期って、いつ、どこへ行っても混雑の極みなんだよね。特に、家族連れだから、お父さん一人の時と違い、臨機応変には対応できないことが多いんだよね。子供は騒ぐし、お母さんはウルサイし---。

そこで、提案!
今年のGWは「地元探訪でたのしもぉ!」
地元といっても、あんまり遠くない町に、それこそ「知る人ぞ知るモノ」を訪ねてみよう という趣旨である。

 例えば、県内といえど、地元の人でないと知らない見所や、場合によっては、地元の人でさえ知らないスポットを探し出し、ウンチクを垂れる---- お父さんのポイントが大幅に上がること必定であろう。

 御覧いただいている写真だが、秋田県は旧森吉町にある、「四十八滝」である。
地域のシンボル・森吉山はよく知られているが、その山系の一角に存する昼山から流れ落ちている滝が、大小併せて48個(「滝」って、単位はナニ?)あるのだそうで、その最下流がこの滝で、48番目の滝だからその名も「四十八滝」なのだそうな。
 隣と言うか、手前に建っているのは不動尊が祀られている社で、近くの阿仁銅山で事故が続いた頃、はるばる京都から災難除けとして搬入されたもの。かつては、堂守として青年たちが寝ずの番をしたとも言われている。

 なにも遠くまで出かけるだけが行楽ではあるまい。ガソリン代も高値復活が確実視される中、「遠足」気分で地元の歴史に親しむこともきっと愉しいことと信じる。
 お父さん、ご検討くださいませ。


 

 

ノー天気な日本の聖火ランナー

2008-04-27 12:54:36 | Weblog
 北京五輪に向けての聖火リレーは、行く先々で物議をかもしている。

 日本では、長野での走りだけだが、案の定、ケガ人や逮捕者が出た。

 大規模な警護陣に取り囲まれるようにして走っている聖火ランナーたちは、しかし、走っていてなんにも感ずるところはなかったのだろうか。

 自分たちが継走している、北京までの聖火に、どうしてこんなに妨害が入るのか? なぜ、あんなにも騒ぎになっているのだろうか?

確かに、今回の開催国はよその国だし、IOCにおいて、相応の手続きを踏んでの開催地決定だったはずだから、とやかく詮索する必要はないのだろう。

 しかし、開催国・中国内でこれだけ問題が表面化しているという事実を見たとき、自分が、国内だけとはいえ、聖火ランナーとして走るということが、どういう意味をもつのか? 意識してみる必要はあったのではないか。

 まぁ、運動神経にだけ栄養がいきわたって、脳みそまでもが筋肉でできている連中に、こんなことを進言してみても、馬の耳に念仏なんだろうけどね。
 聖火ランナーを選抜する際には、もう少しは視野が広く、世事一般を考える人を選ぶべきだ。ヒロイズムに自己陶酔することしかできない輩は、今後は除外すべきであることを、日本オリンピック委員会に苦言として呈しておこうか。

<掲出写真 よくわかる解説> いまや、(青森までの)上野発の夜行列車は、この「あけぼの」だけとなってしまった。かつては、東北・奥羽・羽越各線沿いに、10指に余る寝台特急群が妍を競っていたのに、まさに兵どもが夢の跡 である。
 その「あけぼの」だが、牽引する機関車は原則として青森所属のEF81型交直両用電気機関車。 のハズなのだが、青森の同機の配置がギリギリの両数のため、現在は、隔日で、東京は田端所属の機関車が助っ人として、参戦している。普段はお目にかかることが少ない田端の機関車が定期的にやってくるため、我々ファンは、早朝からカメラを構えての「歓迎式典」を繰り広げているのだが、この朝(26日)、やってきたのは、サイドに流れ星を描いた、通称「星ガマ」だった。
 さて、次回は、どんなカマに会えるのかな。

夜桜もイイなぁ。

2008-04-18 09:01:30 | Weblog
 引き続いてお花見 そのパート2である。

 夜桜は、昼間の桜とはまったくちがった雰囲気がある。照明に照らされて妖しげな表情は、なんとも言えぬ趣きがあるし、ご丁寧にお月様も共演している。

 これだけ舞台が整えば、「呑む」しかないわけで、昼からの宴を夜まで引っ張ることになる。

 夜桜の唯一の欠点は、日が落ちるに従がい寒くなること。そりゃそうだよね、まだ、4月半ばだモノ。「伊達の薄着」という言葉があるが、寒さに震えて呑む酒は愉しくない。ここは、大振りにジャケットでも羽織りつつ、桜と月との出会いを満喫することにしようか。
 
 夜桜に、カンパーイ!

昼からお花見の幸せ

2008-04-18 08:53:58 | Weblog
 ついに桜が咲いた。それも、今年の桜はひときわ美しい。暖かすぎて、アッと言う間に満開になってもうたが。

 当日は、写真集がらみで地元紙の取材を受けたが、あとは全くのフリーの日だった。こんな、すばらしい日に呑まないテはないわけで、友人を誘って昼からの酒盛り  いや、お花見と相成った。

 空は花曇り、桜が豪勢に咲き誇り、目の前には缶ビールとカップ酒の大群が鎮座。なんという幸せ、なんという満足感。

 こんな素敵な自然を神に感謝して、とにもかくにも「乾杯!」である。
 ああ、おらが春!

やっぱり疑問が残る 北京五輪

2008-04-11 06:13:15 | Weblog
 チベットやウイグルなど、中国の漢族以外の周辺民族からの離反がいちじるしい。いずれも、自主的に中国化したものではなく、中国に強制的に取り込まれた、という歴史認識から来るものらしい。

 歴史認識なんてものは、それぞれの立場や見方によって様々であり、一概に断定できるものではない。それにしても、これほど国内が揺れている国に、建前だけだとしても「平和」をイメージさせるオリンピックを開催する資格が、果たしてあるのだろうか。

 欧米いずこでも、聖火リレーに妨害が入るのが常なんて、聞いたことがない。
半可通な運動選手なぞは、「平和とスポーツの祭典」にケチをつけている 程度の感覚しか持ち合わせていないし、IOCに至っては、超然たる姿勢を崩していない。開催国の中国に至っては、完全に開き直っていて、外国がナニか言おうものなら、即「内政干渉!」と頑なだ。モノゴトを正面から見ようとしない人たちには、あきれてしまうが。

 聖火リレーは長野にもやって来る。今回のドサクサに紛れて、テロを生業とする連中による不測な事態が発生することがないよう、警備当局による厳正な対応を期待しておく。

<掲出写真 よく分かる解説> JR某駅に設置されている、乗車駅証明書発行機である。無人駅の場合、乗車駅が特定できないため、乗車する場合はその証として、この機械から券を取り乗車したら車掌に提示して乗車券を購入する  というのが正しい手続きである。
 まぁ、日本では当たり前のこんな理屈も、五輪を開こうという彼の国では通じない理屈なんだろうネェ。

スーパーグリーン車

2008-04-11 05:44:58 | Weblog
 JR東日本は、’10年度末に予定されている、東北新幹線全線(東京-新青森)開業時に投入を予定している、その名も「スーパーグリーン車」のアウトラインを発表した。
 従前の「グリーン車」に比較して、座席幅が25mm広くなり、一列に三席で読書灯や座席間仕切も設けられるという。「はやて」の一編成に一両で、わずか18席!航空機でいう「ファースト クラス」をイメージしているようだ。
 
 開業後2年後をメドに高速化を計り、東京-新青森間は約3時間で結ばれる見込みなのだが、座席のグレードアップもいいが、それよりも車内で寛ぐスペースが欲しいと思うのは私だけではなかろう。

 東海道・山陽新幹線のスター、時速300kmで突っ走る「N700系・のぞみ」にさえ、食堂車すらない。残雪の富士山や朝日に輝く太平洋を愛でつつ会食する楽しみは、「列車の旅」なればこそ。

 営業時間とメニューは限定でもいいし、営業コストに不安があるのなら、車輌ごと「営業権」を外食産業会社等に売り出せばいい。「走る広告」となって、エントリーする会社が必ずあるだろう。

 昨今、ダイヤ改正のたんびに数を減らし続ける寝台列車にしても、時代のニーズに合わせて個室化をすすめるとともに、簡易ベッドによるカジュアルな夜行の提案もなされるべきだろう。

 卑近な例えで失礼だが、いわゆるトレンディドラマに映し出されても違和感のないような、「列車旅」のイメージに合致する列車の登場を期待しておきたい。

<掲出写真 よく分かる解説> JR北海道が所有している、一部の特急には、「Uシート」という、グレードアップした普通車がある。本来の普通指定席料金にプラスして支払うだけで、そこいらのグリーン車顔負けの「普通車」が利用できる。かつての寝台車がそうであったように、特急座席のグレードの種類が増えつつあり、いずれは、旧一等車なみの個室とモノクラスのシートに二極分化していくことになるのかもしれない。写真は、新製された車輌が北海道に送り届けられる途上のもの。

国鉄型特急車輌の行方

2008-04-08 13:31:36 | Weblog
 本日のテーマは、マジに「鉄道」である。

 ご覧いただいているのは、新潟と酒田・秋田・青森間を走っている、特急「いなほ」。’69年に、上越・羽越線周りで上野・秋田間に設定されて、早や40年になんなんとしている。
 
 上越新幹線が開業するまでは、上野から直通で秋田・青森を結んでいた。’72年に日本海縦貫線全線が電化されると、最新型の485系と呼ばれる特急型電車に置き換えられて、運転区間も転変しつつ運行されてきた。

 しかし、この車輌も製造以降の年月(「車齢」という)が36年にも達していて、引退の時が近づいている。掲出写真は、485系原型とは異なり、JR移行後にアコモデーション改造された車輌だが、「本体」は無論同一のもの。

 率直に言って、JR東日本管内を走っている特急型車輌としては最古参であるだけに、利用客サイドに立てば、新車両への早急の置き換えが望ましい。

 ただ、所属が新潟車輌センターであることと、交流50hz・交流60hz・直流という全ての区間で走行可能なため、運用範囲、つまりは、この車輌が走り回る路線は多岐に渡っている。そのため、仮に、JR東日本所有の既存の車輌で置き換えるとなると、現在は勝田車輌センターに所属している653系以外には対応できない。

 果たして、勝田からの車輌が新潟に転勤(車輌の場合の人事異動のことは「転属」という)してくることになるのかどうか?

 羽越線の「いなほ」には眼が離せなくなってきた。

<本文の用語 よく分かる解説>日本海縦貫線とは? 大阪から青森までの、「東海道(大阪-山科)」「湖西(山科-近江塩津)」「北陸(近江塩津-直江津)」「信越(直江津-新潟・新津)」「白新(新潟-新発田)または、羽越(新津-秋田)」「奥羽(秋田-青森)」が、ほぼ日本海沿いに敷設されたJR路線の「通称」である。現在でも、寝台特急「日本海」「トワイライト エクスプレス」が全線走破している。
新潟車両センター?  新潟市にある。日本海縦貫線のうち、青森-金沢間を行き来する特急型車両の基地。「いなほ」「北越」等の車両運用を管理している。
 勝田車両センター?  水戸市の北隣、勝田市にある。常磐線「ひたち」グループ等の車両運用を担当している。

花見まじか

2008-04-08 11:57:56 | Weblog
 先日、桜の名所として知られる、みちのくの小京都・角館は老舗の料亭で会食する機会を得た。戦後まもなくからの営業という由緒あるお店で、建物といい、料理といい、「さすがは!」とうならせるものがあった。

 そのお店の玄関先には、ご覧のような「花見の人形」らしきものが飾られていた。親子孫の三代が打ち揃っての花見のご様子。素材は分からぬが、各人とも、なんとも言えない味わいある表情である。

 待ち遠しい花見であるが、なぜか、この時期は風雨に襲われることが多い。「花に嵐の例えもあるさ」とか、「花も嵐も踏み越えて」なんて、常套句にさえなっているもんね。

 さぁ、花見。もう直ぐだぞ。

由利鉄 写真集

2008-04-03 15:45:55 | Weblog
 永年の夢だった写真集を、ようやく上梓できるコトになった。

 テーマは、由利高原鉄道。秋田県は、日本海を望む田園都市・本荘と、鳥海山麓の町・矢島とを結ぶ、23kmの第三セクター鉄道である。
 この沿線のシンボルは、なんといっても鳥海山。秋田・山形県境に聳えるこの山は、標高2230m。東北第二の高山で、古くから信仰の山でもあった。

 また、この鉄道に連なるように流れる子吉川(こよしがわ)は、鮎の名所として知られ、夏ともなれば、釣り人のメッカとなる。
 線路伝いに田園が広がり、何気ない風光の中をトコトコと気動車が走っている そんな路線。

 旧国鉄・矢島線敷設から数えて、この秋で丁度70年。
 由利高原鉄道に衣替えしてからも23年になる。矢島で生まれ育った者として、この思い出深い鉄道を撮り続けてきて、いつかは写真集に! と願い続けてきた。

 ごらんのように、写真と手書きのキャプションで構成。全72ページで、巻末には、沿線の見所・グルメ所も添えている。
 4月半ばに、税込み1,890円で発売するが、郵送料実費(310円)で、直売も行うので、ご興味のおありの方は、コメントで照会いただきたい。