酒と鉄道の日々

大好きな酒と趣味の鉄道の話題を絡め、時評・四方山話に酔うコーナー。

鉄道記念物

2008-11-30 19:26:05 | Weblog
 旧国鉄に限らず、鉄道の発展に寄与した施設・車両等々、鉄道記念物として指定されているものが全国に存在している。

 ここJR羽越線・桂根駅構内には、この地域初の、鉄道飛砂防止林が指定されていて、ご覧頂いている石碑がその証である。
「秋田第一号鉄道記念物 飛砂防止林」と刻まれているのがわかる。

 ここは秋田市南部にあり、ほぼ日本海の海岸線に沿って敷設された羽越線沿線は季節を問わず海からの風に晒され、列車の運行にも多大な支障があった。

 秋田市に新屋栗田町という町名の起源ともなった栗田定乃丞なる人物は、その昔、海岸沿いに砂防林を造成し、周辺集落の発展の基礎を築いた人。

 寛政8年から27年間かけて、グミと松300万本を造成したというから驚く。

 無論、鉄道のそれは、ずーっと後世のことになるのだが、彼の功績があったればこその、後の「秋田第一号の飛砂防止林」であったろう。

 根底には、鉄道による輸送を保守するのだ、という関係者の思いであったろうし、結果として鉄道の近代化に貢献したことになるわけだ。

 写真を撮らせてもらう側からすれば、荒れる海と鉄道とのコラボは、とても絵になるのだが、日々、輸送業務に努める方々のご努力があればこその鉄道輸送なのだ。

 羽越線特急「いなほ14号」が、酒田南方の橋梁で脱線転覆してから、まもなく二年になる。厳しい自然の只中を駆ける鉄道の、普段の運行を改めて祈りたいと思う。

耳障り

2008-11-23 12:51:29 | Weblog
 かつて大好きだったのはキャンデーズ。命名のきっかけとなったといわれるとおり、まさに「食べちゃい」ほどのカワイイ三人娘だった。
 「かわいい悪魔」「春が来た」「アン ドゥ トルワー」等など、今でも、カラオケでちゃんと歌える。
 でも、一等好きだったのは「微笑みがえし」。解散を発表したあとにリリースされた曲で、それまでの彼女たちのヒット曲のフレーズが随所に織り込まれた歌詞が泣かせる歌だった。

 その後は、プリンセス プリンセスにハマり、これまた解散が決まった後の全県コンサートと称する全国ツアー秋田会場では、最前列から6列目に陣取り、精一杯飛び跳ねて声援を送っていたものだ。彼女たちのは、とにかく元気になれる曲が多かった。
その席は、積み上げられたスピーカーのすぐ脇だったので、しばらく耳の具合がおかしかったが----

 と、ここまでカキコしてきて、グループの歌声がすきだったんだな、なんて回想しているものの、最近の男声ユニットによる、それもラップっぽい歌には、少々辟易している。
 今をときめくエグザイルにしても、ケツメイシにしても、どうも、男の声がチャカチャカと早口で聞こえてくると、耳障りなのだ。はっきりいえば、やかましいのだ。

 元来、沢田研二とか、甲斐よしひろなんかの系統が好きだったせいかも。
 男なんだから、一人で歌唱してほしいものだ。

<掲出写真 よくわかる解説>列車撮影の帰路、踏切近くで見つけた光景。漬物にする大根を干している情景は、秋の風物詩みたく、あちこちで見かけるのだが、ここではガードレイルが、一役買っていた。面白いなぁ、と撮った写真である。

居酒屋巡礼

2008-11-16 10:09:23 | Weblog
 ずーっとお世話になっている、さる先輩に誘われて、久しぶりに居酒屋へ繰り出した。

 待ち合わせた店は、鶏にこだわった焼き鳥が楽しめるところ。秋田と言えば、比内地鶏だが、その皮を焼いたものがあるという。日に数本しか準備できないというシロモノであれば、一も二もなくオーダー。

 もともと、焼き鳥の中では、皮が一等賞! というくらいに好きなパーツだけに、期待を込めて焼きあがりを待つ。

 供された二本の比内地鶏の皮焼きは、適度に焼けた表面から湯気が立ち、ふっくらとした周辺から油がジュ! 驚くほど白く美しい焼き上がり。

 うーん、と唸りつつも、とろけるような味わいを持った皮焼きは、瞬く間に喉元を通過してしまっていた。


 たまたま、クサヤに話が及び、常時食することができるお店があるというので、二次会になだれ込む。

 その店は、決して大きくはないのだが、妖艶なママさんがほほ笑む、隠れ家的な所。さっそく、クサヤをオーダー。この日は、トビウオのクサヤとのこと。

 熱燗をグイグイ呑りつつ、焼き上がりを待つ。好きな人には堪えられない香りが漂う中、何年ぶりかのクサヤとのご対面。

 食べやすいようにほぐしてくれていたので、さつそく箸を付ける。独特の風味のを口に運び、酒で流しこむ。
 いったい、酒の肴ってのは、クセがあるものほどウマい。

 久しぶりのクサヤの余韻を楽しみつつ、歩いての帰宅と相成ったのだった。

<掲出写真 よくわかる解説>熱燗・オデン等々、常套句ではあるが、寒い季節には、湯気モノ? は、それだけで御馳走である。
 

テレビ桟敷

2008-11-16 09:52:39 | Weblog
 プロ野球には全く興味がないけれど、大相撲は大好きだ。

 いろいろと、土俵の外での話題が喧しい大相撲だが、あの一瞬に賭ける勝負の面白さはサイコォ! と思っている。プロ野球のように、攻守所を変えながらも9回もの長時間、表裏の攻撃を延々と見せ付けられることもない。

 今まさに大相撲11月場所が真っ盛り。
 幸か不幸か、日の入りも早くなり、テレビ桟敷での大相撲観戦に嬉々とする毎夕ではある。

 無論、晩酌が不可欠なわけで、ご覧頂いている写真のように、炙ったスルメを入れたグラスに酒を注ぎ、レンジでチン。スルメのエキスが溶け出して、グラスの酒がうっすらと色づく。
 フグのヒレ酒に似た風味が、格段に廉価で楽しめるのだ。

 肴は、目刺し。いったんレンジで軽く火を通したあとで、薄くバターを敷いたフライパンで少々炒め、醤油と酒を振りかけて完成。

 贔屓の力士(私の場合は、安馬!)に声援を送りつつ、胃に流し込む熱燗。堪えられない至福のひと時である。

<ご注意!>炙ったスルメを入れたグラスに注ぐのは、あくまでも常温の酒である。その後に、レンジで温めることで「フグのヒレ酒」のような風味が味わえるのであって、酒だけを先に温めて、炙ったスルメに振りかけた場合は、風味に保証はできないので、ご注意のほどを。
仕上げに一味トウガラシをちょびっとふりかけると風味が増すようである。

田母神さん 名前が泣いているよ

2008-11-11 07:40:28 | Weblog
 航空自衛隊の制服組トップ・田母神なる人物が投稿した論文には、あいた口がふさがらない。

 ここで逐一の批判はしないが、とにかく、国の考え方・方針に真っ向から反対する人物が、仮にも国の防衛組織のトップに座っていたことに背筋が凍る思いがするのだ。

 この国の「文民統制」は、一体どうなっているのだろうか。

 自衛隊の制服組といったって、所詮は官僚なわけで、官僚は政治家の上に立ってはならないのだ。自衛隊員たるもの、国の方針に従う義務があるのだぞ。そんなことぐらい、「自衛隊という組織」にいるのだから承服しているはずだ。上官の命令・指示に従うという大原則が個人の思惑で崩れてはならないということであり、立場上、「いや、違う」なんて言えないだろう。

 彼の論文については、個人の考えなら自由なのだろうが、それにしても、自らの立場を考慮すれば、あんな乱暴で一方的な理屈など、披歴できるるものではあるまい。「理屈」でも「理論」でも、まして「論文」などと言えるシロモノではない。単なる感情論だ。

 この人は、組織のトップとしての見識もなければプライドも持ち合わせていない。なによりも、こんな歴史認識を持っている人が、仮にも自衛隊組織のトップだったなんて、情けないったらありぁしない。「恥」を知らぬ人は救いようがないよね。

<掲出写真 よくわかる解説>先週の夕刻、秋田市内では雷鳴が轟き、真っ暗になった空から「恐怖の大王」ではないが、大粒の雹と霰が間断なく降り注いだ。たまたま飲み会があり、バス停に立っていたため、時折でかい雹がアタマに当たる。痛いなんてもんじゃない。足元はすっかりズブ濡れで、とてもじゃないが、このままでは出かけられない。ほうほうの体で一時自宅に避難。それでも、悪天候に負けるわけにはいかない。すべてを着替えて、改めて悪天候という戦場をくぐりぬけて、宴会場に向かったのであった。

麻生さん、なぜ 学生なの?

2008-11-11 07:16:25 | Weblog
 麻生さんが 先日のスーパーマーケットに続いて漁協などを訪れたそうにな。
マスコミは「庶民性をアピール」なんていってるが、そうじゃないでしょ。単に、これまで出かけたことが無い所に顔を出した ってことなんでしょ。

 漁協で、手渡されたアンコウをオッカナビックリでぶら下げてみたって、絵になるもんかいな。

 定額給付金の発想だって、お上からの「お下がり」ってことなわけで、所詮、アンタは殿様、市井の人たちは町人としか映ってないんでしょ。「上から目線」からの発想だもんね。

 ときに、茨城の漁協等の視察の後、渋谷に戻って居酒屋で学生たちと乾杯したんだってね。ホテルのバーから居酒屋に移しての酒席で、どうしてお相手が学生たちなのかなぁ?
彼らと同い年で額に汗して働いている若者たちも大勢いる。酒席に顔を出すんだから学生たちも選挙権はある年齢なんだろうが、こうした機会だからこそ、働く若者たちとの酒席にすべきだったんじゃないだろうか。

 それにしても、こうしたエライさんの視察に付きものの随行員。SPと秘書と視察先の関係者数人だけに縮小すべきだ。取り巻きの多くは役人たちだろうが、それこそ、役所において、各自本来の仕事をやるべきで、日がなムダな公務に従事すべきではない。
 アレ? まさか、役所に「居てもいなくてもいい」ワケで随行しているわけじゃないでしょうね。

<掲出写真 よくわかる解説>自宅でコーヒーを飲むようになってから、いわゆる喫茶店の類にはほとんど顔を出していない。先日、友人と久しぶりにコーヒーショップにて落ち合ったのだか゜、このテの店のコーヒーって、もう少し量があっていいと思うのだけれど、本来の喫茶店とは異なり、「ちょっと一杯」だから、この程度の量なんだろうね。
 今は昔、喫茶店に入ると、ウエイトレスが恭しく水を差しだし注文をうかがう。店内は薄暗ぐ、BGMが荘厳なクラシックを奏でていた。シートも豪華で、まさに「どうぞ ごゆっくり」って雰囲気だった。いま、こんな伝統的な喫茶店て、いくつ残っているのか知らん。
 

激動の一週間

2008-11-08 18:53:25 | Weblog
 この一週間、実に様々な出来事があった。

 まずは、米大統領選挙。初の黒人大統領を目指したオバマさんが当選。次期大統領となる。自由と民主主義のフラツグシップを高く掲げるこの国にしては、アフリカ系の大統領が初 っていうのも、考えてみれば不思議な話ではある。
 それでも、自らの国の舵取り役を自らが選出できるという、民主主義の基本を見事なまでに遂行する米国民には、敬意を表せざるを得ない(厳密には、大統領への選挙人を選ぶ手順が入っているのだが)。

 福井県の小浜市がもりあがっていたようだが、日本にとっては必ずしも歓迎できる政権ではあるまい。

 何となければ、良くも悪くも、ブツシュ現政権よりも、「自己責任」を求められる場面が多くなろうことが容易に想像できるからだ。北朝鮮問題なんて、その最たるものになるのではないか。米は、あくまでも世界戦略の中の自国のポジショニングを(当然ながら)第一義に考えているはずで、中国との関係維持を優先されるならば、日本が従前どおりに「拉致(らち)」を叫んでも、おそらくは埒(らち)は開かないだろう。

 いま、米の財政赤字は4,600億ドルに近い。その世界戦略の中で、北朝鮮がらみについてのみ触れるなら、おそらくは、米は北朝鮮に制裁を加えるほどの余力は持ち合わせていない。従って、中国との良好な関係を維持するためにも、米中両国による、北朝鮮の「共同管理」を進めることになるのではなかろうか。

 その方向性が固まれば、当然の如く日本に対しては経済援助が強制されよう。そのことの良し悪しはともかく、日本が「一人立ち」して、北朝鮮に拉致問題解決を迫る度量を養うか、もしくは、すべてを水に流すか、選択を迫られることになろう。

 いかがわしい部分は少なくないが、あえて、中国との関係をより密にするか、思い切って、ロシアカードを引き出すか。日本の採るべき対応は、いずれにしてもボトルネックに陥ってしまったといわざるを得ない。

 同じ一週間の間で、防衛の背広組のトップが起訴されて係争中なのに、今度は制服組のトップが物議を醸している。この国は、「根本」「スジ」を見失ってしまった。

 雷が落ちようが、槍が降ろうが微動だにしない特定政党万年与党制を支えてきたのは、ダレの責任なのだろうか。

<掲出写真 よくわかる解説>ホテルの部屋。照明を落としても、枕もとの明かりだけは灯り続けている。この国には、こんな頼りない明かりのもとで、「明日の朝」を迎える希望は残っているのだろうか。