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四王天信孝著『猶太思想及運動』附録第2 英猶帝国主義の秘密政治機関と見られるフリーメーソン (3)

2021-09-07 08:49:51 | 大川周明


        四王天信孝著『猶太思想及運動』

附録第2 英猶帝国主義の
   秘密政治機関と見られるフリーメーソン(その3)

四、英國フリーメーンンの紋章は
     ユダヤ式で、ユダヤ人の考案に成る

ユダヤとフリーメイソンとの密接なる関係に就いて疑間が殘ってゐるとしても、英國フリーメーソンの絞章を研究して見ると、その疑問は消敝する。今日に蹌ては実等の枚章は一ユグヤ人の考察に成るごが明になった。
     
 千八百九十四年、九十五年の「トランスアクション・オブ・ゼ・ジュウイッシュ・ヒストリカン・ソサイエティ・オブ・イングランド」の第二巻に於いて有名なユダヤ人歴史家ルシアン・ウオルフと云ふユダヤ協會會長が執筆した一文が第百五十六頁にある。

 ―ヤコブ・エユグ・レオン通称テムプロと云ふので英國を訪問した。それは初めてでは無かったらしい。彼は巧みな画家で幾多の紋章の外に今日の英國グランド・ロッジのフリーメーソン紋章を考へ出した。美しい古い一枚此頃開催された英=猶歴史博覧会に出品された。(挿図参照)

   
   
     

 此の紋章は全部ユダヤの象徴ばかりから出来ている。之はエゼキエル書第一章に書かれたケルビム(天使)の出現を色々な違った形で顕はそうとする試みである様に見える。――熊、人、獅子、鷲、此等の物はヘブライ象徴の最高、最神秘の範囲に属する。

 紋の頭は「出埃及記第二十五章第十八節~二十節に示した神聖な姿勢にあるケルビムを以って仁慈の王冠を形作っている。
“紋章を支える臺は、エゼキエル書十一の中に現れる様な體を蔽ふ外翼と、左右から壙げた翼を以って神秘的様相を顕はしてゐる。

 テムプロの考察した初めの紋章に記入した文字はヘブライ語で書かれフリーメーソンの著述家ローレンス・デルモットが譯したものだ。彼が千七百五十九年に見たのはヘブライ語の「コデス・ラ・アドナイ」と云ふので「猶太神ヤーヴェに光栄あれ」と云ふことである。

 挿図にあるリボンには英語で「ホーリネス・ツー・ゼ・ロード」と書いてあり、それにフリーメーソンの象徴が附け加えてあるが、デルモットはそれに就いて何とも書いて居ない。彼は文字の方は後から附け加えられたものでテムプロの原画と一致せないものらしい。原画はテンプロの用紙の中から發見され、そしてそれは彼が絞殺したと云ふ事は甚だ確實とは言えない。

 彼は神學者で,科学評論家で、言語學者で、紋章画家で、芸術家であって誠に多趣味、有能な人であつたから、ソロモン殿堂と沙漠のタベルナクルに関係する事物を研究する趣味を持つてゐた。

 千六百四十三年に既に此等二種の建築に関する多大の模型を買って居り、それに就いて英、蘭、西お角國語で説明本を著わした。彼は殊に注意をケルビム研究に注ぎ、二種の書物で説明した。
(一つはラテン語、一つは西班牙語で)、西班牙語の書物にはケルビム出現の種々の形を縦横に論じ、ヘブライ陣営の傳統的の四つの旗と結び付けた。

 旗は四部に区分され、沙漠集會用天幕は次のものから取り囲まれてゐる。
即ちユダの獅子、ルペンの人、ダンの翼、エフライムの牡牛、聖画に對して彼が熱心であつたことは、彼が神化された有名な人々の紋章のことを以って研究に錦を添えたことによつて窺ひ知られる。デルモットが論じた如く彼は真に紋章のことを考案したものと思はれる。

 テムプロは又ユダヤ僧侶(ダビ)で、アムステルダムの高僧(ラビ)メナセ・ペン・イスラエルの良友であつた。此のイスラエルは方逐されたユダヤ人を再び英國に復帰せることに熱心に奔走した。

 近来の研究は、英國のゲランド・ロッジの紋章はユダヤ人ヤコブ・エユダ・レオン・テムプロの考案したもので、それを後にデルモットがその考察を基礎として完成した事を證明するに努めつつある。

 千八百十三年には英國の古式メーソンのユーナイテッド・グランド・ロッジの絞章は、英國グランド・ロッジと古式メーソンのグランド・ロッジと双方の紋章を以て組立てた。

 此等の紋章が古式メーソンのグランド・ロッジの凡てのユダヤ象徴を包含してゐることは注目に値する。英國貴族は英國王すら此の紋章を彼等のものとして認知してゐる。故に吾人は鼓に於いて再び英國王及貴族が如何にフリーメーソン及びユダヤと密接に結び附いてゐるかを知るのである。
   
                  〔続〕


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