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氷上のスポーツ、カーリングをやっています!カーリング以外のことも書くのでon-ice off-iceです!

姨捨伝説と無言館…

2011-08-17 13:22:32 | 旅行記

夏休み・・・いつもは短いのですが、今年は節電対策のせいか9連休なんです。休みが短い方、休みが取れない方、ごめんなさい(^_^;)

カーリングの練習と講座ぐらいしか予定がなかったのですが、ぼーっと過ごすのも勿体ないと思い立ったのが休みの5日前でしたが、長野へ一人旅してきました。先月に京都に行っているので贅沢はできないと「青春18きっぷ」で出掛けたのですが、お盆休み中は普通列車もめちゃ混みで座れないことが多くてしんどかったけど、久し振りに自然に解け込んだ景色を目の当たりにしてリフレッシュしてきました。

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その旅で訪れた姨捨駅。松本から長野への途中にあって、名の通り浅岡ルリ子出演の映画「デンデラ」の元になった「姨捨伝説」の地にある駅で、以前にテレビ番組でこの駅からの壮大な景色を見て行ってみたいと思っていた場所でした。

姨捨伝説は老人排斥の象徴みたいにいわれていますが、「老人の知恵に助けられた殿様が生活の知恵を持った老人を大切にしましょう。」と改心する話です。詳しくはこちら!

駅に着いて電車を降りると、私の背後で電車は反対方向へと動きだし、一瞬、狐につままれたような感じになりました。これは平らな土地がない場所に駅を作るために引き込み線に駅を設置したスイッチバックで、阿蘇に行った時も確かにありました。

駅からの眺めはこんな感じ。

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1枚では収まらなかったので3枚を繋ぎ合わせましたがちょっと失敗(^_^;)・・・。山と川が広がる風景、被災地ではこの当たり前な風景が見られなくなってしまったと思うと心が痛みます。

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駅にある「思い出ノート」には福島県いわき市から来られた方の「この駅の景色に癒されました。」の書き込みもあって景色の癒し効果の大きさを感じさせてくれました。

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駅舎の軒下には燕の雛が親燕を待ってました。

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棚田は穂が実り始めた頃でしょうか…

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駅の中には夜景の写真も飾られ、今度は夜に来てみたくなりました。

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盆踊りが行われていた「善光寺」を掛け足で巡った翌朝、上田市の別所温泉にある「北向き観音」へ行きました。南向きの「善光寺」と相対している「北向き観音」は片方だけ詣ったのでは「片詣り」なのだそうですが、長野からは電車を乗り継いで2時間もかかります。電車がなかった頃の話でしょうから、徒歩では1日以上かかったでしょう。

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善光寺と比べると小じんまりとしていました、立派な石垣を持つ風格あるお寺でした。

その別所温泉からコミュニティーバスで「無言館」に向かいました。戦没画学生の遺作が展示されている美術館で絵を前にした誰もが無言になることから名付けられたそうです。終戦記念日の翌日ということで、夜には名前が判明している画学生の名を書いた絵筆を前に千本のロウソクを灯す「千本の絵筆の祈り」が行われるそうです。

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夜の8時なら上田までタクシーで出て新幹線で帰ることもできますが、倹約旅行なので断念しました。

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外は人の気配が少なかったのですが、コンクリートの打ちっ放しの館内に入ると無言で絵を見る人・人・人・・・。家族や恋人の絵、故郷の風景、花の絵など、画学生の心に映った光景がカンバスや紙に描き出されていました。反戦につながる言葉を口にすらできない時代であっても、描かれた絵は画学生たちの心の内を巧みに物語っていました。絵には絵が描かれた状況とともに画学生の戦死した場所などが記されており、混乱した戦場にあって戦死した状況が記録されていたことには人道的な配慮も感じられるのですが、人道的な考えがあったなら何故戦争を早くやめなかったのかという新たな憤りを感じました。

そして、一緒に展示されていた戦死通知の書類。日付と氏名と戦死場所が手書きであとは印刷になっている紙切れでした。こんなもののために犬死に(これを聞いた犬が怒ったという歌がありましたが…)した画学生が哀れでなりませんでした(;_:)

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無言館を出ると、塩田平を見下ろす丘・・・この平和な景色や人の命が奪われる戦争は起こしてはならないと強く思いながら長野をあとにしました(^_^)/~

帰宅して母に無言館の感想を話すと、館長の窪島誠一郎氏の著作『「無言館」の坂道』『「明大前」物語』が出て来て、2005年の日付でしたが私が先日手にした『約束』と同じ氏のサインが書かれていました。

コメント (4)
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