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エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

日々が小さな幸せ

2008-08-05 | 日々の生活
             【絵の具遊び】

 穏やかに夏の日が過ぎていく。朝方の雨降りに、庭の緑がすがすがしい。
雨が上がり、薄日射す東の山の端から霧の流れが見える。曇天に、終日磐梯の霊峰は拝めなかった。
 
 久々に絵筆を握り、麗しの磐梯を描いた。いつもの湖水に浮かぶハクチョウと磐梯の雪景色だ。何も見ないで筆が走る。そして、薄い空色の冬の空には、いつもの同じ文字を添える。
  「寒風に磐梯さやけし 旅立ち前の静寂 白鳥の叫び切なし
  「そこは新しい風の通り道 吹き抜ける風の中で ふるさとの雪は目ざめる」等など、
 夏の盛りに 冬・磐梯を描きながら、寒風に立つ我が身を思い浮かべた。あらためて、巡る季節を思い、時の流れに身を任せる人生を思った。

【ハンカチに描く】
 

 一段落するまもなく、孫たちの絵の具遊びに占領された。勝手に絵の具を搾り、コップの水で溶いて水浸しにして塗っている。まさに、生き生き、思い思いに筆を運ばせていた。

 ひときりすると庭に出て自転車乗りだ。雨上がりの庭にヒメジャノメが舞っていた。たぶん第2化の♀だろう、新鮮な個体だった。

 【ヒメジャノメ♀】

 暑中見舞いから残暑見舞いへ、8月7日は暦の上での立秋、心なしかそこここに秋の気配が感じられる。粟粒ほどの萩の花芽が見え始めた。
 とどまることない時の流れに、日々をこころ穏やかにと願う。こんな当たり前の日々の繰り返しでも、求めすぎることなく、この小さな幸せがいつまでも続いて欲しいと思う。