洋学紳士に豪傑君、再び南海先生宅に集う。
南海先生、両君を歓待す。
前回同様、政治経済の諸問題を議論すること数刻。
而して、南海先生、オンライン・ディベートについて、ふと切り出す。
***
南海先生「ところで諸君。ディベートを知っておるかね」
洋学紳士「福沢先生がおっしゃるところの討論のことでございますね。
かの米国においては、”ぷれじでんと”なる国の統領を決める札入れの際、
左右双方の候補者が、論をたたかわせ、人民がそれを札入れの参考にすると聞いたことがございます」
豪傑君「三田山上の演説館でも、たびたび討論の催しがありますな」
先生「左様。ふつうは一堂に会して行うものであるが、平成の御世になると、
インターネットをつかって、遠隔の土地にある者同士でも、オンラインで
ディベートができるようになるのであるな」
紳士「『インターネット』とは、いったい何でございましょうか?」
豪傑「それに『オンライン』とは?」
先生「それを話すと長くなるので、お帰りになられてから、ご自分でググって、調べられるがよい。
さて、そのオンライン・ディベートなのだが、全国教室ディベート連盟のディベート甲子園の
最新の論題を用いて練習会を開催するのだそうだ」
紳士「『全国教室ディベート連盟』とは、いかなる結社でございましょうか?」
豪傑「それに『ディベート甲子園』って何ですか?」
先生「だ・か・ら、それも自分でググって調べてくれい。GoogleでNADEと打ち込めばすぐ出てくるから・・・
それはさておき、両君に伺うが、労働者派遣の禁止の是非、如何?」
紳士「人権派・進歩派で鳴らす私のこと。もちろん禁止すべきだと思量いたします」
豪傑「その経済にもたらす益、大なり。禁止の要など、ありはしませんや」
先生「そうか、そうか。肯定・否定にうまく分かれておるな。それでは三人で、
オンライン・ディベートの練習会を、見物しながら楽しもうではないか。
洋学紳士君は肯定側の応援団、豪傑君は否定側の応援団として、
それぞれコメントするがよい。わしは、それを拝見することとしよう。
では、早速はじめようではないか」
紳士・豪傑「先生。試合は、まだ始まっちゃいませんよう」
***
という次第にて、三酔人、また杯を重ねる。
南海先生、両君を歓待す。
前回同様、政治経済の諸問題を議論すること数刻。
而して、南海先生、オンライン・ディベートについて、ふと切り出す。
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南海先生「ところで諸君。ディベートを知っておるかね」
洋学紳士「福沢先生がおっしゃるところの討論のことでございますね。
かの米国においては、”ぷれじでんと”なる国の統領を決める札入れの際、
左右双方の候補者が、論をたたかわせ、人民がそれを札入れの参考にすると聞いたことがございます」
豪傑君「三田山上の演説館でも、たびたび討論の催しがありますな」
先生「左様。ふつうは一堂に会して行うものであるが、平成の御世になると、
インターネットをつかって、遠隔の土地にある者同士でも、オンラインで
ディベートができるようになるのであるな」
紳士「『インターネット』とは、いったい何でございましょうか?」
豪傑「それに『オンライン』とは?」
先生「それを話すと長くなるので、お帰りになられてから、ご自分でググって、調べられるがよい。
さて、そのオンライン・ディベートなのだが、全国教室ディベート連盟のディベート甲子園の
最新の論題を用いて練習会を開催するのだそうだ」
紳士「『全国教室ディベート連盟』とは、いかなる結社でございましょうか?」
豪傑「それに『ディベート甲子園』って何ですか?」
先生「だ・か・ら、それも自分でググって調べてくれい。GoogleでNADEと打ち込めばすぐ出てくるから・・・
それはさておき、両君に伺うが、労働者派遣の禁止の是非、如何?」
紳士「人権派・進歩派で鳴らす私のこと。もちろん禁止すべきだと思量いたします」
豪傑「その経済にもたらす益、大なり。禁止の要など、ありはしませんや」
先生「そうか、そうか。肯定・否定にうまく分かれておるな。それでは三人で、
オンライン・ディベートの練習会を、見物しながら楽しもうではないか。
洋学紳士君は肯定側の応援団、豪傑君は否定側の応援団として、
それぞれコメントするがよい。わしは、それを拝見することとしよう。
では、早速はじめようではないか」
紳士・豪傑「先生。試合は、まだ始まっちゃいませんよう」
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という次第にて、三酔人、また杯を重ねる。