澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

上智大学の凋落とその理由(New)

2016年02月24日 14時04分35秒 | 社会

 7年前にこのブログに書いた記事「上智大学の凋落とその理由」には、今でもかなりのアクセスがある。
 この時期、受験生への参考にというには遅すぎる感もあるけれど、感じたことを再び記してみることにした。

 この7年間、上智大学の難易度は、凋落あるいは下降気味というのが定説だそうだ。少子化と貧困化が進むにつれて、経済的負担が大きい私立大学に人気がなくなるのは当然のことで、ことは上智大学だけの問題とも思われない。

 けれども、上智大学の凋落には、①マスプロ化、②それにともなう「羊頭狗肉」的大学経営に真の原因があると考えられる。

 ①マスプロ化については、学部学科の新設を繰り返すとともに、学部学科あたりの定員を増やすという、「増殖」を繰り返してきた。
 ②「羊頭狗肉」経営については、マスプロ化に対応して教授陣や教育環境を改善する方針はとられなかった。新設学部学科と既設学部の間で、開講科目を融通しあって(すなわち、「少人数教育」の看板をかなぐり捨てて、マスプロ授業に切り替え、収益率の向上を図り)、粗製濫造の教育を進めてきた。

 たとえば、法学部国際関係法学科については、この学科ができた当初からずっと、国際関係論関係の開講科目は、外国語学部の国際関係副専攻とその多くが重複していた。つまり、新たな学科開設に必要な専任教員を確保するのではなく、その大部分を他学部の教員の授業で流用したのだから、まさに「羊頭狗肉」の錬金術だった。
 この手でうまみを味わった大学当局は、「総合グローバル学部」「国際教養学部」の設立に際しても、全く同様の手口を使った。教育水準や教育環境を維持あるいは改善するというよりも、金儲けを主眼にした大学経営が続けられている。

 最近、聴講生として、その実態をつぶさに知ることになった東京外国語大学と比べると、上智大学の「羊頭狗肉」ぶりは明らかだ。「外国語学部」が「言語文化学部」「国際社会学部」の二学部制に改組された東京外国語大学では、各専攻言語・専攻地域に関わる専任教員がきちんと手当されていて、「世間」の評判や「流行」で変動することはありえない。「受験生が集まる」「儲かる、儲からない」という基準で組織が改編されることはないのだ。

 ネット上では「東京外大と上智大に合格したらどちらに行くべきか」といった質問があったりして、驚愕することがある。開講科目数、専任教員の数、教育環境(図書館、ゼミ教室等)など、どれをとっても、上智が東外大に優るところなど何ひとつない。
 特筆すべきは、東京外大の教授陣は、上智よりもずっと優秀で、かつ学生の教育に熱心だという点だ。仮にマイナー言語(例えばモンゴル語)を専攻したとしても、教授陣や蔵書数は、その分野では日本一を誇る。先輩との絆も強い。上智がはがれかけた金メッキだとすれば、東外大は純金。それほどの差がある。 

 万が一、進路で悩んでいる受験生がいるとすれば、この駄文を読んで、悔いのない選択をしていただきたいものだ。





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