岡田美智男著
ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた――。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは? 自分ではゴミを拾えない〈ゴミ箱ロボット〉。
人の目を気にしながらたどたどしく話す〈トーキング・アリー〉、一緒に手をつないで歩くだけの〈マコのて〉……。 〈弱いロボット〉の研究で知られる著者が、自己、他者、関係について、行きつ戻りつしながら思索した軌跡。
著者について
岡田 美智男
一九六〇年福島県生まれ。一九八七年、東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。工学博士。NTT基礎研究所情報科学研究部、国際電気通信基礎技術研究所などを経て、二〇〇六年より豊橋技術科学大学情報・知能工学系教授。専門は、コミュニケーションの認知科学、社会的ロボティクス、ヒューマン・ロボットインタラクション、生態心理学など。主な著書に『弱いロボット』(医学書院)、『ロボットの悲しみ コミュニケーションをめぐる人とロボットの生態学』(共編著、新曜社)など。〈弱いロボット〉の提唱により、平成二十九年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(科学技術振興部門)などを受賞。
一九六〇年福島県生まれ。一九八七年、東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。工学博士。NTT基礎研究所情報科学研究部、国際電気通信基礎技術研究所などを経て、二〇〇六年より豊橋技術科学大学情報・知能工学系教授。専門は、コミュニケーションの認知科学、社会的ロボティクス、ヒューマン・ロボットインタラクション、生態心理学など。主な著書に『弱いロボット』(医学書院)、『ロボットの悲しみ コミュニケーションをめぐる人とロボットの生態学』(共編著、新曜社)など。〈弱いロボット〉の提唱により、平成二十九年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(科学技術振興部門)などを受賞。
▽「こうあらねばあらない」という画一的な正解はない。
自分自身の生命をありのままの姿で生きていくことだ。
縁する人たちと調和の社会生活を織り成していく生き方が求められている。
▽「弱さ」が結果的に「強さ」になる、という視点。
人の体を外から見ると自己完結しているように見えるが、本当は不完結なのだ。
不完結だからこそ、コミュニケーションを取って補完し合う。
また、「弱さ」を他の人にみせようとせず、強がってしまう傾向がある。
▽人が「弱さ」を少し開示してくれると<私と同じだ>と思えて距離が縮まり、共感が生まれる。
反対に、互いに強がってばかりいては、なかなか協力関係が生まれないと思う。
社会を見ても、弱さは隠されることがほとんどだ。
▽「弱さ」から「強い関係性」を生む。
はじめから全部備わっているのではなく、ほんのちょっと隙間や余地があることが、周囲が手を加えるきっかけとなる。
不完全であったり、弱さがあったりするからこそ、そうした面を介して人とつながり、一緒に価値をつくり出していけるのだと思う。
自分の弱いところを繕わずに伝えることができれば、次の展開がどのどん見えてくるものと感じている。
そうしたことができるのは、相手を信頼しているからこそだ。
そして、相手もまた弱さをさらけ出してくれることで、信頼関係はさらに強くなるだろう。
▽不完全さという意味での「弱さ」を互いに共有することで、距離が縮まり、強いつながりが生まれる
▽「依存先の分散としての自立」という概念を提唱する東京大学の熊谷晋一郎准教授
自立とは「誰の手を借りずに、一人で行えること」ではない。
「依存先を増やし、分散させておくことである」と指摘している。
▽レジリエンス(困難を乗り越える力)を「個人の能力や資質」と見るのではなく、「頼れる依存先を豊かにしていくこと」と見る考え方だ。
不完全さの共有の中で、「個人の力」の足し算を超えた、組織としての強さが生まれてくるのだと思う。
自分自身の生命をありのままの姿で生きていくことだ。
縁する人たちと調和の社会生活を織り成していく生き方が求められている。
▽「弱さ」が結果的に「強さ」になる、という視点。
人の体を外から見ると自己完結しているように見えるが、本当は不完結なのだ。
不完結だからこそ、コミュニケーションを取って補完し合う。
また、「弱さ」を他の人にみせようとせず、強がってしまう傾向がある。
▽人が「弱さ」を少し開示してくれると<私と同じだ>と思えて距離が縮まり、共感が生まれる。
反対に、互いに強がってばかりいては、なかなか協力関係が生まれないと思う。
社会を見ても、弱さは隠されることがほとんどだ。
▽「弱さ」から「強い関係性」を生む。
はじめから全部備わっているのではなく、ほんのちょっと隙間や余地があることが、周囲が手を加えるきっかけとなる。
不完全であったり、弱さがあったりするからこそ、そうした面を介して人とつながり、一緒に価値をつくり出していけるのだと思う。
自分の弱いところを繕わずに伝えることができれば、次の展開がどのどん見えてくるものと感じている。
そうしたことができるのは、相手を信頼しているからこそだ。
そして、相手もまた弱さをさらけ出してくれることで、信頼関係はさらに強くなるだろう。
▽不完全さという意味での「弱さ」を互いに共有することで、距離が縮まり、強いつながりが生まれる
▽「依存先の分散としての自立」という概念を提唱する東京大学の熊谷晋一郎准教授
自立とは「誰の手を借りずに、一人で行えること」ではない。
「依存先を増やし、分散させておくことである」と指摘している。
▽レジリエンス(困難を乗り越える力)を「個人の能力や資質」と見るのではなく、「頼れる依存先を豊かにしていくこと」と見る考え方だ。
不完全さの共有の中で、「個人の力」の足し算を超えた、組織としての強さが生まれてくるのだと思う。
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