カナリヤの会
事件振り返る集会
8/25(土) 20:19配信 毎日新聞
オウム真理教の元幹部ら死刑囚13人全員の刑が執行されてから26日で1カ月になるのを前に、事件を振り返る集会が25日、東京都内で開かれた。脱会信者でつくる「カナリヤの会」のメンバー3人が初めて講演し「疑念を持たず、教団幹部に絶対的に服従することが良いことだと思っていた」などと当時の心境を語った。
研究者や弁護士らでつくる「日本脱カルト協会」(西田公昭代表理事)が主催し、約200人が参加した。3人は顔を隠すためのシートで覆われた演台で講演した。
教団の「科学技術省」に所属してサリンプラント建設に関わり、懲役9年の実刑判決を受けて服役した山中次郎さん(仮名、50代)は、自分や世の中の人たちの救済を信じて入信したが「修行が苦手で、代わりに与えられたワーク(労役)で功徳を積もうと思った」と証言。段ボールを敷いて仮眠し、さまざまな工作物を作る日々だったと説明し「『疑念を持つな。疑念を持つと動物に生まれ変わる』という考えがしみついていた」と話した。
夫の勧めで入信し、4回失敗した後に脱走した渡辺恵美子さん(仮名、50代)は、施設内のコンテナや独房に3カ月間監禁された体験を語った。高温の湯につかる修行や、薬物を飲む修行中に複数の信者が死亡したと明かし「感覚がまひしていた。自分は宗教と関係ないと思っていたが、引き返せない所まで行ってしまっていた」と振り返った。【伊藤直孝】
カナリヤの会(カナリヤのかい)とは、1995年6月8日に結成したオウム真理教脱会信者による組織。
脱会者が気軽に集まれる場を提供すべく、オウム真理教被害者対策弁護団の滝本太郎弁護士によって組織化された。
名前の由来は、童謡の『かなりや』(作詞: ...
オウム真理教とは
教祖:麻原彰晃、本名松本智津夫氏(1955/3~)は弱視であり、盲学校を卒業後大学入学を目指し東京に出てくる、1978年ゼミで出会った女性と結婚し、船橋市内に薬局を開業、1984年渋谷区でヨガ道場「オウムの会」を開設。
その後オカルト系の雑誌に取り上げられ会員が増えてゆく。
1986年宗教団体「オウム神仙の会」と改称、ヒマラヤで修業し最終解脱したと主張。
その後地下鉄サリン事件をはじめ複数の事件を起こしていきました。
松本死刑囚の指示 2004.2.24確定東京地裁判決(判例タイムズ1151号138頁~251頁)から
① 田口事件、1989.2上旬、における指示・言葉
・「まずいとは思わないか。田口は真島のことを知っているからな。
このまま、わしを殺すことになったらとしたら、大変なことになる。もう一度、おまえたちが見にいって、わしを殺すという意思が変わらなかったり、オウムから逃げようという考えが変わらないならばポアするしかないな。」
・「ロープで一気に絞めろ。その後は護摩壇で燃やせ。」
・「早く燃やす方法はないのか。」
・「骨がなくなるまで粉々にできないのか。」
・「真理を障害するものを取り除かないと真理はすたれるが、その障害を取り除くと悪業は殺生となる。私は、救済の道を歩いている。多くの人の救済のために、悪業を積むことによって地獄に至っても本望である。」
② 坂本一家殺人事件、1989.11.4、における指示・言葉
・「もう今の世の中は汚れきっておる。もうヴァジラヤーナを取り入れていくしかないんだから、お前たちも覚悟しろよ。」
・「今ポアをしなければいけない問題となる人物はだれと思う。」
・「そうか、分かったか。ほかの手段を使わなくて済んだな。よしこれで決まりだ。変装していくしかないな。」
・「じゃ、入ればいいじゃないか。家族も一緒にやるしかないだろう。」
・「人数的にもそんなに多くはいないだろうし、大きな大人はそんなにいないだろうから、おまえたちの今の人数でいけるだろう。今でなくても、遅い方がいいだろう。」
・「指示をしたわしも同じ罪だな。3人殺せば死刑だな。」
・「一家3人が突然いなくなっても、家出したか蒸発したかと普通思われるだろう。そんなに問題にならないだろう。」
③ サリンプラント事件、1993.11から、における指示・言葉
・「4月25日までに完成させろ。グルの絶対命令だ。必ず完成しろ。そうしないとおまえは無間地獄行きだ。」
・「もうプラントをやめるか。私はシヴァ大神の意思、真理に背くことは嫌だ。このまま続けないとおまえは後で絶対後悔するぞ。大丈夫だから。」
・「これから第7サティアンでプラントのオペレーターをやってもらうが、そのボタン操作を誤ると富士山麓が
壊滅する。このワークを40日間ずっと第7サティアン内に詰め込んで作業をやる。これは死を見つめる修行だ。全員菩長にする。」
④ 滝本サリン事件、1994.5.9、における指示・言葉
・「滝本の車に魔法を使う。」
・「よし、そこでいい。」
・「おまえらは、裏の駐車場に停めろ。裏の駐車場から歩いていって滝本の車に掛ければいい。掛けた人を後で回収しろ。」
・「某女にやらせる。B型女性はいったんやると決めたらためらわないから。わしの方から某女に話しておく。」
・「裁判所にふさわしい服を着せろ。お布施のものがあるだろう。倉庫のかぎを開けてそこから借りればいい。マスクとサングラスを掛けさせろ。化粧もさせろ。」
・「教団にお布施された車の中でまだ名義変更のされていないものを使え。ナンバーは不自然ではない近県のナンバーを用意しろ。」
・「サマナを無理やり下向させている滝本という弁護士がいる。明日もその関係で甲府で裁判がある。滝本に魔法を使う。君にはアパーヤージャハ(青山)の車を運転してもらう。詳しいことはジーヴァカ(遠藤)たちに聞いてくれ。」
・「やってほしい仕事があるんだが、やる気はあるか。」
・「ちょっと危険なワークだけれども、できるかな。ある人物をポアしようと思うんだよ。」
・「ちょっと危険なワークだ。」
・「結果が出なかったな。」
⑤ 松本サリン事件、1994.6.27、における指示・言葉
・「この松本支部道場は、初めはこの道場の約3倍ぐらいの大きさの道場ができる予定であった。しかし、地主、それから絡んだ不動産会社、そして裁判所、これらが一蓮托生となり、平気でうそをつき、そしてそれによって今の道場の大きさとなった。…この社会的な圧力というものは、修行者の目から見ると、大変ありがたい…しかし、…これがもし逆にその圧力を加えている側から見た場合、どのような現象になるのかを考えると、私は恐怖のために身のすくむ思いである。」
・「オウムの裁判をしている松本の裁判所にサリンをまいて、サリンが実際に効くかどうかやってみろ。」
・「警察等の排除はミラレパに任せる。武道にたけたウパーリ、シーハ、ガフヴァの3人を使え。」
・「後はおまえたちに任せる。」
・『オウムの裁判をしている松本の裁判所にサリンをまいてサリンの効果を試してみろ。』
・『警察が来たら排除すればいいじゃないか。』
・『ウパーリ、シーハ、ガフヴァを使えばいい。』
・『あとはおまえたちに任せる。』
・『ご苦労。』
・『だれが運転したんだ。』
・『だれがシーハに運転させたんだ。』
・『どうしてシーハなんかに運転させるんだ、しょうがないな。』
・『ガンポパと東京にでも行って、同じところをぶつけて事故証明をもらって、返せ。』
・『まだ原因がわからないみたいだな。うまくいったみたいだな。』
⑥ 小銃製造等事件、1994.6下旬から、における指示・言葉
・「カッコ書き」での記載はない
⑦ 落田事件、1994.1.30 における指示・言葉
・「今から処刑を行う。」
・「これからポアを行うがどうだ。」
・「その前にYと話がしたいから。」
・「なんでこんなことをしたんだ。」
・「なんで落田がこういうことをしたか分かるか。」
・「落田は、教団にいるときに、母親にイニシエーションだと偽って性的関係を持ったり、精液を飲まそうとしていたんだ。それで教団が落田と母親を引き離したが、落田はそれを不服に思って、母親を連れ出して母親と結婚しようともくろんでたんだ。もし、おまえや私がその結婚を止めるようなことがあったら、落田はおまえや私を殺すつもりでいたんだ。だから、落田の言った母親の状態というのは全く嘘っぱちなんだ。」
・「おまえは、落田のそういう思惑があるのも知らないで、落田にだまされて、ここに来て真理に対して反逆するという、ものすごい悪業を犯した。ぬぐうことができないほどの重いカルマを積んでいる。間違いなく地獄に落ちるぞ。おまえは帰してやるから安心しろ。ただし条件がある。それはおまえが落田を殺すことだ。それができなければおまえもここで殺す。」
・「ナイフで心臓を一突きにしろ。」
・「私がうそをついたことがあるか。」・「それは構わない。ただし、自分でやれ。」
・「だれか目隠しするものを持ってきてくれ。」
・「それならば落田に対しても、催涙スプレーを使わないとまずいな。」
・「なんで窓を開けるんだ。閉めろ。」
・「これからは、また、入信して、週1回は必ず道場に来い。おまえが今回積んだカルマはちょっとやそっとでは落とすことができないカルマだから、一生懸命修行しなさい。」
・「おまえはこのことは知らない。」
・「素手で落田の首を絞めれば帰してやる。」
・「これからは、また、入信して週1回は必ず道場に来い。一生懸命修行しなさい。」
⑧ 冨田事件、1994.7.10、における指示・言葉
・「ガンポパの状態が悪い。」
・「今、どういう状況だ。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ああそうか。何でロープを使ったんだ。」
・「ガンポパの状態が悪い。」
・「今、どういう状況だ。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ああそうか。何でロープを使ったんだ」
⑨ 水野VX事件、1994.12.2 における指示・言葉
・「滝本の乗っている車にVXを付けてこい。VXは土谷から受け取れ。」
・「水野は悪業を積んでいる。N女の布施の返還請求は、すべて水野が陰で入れ知恵をしている。水野にVXを掛けてポアしろ。そうすれば、N女親子は目覚めてオウムに戻ってくるだろう。これはVXの実験でもある。水野にVXを掛けて確かめろ。」
・「よくやった。」
・「この毒液はVXという最新の化学兵器だ。こういうことはガルが適任だな。今日からガルは菩師だ。」
・「新しいVXができた。これで水野をポアしろ。今度は大丈夫だろう。」・「それでいいんじゃないか。」
⑩ 浜口VX事件、1994.12.12 における指示・言葉
・「某男は悪業を積んでいる。某男は女性信徒に性的強要を謀ったり、教団分裂を謀った。某男を操っているのは、大阪の柔道家でヴァジラクマーラの会に参加したことのある浜口という者だ。法皇官房で調査したんだが、浜口が公安のスパイであることは間違いない。VXを一滴浜口にたらしてポアしろ。」
⑪ 永岡VX事件、1995.1.4 における指示・言葉
・「どんな方法でもいいから永岡にVXを掛けろ。幾らお金を使ってもいい。VXを掛けるためにはマンションを借りてもいい。息子の辰哉の方が行動力があるから、永岡ができなければ辰哉でもいい。井上としっかり打合せをするように。」
・「100人くらい変死すれば教団を非難する人がいなくなるだろう。1週間に1人ぐらいはノルマにしよう。」
・「治療が必要ならAHIを使えばいい。東京だから、AHIが近いからAHIを使えばいい。」
・「おまえは医者だから、人を潜在的に助けようと思っているから、ポアが成功しないで人を助けてしまう。だから現場に行くな。」
⑫假谷事件、1995.2.28 における指示・言葉
・「おまえがたるんでいるからこんなことになるんじゃないか。東信徒庁の活動も落ちているじゃないか。」
・「そんなに悪業を積んでいるんだったらポアするしかないんじゃないか。」
・「じゃ、おまえたちの言うようにらちするしかないんじゃないか。」
・「ほかしておこうか。」
・「なぜ、無理してやったんだ。警察が動いてるじゃないか。レーザーを使わなかったんだろう。」
・「谷事件おまえたちでやるしかないんじゃないか。」
・「ほかしておこうか。」
⑬ 地下鉄サリン事件、1995.3.20 における指示・言葉
・「エックス・デーが来るみたいだぞ。」「なあ、アパーヤージャハ、さっきマスコミの動きが波野村の強制捜査のときと一緒だって言ったよな。」
・「それはパニックになるかもしれないなあ。」
・「サリン造れるか。」
・「ジーヴァカ、サリン造れよ。」
・「まだ、やっていないんだろう。」
・「おまえら、やる気ないみたいだから、今回はやめにしようか。」
・「じゃ、おまえたちに任せる。」
・「ジーヴァカ、いいよ、それで。それ以上やらなくていいから。」
・「何でおまえは勝手に動くんだ。」
確定地裁判決文中、地下鉄サリン事件につき、
弁護団の「弟子の暴走」論を否定している下りは、下記
3(1) 弁護人は,地下鉄サリン事件は,教団に対する強制捜査が迫ったことに危機感を抱いた村井及び井上が,被告人を差し置いて,計画し実行役に実行させたものであり,被告人が,村井,井上及び遠藤らに対し,地下鉄電車内にサリンを散布するよう指示したことはないと主張する。
(2) 井上は,
①被告人の指示により井上が地下鉄霞ヶ関駅構内にボツリヌストキシン様の液体を噴霧したこと,
②被告人が食事会の際教団施設に対する強制捜査について話していた内容,
③リムジン内における地下鉄サリン事件に関する被告人らの会話の内容,
④村井及び井上が運転手役の人選や実行役との組合せについて被告人に指示を仰ぎにいった際の被告人と村井及び井上の話の内容,
⑤井上が平成7年3月20日午前2時ころ上九一色村の教団施設に戻った際の被告人と村井及び井上の話の内容や,被告人がサリンを修法した際の状況について,前記犯行に至る経緯に係る事実に沿う証言をし,遠藤は,
⑥リムジン内での被告人と遠藤の会話の内容,
⑦同月18日午後11時ころ被告人が遠藤に話した内容,
⑧同月19日正午前ころ被告人や村井が遠藤に話した内容,
⑨同月19日午後10時30分ころの被告人と遠藤との会話の内容について,前記犯行に至る経緯に係る事実に沿う証言をしているが,井上及び遠藤の各証言の信用性は優にこれを認めることができる。その理由は次のとおりである。
(2) これまでみてきたとおり,被告人は,国家権力を倒しオウム国家を建設して自らその王となり日本を支配するという野望を抱き,
多数の自動小銃の製造や首都を壊滅するために散布するサリンを大量に生成するサリンプラントの早期完成を企てるなど教団の武装化を推進してきたものであるが,
このような被告人が最も恐れるのは,教団の武装化が完成する前に,教団施設に対する強制捜査が行われることであり,
平成7年に入り,上九一色村の土壌からサリンの残留物が検出された旨の新聞報道がされ,さらに,被告人が井上らに実行させた假谷らち事件がその事件直後から教団の犯行と疑われ,
同事件に使用された車両から事件関係者のものとみられる指紋も検出された旨の新聞報道がされるに至っては,
現実味を増した教団施設に対する大規模な強制捜査を阻止することが教団を存続発展させ,被告人の野望を果たす上で最重要かつ緊急の課題であったことは容易に推認されるのであって,
阪神大震災が発生したため間近と思われた教団施設に対する強制捜査が立ち消えになった旨認識し,
かつ,東京にサリン70tを散布することまでも考えこれまでも松本サリン事件等の実行を指示してきた被告人が,阪神大震災に匹敵する大惨事を人為的に引き起こすことをもくろむことなく,
教団に対する世間の同情を引くためだけの自作自演事件だけを井上らに指示するということは考え難い。
また,教団施設でサリンの生成に取り掛かった後に強制捜査があった場合,あるいは,地下鉄サリン事件が失敗しそれが教団による犯行であることが発覚した場合には教団は多大な打撃を受けるに至るのであり,
そのような教団の存続にかかわる重大な事柄について,被告人の弟子である村井や井上らが,グルである被告人に無断で事を進めることもまた考えられない。
その意味で,上記井上証言及び遠藤証言は,このような当時の被告人を取り巻く教団における内部事情をよく説明し得ている上,犯行に至る経緯として述べるところは自然であり,のみならず,相互に符合し,互いにその信用性を補強し合っている。
また,上記井上証言及び遠藤証言は,地下鉄サリン事件の犯行後,実行役5名と運転手役2名が被告人に同犯行について報告した際の,被告人と実行役及び運転手役との会話の内容ともよく整合している。
事件振り返る集会
8/25(土) 20:19配信 毎日新聞
オウム真理教の元幹部ら死刑囚13人全員の刑が執行されてから26日で1カ月になるのを前に、事件を振り返る集会が25日、東京都内で開かれた。脱会信者でつくる「カナリヤの会」のメンバー3人が初めて講演し「疑念を持たず、教団幹部に絶対的に服従することが良いことだと思っていた」などと当時の心境を語った。
研究者や弁護士らでつくる「日本脱カルト協会」(西田公昭代表理事)が主催し、約200人が参加した。3人は顔を隠すためのシートで覆われた演台で講演した。
教団の「科学技術省」に所属してサリンプラント建設に関わり、懲役9年の実刑判決を受けて服役した山中次郎さん(仮名、50代)は、自分や世の中の人たちの救済を信じて入信したが「修行が苦手で、代わりに与えられたワーク(労役)で功徳を積もうと思った」と証言。段ボールを敷いて仮眠し、さまざまな工作物を作る日々だったと説明し「『疑念を持つな。疑念を持つと動物に生まれ変わる』という考えがしみついていた」と話した。
夫の勧めで入信し、4回失敗した後に脱走した渡辺恵美子さん(仮名、50代)は、施設内のコンテナや独房に3カ月間監禁された体験を語った。高温の湯につかる修行や、薬物を飲む修行中に複数の信者が死亡したと明かし「感覚がまひしていた。自分は宗教と関係ないと思っていたが、引き返せない所まで行ってしまっていた」と振り返った。【伊藤直孝】
カナリヤの会(カナリヤのかい)とは、1995年6月8日に結成したオウム真理教脱会信者による組織。
脱会者が気軽に集まれる場を提供すべく、オウム真理教被害者対策弁護団の滝本太郎弁護士によって組織化された。
名前の由来は、童謡の『かなりや』(作詞: ...
オウム真理教とは
教祖:麻原彰晃、本名松本智津夫氏(1955/3~)は弱視であり、盲学校を卒業後大学入学を目指し東京に出てくる、1978年ゼミで出会った女性と結婚し、船橋市内に薬局を開業、1984年渋谷区でヨガ道場「オウムの会」を開設。
その後オカルト系の雑誌に取り上げられ会員が増えてゆく。
1986年宗教団体「オウム神仙の会」と改称、ヒマラヤで修業し最終解脱したと主張。
その後地下鉄サリン事件をはじめ複数の事件を起こしていきました。
松本死刑囚の指示 2004.2.24確定東京地裁判決(判例タイムズ1151号138頁~251頁)から
① 田口事件、1989.2上旬、における指示・言葉
・「まずいとは思わないか。田口は真島のことを知っているからな。
このまま、わしを殺すことになったらとしたら、大変なことになる。もう一度、おまえたちが見にいって、わしを殺すという意思が変わらなかったり、オウムから逃げようという考えが変わらないならばポアするしかないな。」
・「ロープで一気に絞めろ。その後は護摩壇で燃やせ。」
・「早く燃やす方法はないのか。」
・「骨がなくなるまで粉々にできないのか。」
・「真理を障害するものを取り除かないと真理はすたれるが、その障害を取り除くと悪業は殺生となる。私は、救済の道を歩いている。多くの人の救済のために、悪業を積むことによって地獄に至っても本望である。」
② 坂本一家殺人事件、1989.11.4、における指示・言葉
・「もう今の世の中は汚れきっておる。もうヴァジラヤーナを取り入れていくしかないんだから、お前たちも覚悟しろよ。」
・「今ポアをしなければいけない問題となる人物はだれと思う。」
・「そうか、分かったか。ほかの手段を使わなくて済んだな。よしこれで決まりだ。変装していくしかないな。」
・「じゃ、入ればいいじゃないか。家族も一緒にやるしかないだろう。」
・「人数的にもそんなに多くはいないだろうし、大きな大人はそんなにいないだろうから、おまえたちの今の人数でいけるだろう。今でなくても、遅い方がいいだろう。」
・「指示をしたわしも同じ罪だな。3人殺せば死刑だな。」
・「一家3人が突然いなくなっても、家出したか蒸発したかと普通思われるだろう。そんなに問題にならないだろう。」
③ サリンプラント事件、1993.11から、における指示・言葉
・「4月25日までに完成させろ。グルの絶対命令だ。必ず完成しろ。そうしないとおまえは無間地獄行きだ。」
・「もうプラントをやめるか。私はシヴァ大神の意思、真理に背くことは嫌だ。このまま続けないとおまえは後で絶対後悔するぞ。大丈夫だから。」
・「これから第7サティアンでプラントのオペレーターをやってもらうが、そのボタン操作を誤ると富士山麓が
壊滅する。このワークを40日間ずっと第7サティアン内に詰め込んで作業をやる。これは死を見つめる修行だ。全員菩長にする。」
④ 滝本サリン事件、1994.5.9、における指示・言葉
・「滝本の車に魔法を使う。」
・「よし、そこでいい。」
・「おまえらは、裏の駐車場に停めろ。裏の駐車場から歩いていって滝本の車に掛ければいい。掛けた人を後で回収しろ。」
・「某女にやらせる。B型女性はいったんやると決めたらためらわないから。わしの方から某女に話しておく。」
・「裁判所にふさわしい服を着せろ。お布施のものがあるだろう。倉庫のかぎを開けてそこから借りればいい。マスクとサングラスを掛けさせろ。化粧もさせろ。」
・「教団にお布施された車の中でまだ名義変更のされていないものを使え。ナンバーは不自然ではない近県のナンバーを用意しろ。」
・「サマナを無理やり下向させている滝本という弁護士がいる。明日もその関係で甲府で裁判がある。滝本に魔法を使う。君にはアパーヤージャハ(青山)の車を運転してもらう。詳しいことはジーヴァカ(遠藤)たちに聞いてくれ。」
・「やってほしい仕事があるんだが、やる気はあるか。」
・「ちょっと危険なワークだけれども、できるかな。ある人物をポアしようと思うんだよ。」
・「ちょっと危険なワークだ。」
・「結果が出なかったな。」
⑤ 松本サリン事件、1994.6.27、における指示・言葉
・「この松本支部道場は、初めはこの道場の約3倍ぐらいの大きさの道場ができる予定であった。しかし、地主、それから絡んだ不動産会社、そして裁判所、これらが一蓮托生となり、平気でうそをつき、そしてそれによって今の道場の大きさとなった。…この社会的な圧力というものは、修行者の目から見ると、大変ありがたい…しかし、…これがもし逆にその圧力を加えている側から見た場合、どのような現象になるのかを考えると、私は恐怖のために身のすくむ思いである。」
・「オウムの裁判をしている松本の裁判所にサリンをまいて、サリンが実際に効くかどうかやってみろ。」
・「警察等の排除はミラレパに任せる。武道にたけたウパーリ、シーハ、ガフヴァの3人を使え。」
・「後はおまえたちに任せる。」
・『オウムの裁判をしている松本の裁判所にサリンをまいてサリンの効果を試してみろ。』
・『警察が来たら排除すればいいじゃないか。』
・『ウパーリ、シーハ、ガフヴァを使えばいい。』
・『あとはおまえたちに任せる。』
・『ご苦労。』
・『だれが運転したんだ。』
・『だれがシーハに運転させたんだ。』
・『どうしてシーハなんかに運転させるんだ、しょうがないな。』
・『ガンポパと東京にでも行って、同じところをぶつけて事故証明をもらって、返せ。』
・『まだ原因がわからないみたいだな。うまくいったみたいだな。』
⑥ 小銃製造等事件、1994.6下旬から、における指示・言葉
・「カッコ書き」での記載はない
⑦ 落田事件、1994.1.30 における指示・言葉
・「今から処刑を行う。」
・「これからポアを行うがどうだ。」
・「その前にYと話がしたいから。」
・「なんでこんなことをしたんだ。」
・「なんで落田がこういうことをしたか分かるか。」
・「落田は、教団にいるときに、母親にイニシエーションだと偽って性的関係を持ったり、精液を飲まそうとしていたんだ。それで教団が落田と母親を引き離したが、落田はそれを不服に思って、母親を連れ出して母親と結婚しようともくろんでたんだ。もし、おまえや私がその結婚を止めるようなことがあったら、落田はおまえや私を殺すつもりでいたんだ。だから、落田の言った母親の状態というのは全く嘘っぱちなんだ。」
・「おまえは、落田のそういう思惑があるのも知らないで、落田にだまされて、ここに来て真理に対して反逆するという、ものすごい悪業を犯した。ぬぐうことができないほどの重いカルマを積んでいる。間違いなく地獄に落ちるぞ。おまえは帰してやるから安心しろ。ただし条件がある。それはおまえが落田を殺すことだ。それができなければおまえもここで殺す。」
・「ナイフで心臓を一突きにしろ。」
・「私がうそをついたことがあるか。」・「それは構わない。ただし、自分でやれ。」
・「だれか目隠しするものを持ってきてくれ。」
・「それならば落田に対しても、催涙スプレーを使わないとまずいな。」
・「なんで窓を開けるんだ。閉めろ。」
・「これからは、また、入信して、週1回は必ず道場に来い。おまえが今回積んだカルマはちょっとやそっとでは落とすことができないカルマだから、一生懸命修行しなさい。」
・「おまえはこのことは知らない。」
・「素手で落田の首を絞めれば帰してやる。」
・「これからは、また、入信して週1回は必ず道場に来い。一生懸命修行しなさい。」
⑧ 冨田事件、1994.7.10、における指示・言葉
・「ガンポパの状態が悪い。」
・「今、どういう状況だ。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ああそうか。何でロープを使ったんだ。」
・「ガンポパの状態が悪い。」
・「今、どういう状況だ。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ガンポパにやらせればいい。」
・「ああそうか。何でロープを使ったんだ」
⑨ 水野VX事件、1994.12.2 における指示・言葉
・「滝本の乗っている車にVXを付けてこい。VXは土谷から受け取れ。」
・「水野は悪業を積んでいる。N女の布施の返還請求は、すべて水野が陰で入れ知恵をしている。水野にVXを掛けてポアしろ。そうすれば、N女親子は目覚めてオウムに戻ってくるだろう。これはVXの実験でもある。水野にVXを掛けて確かめろ。」
・「よくやった。」
・「この毒液はVXという最新の化学兵器だ。こういうことはガルが適任だな。今日からガルは菩師だ。」
・「新しいVXができた。これで水野をポアしろ。今度は大丈夫だろう。」・「それでいいんじゃないか。」
⑩ 浜口VX事件、1994.12.12 における指示・言葉
・「某男は悪業を積んでいる。某男は女性信徒に性的強要を謀ったり、教団分裂を謀った。某男を操っているのは、大阪の柔道家でヴァジラクマーラの会に参加したことのある浜口という者だ。法皇官房で調査したんだが、浜口が公安のスパイであることは間違いない。VXを一滴浜口にたらしてポアしろ。」
⑪ 永岡VX事件、1995.1.4 における指示・言葉
・「どんな方法でもいいから永岡にVXを掛けろ。幾らお金を使ってもいい。VXを掛けるためにはマンションを借りてもいい。息子の辰哉の方が行動力があるから、永岡ができなければ辰哉でもいい。井上としっかり打合せをするように。」
・「100人くらい変死すれば教団を非難する人がいなくなるだろう。1週間に1人ぐらいはノルマにしよう。」
・「治療が必要ならAHIを使えばいい。東京だから、AHIが近いからAHIを使えばいい。」
・「おまえは医者だから、人を潜在的に助けようと思っているから、ポアが成功しないで人を助けてしまう。だから現場に行くな。」
⑫假谷事件、1995.2.28 における指示・言葉
・「おまえがたるんでいるからこんなことになるんじゃないか。東信徒庁の活動も落ちているじゃないか。」
・「そんなに悪業を積んでいるんだったらポアするしかないんじゃないか。」
・「じゃ、おまえたちの言うようにらちするしかないんじゃないか。」
・「ほかしておこうか。」
・「なぜ、無理してやったんだ。警察が動いてるじゃないか。レーザーを使わなかったんだろう。」
・「谷事件おまえたちでやるしかないんじゃないか。」
・「ほかしておこうか。」
⑬ 地下鉄サリン事件、1995.3.20 における指示・言葉
・「エックス・デーが来るみたいだぞ。」「なあ、アパーヤージャハ、さっきマスコミの動きが波野村の強制捜査のときと一緒だって言ったよな。」
・「それはパニックになるかもしれないなあ。」
・「サリン造れるか。」
・「ジーヴァカ、サリン造れよ。」
・「まだ、やっていないんだろう。」
・「おまえら、やる気ないみたいだから、今回はやめにしようか。」
・「じゃ、おまえたちに任せる。」
・「ジーヴァカ、いいよ、それで。それ以上やらなくていいから。」
・「何でおまえは勝手に動くんだ。」
確定地裁判決文中、地下鉄サリン事件につき、
弁護団の「弟子の暴走」論を否定している下りは、下記
3(1) 弁護人は,地下鉄サリン事件は,教団に対する強制捜査が迫ったことに危機感を抱いた村井及び井上が,被告人を差し置いて,計画し実行役に実行させたものであり,被告人が,村井,井上及び遠藤らに対し,地下鉄電車内にサリンを散布するよう指示したことはないと主張する。
(2) 井上は,
①被告人の指示により井上が地下鉄霞ヶ関駅構内にボツリヌストキシン様の液体を噴霧したこと,
②被告人が食事会の際教団施設に対する強制捜査について話していた内容,
③リムジン内における地下鉄サリン事件に関する被告人らの会話の内容,
④村井及び井上が運転手役の人選や実行役との組合せについて被告人に指示を仰ぎにいった際の被告人と村井及び井上の話の内容,
⑤井上が平成7年3月20日午前2時ころ上九一色村の教団施設に戻った際の被告人と村井及び井上の話の内容や,被告人がサリンを修法した際の状況について,前記犯行に至る経緯に係る事実に沿う証言をし,遠藤は,
⑥リムジン内での被告人と遠藤の会話の内容,
⑦同月18日午後11時ころ被告人が遠藤に話した内容,
⑧同月19日正午前ころ被告人や村井が遠藤に話した内容,
⑨同月19日午後10時30分ころの被告人と遠藤との会話の内容について,前記犯行に至る経緯に係る事実に沿う証言をしているが,井上及び遠藤の各証言の信用性は優にこれを認めることができる。その理由は次のとおりである。
(2) これまでみてきたとおり,被告人は,国家権力を倒しオウム国家を建設して自らその王となり日本を支配するという野望を抱き,
多数の自動小銃の製造や首都を壊滅するために散布するサリンを大量に生成するサリンプラントの早期完成を企てるなど教団の武装化を推進してきたものであるが,
このような被告人が最も恐れるのは,教団の武装化が完成する前に,教団施設に対する強制捜査が行われることであり,
平成7年に入り,上九一色村の土壌からサリンの残留物が検出された旨の新聞報道がされ,さらに,被告人が井上らに実行させた假谷らち事件がその事件直後から教団の犯行と疑われ,
同事件に使用された車両から事件関係者のものとみられる指紋も検出された旨の新聞報道がされるに至っては,
現実味を増した教団施設に対する大規模な強制捜査を阻止することが教団を存続発展させ,被告人の野望を果たす上で最重要かつ緊急の課題であったことは容易に推認されるのであって,
阪神大震災が発生したため間近と思われた教団施設に対する強制捜査が立ち消えになった旨認識し,
かつ,東京にサリン70tを散布することまでも考えこれまでも松本サリン事件等の実行を指示してきた被告人が,阪神大震災に匹敵する大惨事を人為的に引き起こすことをもくろむことなく,
教団に対する世間の同情を引くためだけの自作自演事件だけを井上らに指示するということは考え難い。
また,教団施設でサリンの生成に取り掛かった後に強制捜査があった場合,あるいは,地下鉄サリン事件が失敗しそれが教団による犯行であることが発覚した場合には教団は多大な打撃を受けるに至るのであり,
そのような教団の存続にかかわる重大な事柄について,被告人の弟子である村井や井上らが,グルである被告人に無断で事を進めることもまた考えられない。
その意味で,上記井上証言及び遠藤証言は,このような当時の被告人を取り巻く教団における内部事情をよく説明し得ている上,犯行に至る経緯として述べるところは自然であり,のみならず,相互に符合し,互いにその信用性を補強し合っている。
また,上記井上証言及び遠藤証言は,地下鉄サリン事件の犯行後,実行役5名と運転手役2名が被告人に同犯行について報告した際の,被告人と実行役及び運転手役との会話の内容ともよく整合している。
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